見出し画像

ボンヴィーニ 1909(Bonvini 1909):品揃え豊富、ミラノの老舗文具店

今回のnoteでは、1909年に創業したミラノの老舗文具店ボンヴィーニ(Bonvini 1909)を紹介する。

画像1

画像2

1909年7月9日、コスタンテ・ボンヴィーニとルイージ・ボンヴィーニ兄弟は、ミラノのローディ通り(Corso Lodi)を少し脇に入ったところに文具店をオープンした。

顧客のニーズに応えるその豊富な品揃えのために、瞬く間に人気店となったボンヴィーニ。

画像9

鉛筆一つをとっても実に豊富なラインナップである。

画像10

画像11

またボンヴィーニは、活版印刷機を所有していたため、レターヘッドから値札カードまで様々な商品を独自にデザインし、プリントすることができた。

活版印刷機の中には、19世紀末に製造されたものもあり、それらは現在も店内で見ることができる。

画像3

画像4

その後、創業者の娘であるレリア・ボンヴィーニとその夫ルイージ・カンビエーリが創業者兄弟の跡を継ぎ、つい最近までボンヴィーニは一族が経営してきたとのこと。

画像16

2014年、とある会社の協力を得たボンヴィーニは、歴史ある工房とそこに設置されていた機械を保存することとなった。

古い窓やブロンズの部分は修復・研磨され、また木の部分もオリジナルの色に忠実に塗りなおされた。

画像5

画像6

画像7

今日も継続的に修復が行われており、注意深くメンテナンスがされているとのことである。

画像8

油を刺すための容器や木の棚、電気のスイッチなど、どれも年季が入っている。

画像12

画像13


絵本や画集も扱われている。


画像14

画像15

また2017年には店舗の側にアトリエ(Atelier 1909)が新たに作られたほか、2018年以降は、その近くにあるボンヴィーニ・カンビエーリ一族が住んでいたアパートメントが、展示スペースにリノベーションされた。

もちろん取り扱っている商品もセンスがよく素敵であるが、古くて良いものを残そうとするお店の姿勢や、その建物自体にも味があることが、この文具店の魅力の一つである。

プラダ財団美術館からも徒歩圏内にある文具店のため、観賞後に立ち寄るのもいいかもしれない。

スクリーンショット 2021-07-10 0.26.36

(お店でいただいたショップカード)



ボンヴィーニ 1909(Bonvini 1909)

住所:Via Tagliamento, 1, 20139 Milano, Italy

営業時間:15:00-19:30(月曜)、10:30-19:30(火曜、木曜から土曜)、10:30-13:00/ 15:00-19:30(水曜)、日曜定休

公式ホームページ:bonvini1909.com

(文責・写真:増永菜生 @nao_masunaga

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?