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10 Corso Como(ディエチ・コルソ・コモ):元Vogue編集長カルラ・ソッツァーニによるミラノを代表するコンセプトストア

さを2015年のミラノ万博にかけて急速に開発が進んだガリバルディ駅(Garibaldi F. S.)。

そんなガリバルディ駅エリアにある10 Corso Como (ディエチ・コルソ・コモ)は、1991年のオープン以来、「コルソ・コモ」の愛称で親しまれている。

このコモ通り(Via Como)にはお洒落なブティックやオープンカフェが立ち並んでいるが、コルソ・コモは一際目立っており、特にファッション・ウィーク期間中は、世界中からファッション業界の人が訪れる。

別冊版『Vogue Italia』(ヴォーグ イタリア)の元編集長カルラ・ソッツァーニ(1947-; Carla Sozzani)が、セレクトショップとしてオープンさせたのがコルソ・コモの始まり。

その妹のフランカ・ソッツァーニ(Franca Sozzani; 1950-2016)は、1988年から2016年まで『Vogue Italia』の編集長を務めた人物である。


もともと、コルソ・コモの建物は、20世紀初頭に建てられたアパートだったという。

デザインを担当したのは、アメリカ人アーティストのクリス・ルス(Kris Ruhs)

大きなドアをくぐると、まず目に飛び込んでくるのは美しい庭。


入ってすぐのところには、2003年にオープンしたホテル・3 Rooms Hotel(スリー・ルームス)がある。


こだわりの家具を揃えた3つしかないという秘密基地のようなホテルである(Booking com. によると、1泊あたりおよそ350ユーロ )。


庭を歩いて行くと、カフェ・レストランとブティックが入っているグランドフロア(the ground floor; 日本の1階)に行き着く。


カフェやレストランでは、コーヒーや紅茶のドリンクメニューの他、パスタやリゾットなどのランチ・ブランチメニュー、さらにドルチェメニューが揃っている。

実は、カフェスペースの奥にバールもあり、こちらでは食べ物はオーダーできないようだが、飲み物は、リーズナブルに楽しむことができる。

参考までに、カウンターとテーブル席の値段の比較(それでもカウンターでエスプレッソ2.5ユーロとはかなり高い)。

カウンターでのカプチーノ3€(メニューでは4€だったのに、なぜかこの日は、3€しか請求されなかった)。

砂糖の袋もオリジナルデザイン。



ブティックでは、アート、デザイン、建築、ファッション、歴史、食、音楽、写真、文学に関わる品が目白押し。


ジュエリー、服、小物などなどは、世界中から集まった選りすぐりの一品である。

フェラガモの色とりどりの靴。



グッチのエリア、そこはアレッサンドロ・ミケーレの世界。


( キュートでポップなコルソ・コモオリジナルグッズも)


さらにファースト・フロア(the 1st floor; 日本の2階)にあるのは、アートギャラリーやブックショップ。



期間ごとに変わるギャラリーは、コルソ・コモの創設者ソッツァーニ財団(Fondazione Sozzani)がキュレートしている。


ギャラリーでの展示の例を挙げるならば、イギリス生まれ、アメリカで活躍したデザイナー、チャーリー・ジェームズ(Charles Wilson Brega James;1906-1978)の特別展(2019年6月1日から28日まで)や、アメリカの写真家ロジャー・バレン(Roger Ballen; 1950-)のインスタレーション(2019年6月9日から9月8日まで)など。


さらに訪問したときには、屋上でもミラノの写真家ジョヴァンニ・ハンニネン(Giovanni Hännine; 1976-)と脚本家アルベルト・アモレッティ(Alberto Amoretti)の特別展が開催されていた(2019年5月17日から6月16日まで)。

街を見晴らすことができてとても気持ちが良い。


ブックショップには、デザイン関係の本が多数揃っている。

画集やデザインブックはついつい魅入ってしまう。

コルソ・コモはミラノにとどまらず、これまでに、ソウル、上海、北京に店舗を展開してきた(因みにソウル店はサムスン・グループと共同)。


さらに、2018年9月6日、ニューヨーク・ファッション・ウィーク期間中にマンハッタン区のサウス・ストリート・シーポートにてニューヨーク店がオープン(総面積2万8000平方フィート(約2600平方メートル))。


ミラノ店と同じく、ニューヨーク店には、アートギャラリー、レストラン、カフェなどが入っており、同じく、ソッツアーニがプロデュース、アーティストのクリス・ルスがデザインした。

いよいよ北米にも進出し、ますます勢いを増すコルソ・コモ。

確かに中で販売されているものは、気軽に購入できるものではない。

しかしながら、あまりファッションに興味がない人にとっても、ファッションフリークにとっても、「究極のミラノ流お洒落」というものを見て、歩いて、食べて体験できる場所なのではないだろうか。


10 corso como(ディエーチ・コルソコモ)

住所: Corso Como 10, 20154, Milano, Italy

公式HP: 10 Corso Como

公式Instagram: @10corsocomo

公式Facebook: 10 corso como

営業時間:  

《ショップ&ギャラリー》 10:30-19:30(年中無休)、 ※水・木曜日のみ 10:30-21:00

《レストラン》12:30-15:00/ 19:30-23:00(年中無休)

《カフェ》10:30-25:00(年中無休)

《ホテル》Hotel 3 Rooms 10:00-19:30 (年中無休)

          


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