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コーチング|コーチングとおしゃべりの違いについて考えてみた

先日ランチで久しぶりに友人とおしゃべりしました。友人の話を聞いたり自分の話を聞いてもらったり。その時間が楽しくて、ふとあらためてコーチングの価値について考えてみたくなったので、記録。

コーチングは”未知の自分との遭遇”である
まず、コーチングで重要なことはなんだろうかと考えてみました。
コーチングはコーチと対話しながら、自分の課題をクリアしたり、目標を達成へ向けた歩みを進めていくためにあります。
そのためにコーチングの中でコーチが意識すべきことは、
いかに”今まで知らなかった自分に気づいてもらうか”です。

気持ちよくなんでも話してもらうこと=コーチングではない
コーチングでは「傾聴」を意識します。
「傾聴」とは相手の話やその話をしようと思っているその人自身を尊重し、否定せずに話しを聞くことです。

「傾聴」の基礎づくりとして”安心安全”と言う前提があります。
受容:話を遮らない・否定しない、その人の価値観を尊重する
守秘義務:この場限り、他言しない

この「安心安全」が土台にあるからこそ、
何でも率直に話すことができます。これはおしゃべりも同じことです。

仲の良い友人と話をする時にも、「安心安全」は自然に確保されている土台でしょう。
だから親友と話す時に、ありのままの自分で何でも話せ、楽しく豊な時間を過ごすことができるわけです。

何でも安心して話し、あーいい時間だった。と思えることは価値あることですが、ここで重要なのは、それ自体がコーチングではないと言うことです。

既知のことを話すことにあまり意味はない
コーチングでは、セッションによりますが、だいたい60分程度かけて自分の話しをします。

しかしこの時間の中で、自分について気づいていることをいくら話してもらっても、はっきり言ってクライアントにとってあまり意味はないのです。
気持ち的にはスッキリするかもしれませんが、次のアクションをあまり生みません。
※誤解がないように一応補足します。
何の意味もないと書きましたが、第三者への語りを通して
”やっぱりそう思っていたんだ”と自分を「再確認」するケースもあるので、一概に全く無意味、と言うわけでもありません。「やっぱりそうだったんだ!」に気付くことで変化が起きる場合もあります。

自分についての新たな気付きがセッション後の時間の質をあげる
”まだ気づいていない自分のことに気づいてもらうこと”
がセッション後のその人の人生を変化させます。

・自分のキャリアを納得して選択できる
・本当はやってみたいと思っていたことを一歩進める
・怖いと思っていたことと向き合う・・・などなど。

なので、私はコーチングセッションの中でもよく確認します。
今話したことは、自分が既に知っていることなのか、
今初めて気がついたことなのか。
無意識に話しているので、既知のことか新たな発見が自分で自覚できていない人も多いです。まず自覚的になってもらうことは重要視しています。

おしゃべりとコーチングの違い
冒頭におしゃべりとコーチングの違いと書きましたが、
目的の違いから整理してみました。

●おしゃべり
・「共有すること」が目的(そうなりやすいと言うこと)

●コーチング
・「自分の課題をクリアする」ことが目的
自分の課題をクリアするためには、自分の状態を把握したり、目指す方向を決めたり、次の一手を決め動いていくことが必要になってきます。

その中でコーチングは、自分が今どんなところにいて、何を考えていて、どうしたいのか?まだ気づいていない自分に気づくための手段だと言えます。

ちょっと話が本筋からズレますが、目的が違うので、
目的が変われば聞き手に求められるスキルも異なります。

●おしゃべり
・「共有すること」が目的(そうなりやすいと言うこと)
 
 <聞き手に必要とされるスキル>
 受容する力(何でも素直に話せる場づくり)
 相手の話に合わせて自分の話や次のネタを提供する力
 人の気持ちを汲んで寄り添う力
 

●コーチング
・「自分の課題をクリアする」ことが目的

 <聞き手に必要とされるスキル>
 受容する力(何でも素直に話せる場づくり)
 客観視して伝える力
 相手に考えさせるための質問力
 自分の評価判断軸でなく相手がどうしたいか?の視点

なので、コーチングを受ける際には、
自分について整理がついていないことを話すべきです。
これはコーチが意識するだけでなく、コーチングにやってくるクライアントさんも意識すべきだと感じることです。

ある程度考えてきて何となく自分の中で整理がついていることを
1から話すことは、ちょっともったいない時間の使い方だなと思ったりします。
整理がつかないことを場に出してクリアしていくことで、その後の視界が変わり、アクションも加速していくのではないかと思っています。

冒頭の話に戻れば、おしゃべりもとても豊かな時間です。
同じく自分の話をするのでも実は場の目的が違う。
そんなことを意識すると、おしゃべりの場もコーチングの場もより自分にとって実りあるものになるな、なんて整理しました。

読んでいただきありがとうございます。


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