見出し画像

【読書】英語の多動力 堀江貴文著 


はじめに

インターネットは世界をフラットにした。スマホを取り出せばどこにいても世界中の人と繋がることができる。
グローバル化の波はどんどん拡大して英語を避けて通ることができなくなっている。
もちろん、英語ができることがすべてではない。古い学び方や価値観をアンラーンする必要がある。
アンラーンとは常識を一度脇に置いて物事に直してみることだ。忘れるという意味ではない。常識を一度外して物事を見直す。そうすることで思考が柔らかくなり他人の常識に縛られることなく、本当に自分が求める最適解、つまり英語の学び方付付き合い方に気づくことができる。

英語の多動力

第1章        英語と未来

好きなことばかりで埋まる24時間。これまで嫌なことをして手に入れてきたものを好きなことでも手に入るようにするしかない。その知恵を絞るのだ。

1.Would,Couldなんて要らない

準備なんかいらない。とにかく喋ることが大切。英語をしゃべれないのはしゃべっていないから。
確かに参考書を見て勉強することも大切だが、何より実践で英語使っていくことが大切。
自分自身も、実践の場で英語をブラッシュアップしてきた。
1年のおよそ1/3を海外で過ごして、現地の人と英語でしゃべることこれが日常の当たり前のことになっている。
簡単な英語だけで、充分に言いたいことは通じるはずだから、怯えていないで、外国人を前にして恥をかくのが怖いと思わないで、どんどんコミュニケーションを取っていくことが重要。
つたない英語でも伝えようとする行動力のほうが大切だ。
今すぐにでも外国人と接点を持とう。
外国人とコミュニケーションをとることが、英語だけでなくあなたにとっての人生の勉強の一つなのだ。

英語の多動力

2.急速に進化するニューラル機械翻訳

コンピューターの翻訳プログラムの中に、人工知能の技術ディープラーニングを取り入れたAI翻訳が日々進化している。
翻訳の精度はどんどん高まっているので、利用できるものはどんどん利用すればいいという考え。

英語の多動力

3.そんな時代に英語学習は必要か?

リアルタイムの会話や会議ではタイムラグがあるとストレスになる。
また正しく機械翻訳させるには、こちらの言葉選びが重要になる。
簡単な内容を相手に伝えるのにわざわざ翻訳機を使う必要はない。
英語を学ぶ意義はまさにそこにある。
AIは手助けしてくれるが、自分で喋る方が圧倒的に早いのは変わらない。

英語の多動力

4.AI翻訳を英語を学ばなくていい言い訳にするな

最近では機械翻訳が進化が英語を勉強しない言い訳の一つになり始めている。しかし、グローバルに活躍したければ英語は絶対に必要。
お笑いタレントの厚切りジェイソンさんは、AI翻訳が発展したとしても、日本人は英語を身につけるべきだと主張するひとりだ。

英語の多動力

5.英語が先か、英語の仕事が先か

多くの人は仕事を通じて英語力が上がったという。
一番英語力に効くのは、仕事で英語を使うチャンスをつかむこと。

英語の多動力

6.G人材とL人材、あなたはどっちだ?

G人材はグローバルを行動範囲とする人
L人材は地元ローカルに根付く人
どちらが良い悪いという話ではない。自分のやりたいこと、大切にしたいものを理解すること。

英語の多動力

7.「手元になくてもいい」という革命

インターネットが登場する以前の社会では「モノの所有」が豊かな人生の象徴であった。どれだけ多くのものを手元に置いているのか、それが社会的ステータスであり、人の幸福度を左右する重要事項だった。
しかし、G人材にとって一番大切なのはモノではない情報なのだ。

英語の多動力

8.投資型思考であれ

単なる英語が堪能な人を目指したところで似たような人は山ほどいる。
英語ができるようになるだけでは足りない。
自分の価値を高める知恵を絞ろう。

英語の多動力

9.3つの「タグ」で100万分の一の人材

一つの分野で1/100万のレア人材になることは難しい。
しかし、一つの分野で1/100ならなんとか頑張れそうな気がする。
まったく違う分野を3つかけ合わせると1/100万の人材になれる。
レアな人材になるための掛け算をしよう。

英語の多動力

10.レア人材になるなら外資系より日本企業

外資系には英語ができる優秀な人材が多い。
日本の企業に入り英語でほかの社員よりも、抜きに出た存在になる方が価値があがる。

英語の多動力

インタビュー

村上憲郎(元Google日本法人名誉会長

英語学習のきっかけは会社でのいじめ
一日3時間、一日も休まず三年間英語を勉強した
英単語をたくさん見ること、英語を一日一時間聞くこと、一時間英語の本を読むこと。
英語ができないやつはチンパンジー扱い
実力のある30代、40代でも今から英語を学べば、十分勝負できる。
40代で英語が出来るとなると一気に市場価値が上がってくる。
外国人はわからないことがあるのに、聞かないという姿勢を心底嫌がる。

英語の多動力

坪谷ニュウエル郁子(東京インターナショナルスクール理事長)

英語を習得するには2760時間かかる。
英語と日本語は語源的に非常に遠い距離がある
中学高校の英語教育の時間は約1000時間ある

英語の多動力

第2章        ワクワクする勉強だけで良い

11.なぜ英語を学ぶのか?

誰と何を話したいか具体的にイメージすることが重要

英語の多動力

12.「お勉強」と「学び」の違い

お勉強はあくまでも自動的な行為。先生の話を聞いたり、授業を受けたり、ドリルを解いたり、与えられたものをこなす作業である。
学びとは没頭することで、人を消して立ち止まらせない。常に人を前へ前へ押し出し新しい体験をつかませようとする。

英語の多動力

13.まずは一つの事にとことんハマれ

興味の赴くままに好きなことにハマることだ。例えば発音にはまったり文法にハマったりすることだ。学説的にはバランスよく学ぶことが良いとされている。でもバランスよくなんて面白くないからハマれない。楽しくないと興味が薄れて学ぶこと自体をやめてしまう。
そもそも将来を見据えて事前に何かにはまることなんて難しい。だから今この瞬間に、あなたが興味のある事にハマり、後からその点をつなぎ合わせて線にして行くのだ。何か一つに偏ったっていい。いつか点と点がつながる太い線になる。

英語の多動力

14.「広瀬すずに会いたい」でOK

「好き」に忠実になることは、没頭する力を拡散するために、重要なポイント。没頭の入り口は「好き」。没頭の出口は「好き」の実現。

英語の多動力


15.次々に教材をはしごする

まず本を一冊見つけてみよう。ここで重要なのが本の内容を全部覚えようとはしないこと。内容は覚えなくてもいいからとにかく読み続けてほしい。その本が気に入れば繰り返し何度も読み紹介されている英語表現を少しずつ覚えていく。本がつまらないなあと思ったら、教材を変える。続けていくことが大切。
「英語に触れる」時間を増やしていく。何を学ぶにしても学びとはそれが基本である。

英語の多動力

16.英語を学ぶ意味

自動翻訳が劇的に普及しようとしている今、僕らが英語学習をする必要は何だろう?
それは、直に生身の人間同士でコミュニケーションをとりたいという本質的な人間の欲求があるからだ。
英語をぺラペラに喋れる必要はない。小学生レベルの英語でもいい。自動翻訳機が普及していくこれからは、英語が話せないより、話そうとしないほうが問題。

英語の多動力

17.結果を求めない

留学したって二~三ヶ月ではそれほど英語力は伸びない。
英語はある程度の時間をかけて、真剣に取り組まなければ、早々に身につくものではない。つまり根気が必要だ。

英語の多動力

18.サボれない仕組みを作れ

英語学習で挫折するパターンが上手に計画を立てていないことにある。

英語の多動力

19.わくわくする勉強だけやる

没頭できる勉強の仕方を見つけよう。大好きな海外ドラマがあったら狂ったように視聴しよう。
勉強という概念を捨てよう。毎日英語に接したくなるように、わくわくするスケジュールだけ詰め込む。

英語の多動力

20.見切り発車は成功のもと

英語の教材を買っても、どうせやらないという人は、見切り発車で英会話スクールに入ってしまう。英会話スクール選びの基準は自分のオフィスから近い。効率がいい学習法を探すのは無駄。探している時間で英語にどれだけ触れられるかを考えよう。

英語の多動力

インタビュー

藤岡頼光(QQ english創業者)

取引先の企業オーナーと、趣味のバイクの話をしたくて、英語の勉強をはじめた。英語が上手くなくてもなんとかなる。

英語の多動力

三木裕明(映画プロデューサー)

仕事で知り合った人と通訳を通じてしか話せないというのは非常につまらなくてジョークぐらい言いたいなと思っていた。
英語を習うことで思考が広がる。
何を検索するか、何を知るか、人よりも何倍も情報収集できれば、必ず未来が見えてくる。英語でも情報収集できれば激しい情報競争の時代に勝てる。

英語の多動力

第3章        他人に流されるな、自分をみろ

21.講師の言いなりになるな

ビジネスで成功するためには思いつく限りのことを次々にやってみるしかない。トライアルアンドエラーをどれだけ続けるかということだ
勉強もビジネスもトライアルアンドエラーの繰り返し。

英語の多動力

22.ワンクール古い教育者の考え

先生や親は彼らを教育した一つ上の世代の人たちの思想を受け継いでいる。そのため時代からワンクール古い。

英語の多動力

23.悔しい体験をもっともっと重ねる

海外旅行、英会話スクール、外国人が集まってレストラン、どこでもいいから英語で言葉が交わされる場所に毎日行く。英語が通じないという悔しい体験ではなく楽しい体験にいつしか変わっていく。

英語の多動力


24.「自分がバカ」であることを知っている人は強い

海外では話せないことよりも話さないことの方が恥ずかしいとされている。自分がバカであることを知っている人が強くどんどん能力を伸ばしていく。
小利口なミドルレベルよりも極端を目指せ。

英語の多動力


25.苦手意識で将来を決めるな

英語が苦手だからという理由で英語に関わる仕事を避けて通ろうとする考え方はやめた方がいい。苦手意識で選択肢を狭めることはしないほうがいい。

英語の多動力 

26.「できない理由」を先に考えるな

物事をできない理由から考えるのかそれともできる理由から考えるのか。
「できない」と「やらない」は同義ではない

英語の多動力

27.勉強することは「我慢すること」ではない

小さな成功体験を積み重ねることでコンプレックスだらけの自分に自信を持てるようになっていく。
堀江さんの大学時代のヒッチハイクの話。
北海道を除く殆どの日本の土地をヒッチハイクで旅した。
勉強や労働で得られるものを「我慢と引き換えに受け取る対価」だと思っていたら人生はねずみ色だ。
「我慢の時間」ではなく「ワクワクする時間」に変える。
勉強が嫌いならそれをミッションに変えろ。ミッションを一つまた一つクリアしていく。小さな成功体験を重ね自信をつけるのだ。

英語の多動力

28.「折れる」のは成果を自ら手放すこと

英語を身につけ、それをどのように活かすのか。
誰にも譲れない確固たる目標をイメージしよう。

英語の多動力

インタビュー

竹林朋毅(某ラグジュアリーブランドCEO)

世界で様々な人と話せると知識の宝が増える
堀江さんの受験勉強の経験
なぜ今自分が英語ができないのかを過去問に向かいながら分析した。
すると単語を知らないからだという結論が簡単に導き出された。単語を知らないから文法に惑わされる。言葉の意味がわからないから文意がつかめない。受験勉強だけではなく新しい分野を学ぶときは単語力の勝負なのだ。

英語の多動力

イムラン・スィディキ(コぺル英会話校長)

毎日英語に触れ続けること。一日だって間を空けてはいけない。
英語を勉強することでいろいろな情報が収集できる。
大量の情報を収集できれば、情報と情報がつながり、新しいアイディアが生まれる。起業のアイディアなど頭をひねって考えるようなものではない。
情報のシャワーさえ常日頃浴びるようにしていればアイディアはいくらでも湧いてくる。
思考法などというものはないただ情報をつなぎ合わせていくだけ。

英語の多動力

第4章        学びを自動化するコツ

29.     ワールドカップは現地観戦

実際にインプットばかりしていると、人は思考停止になる。
スポーツの祭典は外国人とつながるビッグチャンス。

英語の多動力

30.     僕らを駆り立てる英語教材

コンテンツが面白ければ、集中が長期間にわたり持続する。
自分のライフスタイルと結びつく教材アイテムを使い倒す。

英語の多動力

31.     英会話をyesやnoだけで終わらせない

英語を本気で身に付けたいのであれば、質問に対して、フルセンテンスでしっかり返答することを意識するといい。
英語で質問されたら丸ごとパクって自分のものにする。英文組み立ての能力が高まる。

英語の多動力

32.     英単語妄想で覚える

高校三年の夏休みに東大受験に備えて苦手だった英語を猛勉強した。
単語の意味を知ったら、早速使ってみるというやり方がおすすめ。
受験勉強の時は使うという時間がなかったから、使っている自分を想像して練習する。
英語を使って覚える。使う機会がなければ、妄想する。

英語の多動力

33.     映画でリスニング力を伸びない

英語本を十冊読むより、1本の映画のセリフにハマるほうが、はるかに使える英語の力が身につく。
好きなものを英語の習得に的に使う方法を考える。

英語の多動力

34.     超速で語学力を伸ばしてくれるテクノロジー

テクノロジーの力で学習を超効率化する。
エストニア発の言語学習アプリを例にして説明。

英語の多動力

35.     言葉をパズル遊びだと思う

言葉遊びの延長に外国語習得がある。
サッカー日本代表の通訳ローランダバディさんを例に説明。

英語の多動力

36.     時間はこうやって作る

時間は作ればいくらでもある。自分のスケジュールに、英語を割り当てる時間を決めてみよう。余った時間で勉強するのではない。最初に英語の時間を確保する。

英語の多動力

37.     スマホを英語モードにする

スマホを英語の教材にしてしまう。少しずつ英語を受け入れるよう修正して行くためのスマホの英語モード。
日本で暮らしていると常に英語を視界から排除するようになっている脳に、少しずつ英語を意識させていく。

英語の多動力

38.     動画の時代

英語の動画をどう学習に活用できるか。他人に教えてもらうのではなく、自分で考える。発想力が英語だけでなく人間力を高めてくれる。
英語学習用のアプリは山ほどある。多すぎてどれがいいかなんて一概に言えない。片端からダウンロードして使ってみる。好みは個人差があるから、気に入ったら続けて、飽きたら消せばいい。
YouTubeを使った英語のスキル磨きも、今や当たり前の時代だ。
他人に手取り足取り教えてもらうのは勉強の本質ではない。

英語の多動力

未来を恐れず、do not afraid of the future

過去に執着せず、do not attach to the past

今を生きろ And just live the present

おわりに

英語が勉強したいと思いました。
「勉強」と「学び」は違うというフレーズが印象的でした。
「ハマる」から「好き」になるが根幹にあることも大きな収穫でした。
勉強は我慢してやるものという考えが間違っていると、もっと早く知りたかったです。
英語だけでなく、勉強本としても価値のある著書でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?