ポケットコーヒー(Pocket Coffee):決して齧ってはいけない、冬の訪れを告げるイタリアの名物チョコ
「この商品が店頭に並ぶと冬を感じる」というもの、皆さんはいくつ頭に浮かぶであろうか。
自動販売機のコーンポタージュやお汁粉、
スターバックスのジンジャーブレッドラテ、
明治のメルティーキッス(Meltykiss)、
などなど。
イタリアでそんなメルティーキッスのような役割を果たしているのは、ポケット・コーヒー(Pocket Coffee)というチョコレートである。
今回のnoteでは、ポケット・コーヒーと関連商品について書いていきたい。
なお購入価格は、筆者がスーパーマーケットで購入したときの価格なので、購入場所によって変動する可能性があることには注意していただきたい。
1. かじるな危険、ポケット・コーヒー(Pocket Coffee)
ちょっと衝撃的なタイトルではあるが、実際にかじって食べると危険なのがこのポケット・コーヒーなのである。
持ち歩けるエスプレッソということで、チョコレートの中には液体のエスプレッソが入っている。
赤のノーマルと青のデカフェバージョン、それぞれ5粒入りで2ユーロ。
またポケット・コーヒーは、毎年10月から翌年の4月、5月頭までしか店頭に並ばない「冬の風物詩」である。
それでは、なぜ夏は販売しないのであろうか。
それは温度が22度以上になると、チョコレートの脂肪分のココアバターが溶け、それが冷えて固まり、白く変色する現象(ファットブルーム現象)を防ぐためである。
フェレロ社は、安定した品質のチョコレートを提供するために、気温が上がる春から夏にかけては、店頭から商品を撤退させるという決断をしたのであった。
試しにということで、わざわざデミタスカップを用意してポケット・チョコレートを割ってみたはいいものの、すぐに中からどろっとしたエスプレッソが流れ出てきた。
100%アラビカ豆で抽出されたエスプレッソはとても濃厚で、チョコレート一粒にデミタスカップ3杯分の濃さのエスプレッソが入っているという。
青いパッケージの方は、カフェインレスバージョンで、赤のノーマルの方と値段は変わらない。
エスプレッソを飲み行く暇はないけど、手軽にパッとエスプレッソの味を楽しみたいという忙しい大人にも人気の商品のようである。
以下、フェレロ社が展開しているポケット・コーヒー以外のチョコレートも紹介していきたい。
2. フェレロ社といえば黄金のフェレロ・ロシェ(Ferrero Rocher)
こちらの金色のパッケージのチョコレート、日本でも目にしたことがある方も大勢いるのではないであろうか。
砕いたヘーゼルナッツでコーティングされた丸いチョコレートであるフェレロ・ロシェは、大体の人が気に入るという優等生的存在の商品である。
こちらは4粒入り2ユーロ。
どこに持っていっても間違いない定番チョコレート、そんなチョコレートが私たちには必要である。
3. 大人のための洋酒チョコレート、モン・シェリ(Mon Cheri)
こちらはうって変わってチェリーリキュールが入っている大人のチョコレートである。
筆者が購入した時には5粒入りで2ユーロであった。
可愛らしいさくらんぼ色のパッケージな上にその商品名は「私の愛しい人」(Mon Cheri)という甘い響きのもの。
ちなみにミッシェル・ポルナレフ(Michel Polnareff)の代表作として『シェリーに口づけ』( Tout Tout Pour Ma Chérie)がすぐに頭に浮かぶのだが...
ミッシェル・ポルナレフの「トゥ・マシェリ」
→『ジョジョの奇妙な冒険』第三部の登場人物ジャン=ピエール・ポルナレフ
→同じく第三部の登場人物である花京院典明のさくらんぼレロレロ
と、このさくらんぼチョコレート一つで思わず連想してしまった(ジョジョをご存じない方には、突飛な話で申し訳ない)
4. 天使の羽のように白く軽いラファエッロ(Raffaello)
こちらのラファエッロは、ココナッツフレークがフワッとまぶされたチョコレートである。
4粒入りで2ユーロ。
この白いココナッツフレークがパラパラとわりと落ちてくるので注意である。
パッケージにラファエロという天使の名前に似合わぬハイビスカスの花がプリントされているのもポイントである。
南国のフルーツ・ココナッツを使っているというアピールかなと思ったのであった。
5. 手頃で美味しいヘーゼルナッツクリーム入りスティック、トロンキー(Tronky)
反射してパッケージが見にくくなっていまっているが、こちらは、さくっとした軽い生地の中にこっくりしたヘーゼルナッツクリームが入っているお菓子である。
値段は5個入りで1.5ユーロほど。
類似の商品は、スーパーのプライベートブランドや他のメーカーからも出されているが、やはりヘーゼルナッツクリームといえば、ヌテラを製造しているフェレロ社のものが一番なのかなと思っている。
こちらも衝撃を与えてしまうと、生地がパラパラと崩れてしまうので注意であるが、手頃な値段で楽しめるのは嬉しいポイントである。
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以上、スーパーマーケットでも気軽に購入することができるフェレロ社自慢の冬のチョコレートを紹介した。
バールによっては、少し高くつくがばら売りでカウンターで販売しているところもあるため、コーヒーのお供にちょっと試してみることもできる。
筆者が紹介した小さなパッケージのものほか、一応きちんとした箱に入っているアソートもあり、それぞれが個包装なのでお土産にもぴったりなチョコレートたちなのであった。
参考:
ポケットコーヒー公式ホームページ pocketcoffee.it
ポケットコーヒー公式インスタグラム:@pocketcoffeeit
(写真・文責:増永菜生 @nao_masunaga)
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