見出し画像

猫の通院

夏になってから色々と猫の体調が気になっていて、一回予約はしたんだけど私の体調がイマイチでキャンセルしてしまった。

9月17日、台風が近付いているのもスッカリ忘れていて土曜日に予約を入れてしまったけれど、雨も降らずに無事に行く事が出来た。

キャリーバッグは普段から棚の上に置いてあり、そこで猫が寝る事もある。棚から下ろしてホコリや猫の毛を取って、タオルを敷いてみる。既に入ったりしていたけれど、いざ!という時に入らないしなんなら寝床(天袋)に入ってしまいそうな感じだったので「おやつ食べる?」と聞いたら飛んできた。

最近お気に入りのおやつで無事にキャリーの中に入ってくれた。5キロを担ぐか?と思ったけれど、買い出し用のタイヤが付いたカゴの上に乗せて押してみた。エレベーターに乗る前から異変に気付いて鳴き始めた。
普段聞かないような「ニャオ〜!」とちょっと凄みがあるような鳴き声。多分怒ってる。

キャリーの中に入って車に乗る猫

前回通院したのは去年の暮、ワクチン接種の時だった。その時は行き帰りずーーーっと鳴きっ放しだった。

今回も変わらないと諦めて車へ。
着いてもずっと鳴き続けている。
キャリーの出入り口から少し開けて手を突っ込み、ずっと撫でていたけれど変わらず。

待合室に小型犬…トイプードルかな?小さい犬がおばさまの座る脚に乗っかって大人しく待っていた。
おばさまも「あら、○○くん、猫ちゃんが来たよ〜」とか話してらっしゃったので「可愛いワンちゃんですね〜」と話しかけた。
「いやいや、家では凄く暴れまわるのよー。ここに来るといい子になるの」
犬が猫被ってるのか。
たまにこちらをチラ見する犬、ひょっとするとうちの猫より小さいのでは?
そんな会話の間でも猫は鳴き続けていたので「煩くてすみません。うちのも暴れまくってるのでこの狭いところに入るのが嫌みたいで…」
「そうなのね〜。言葉が通じないからホント大変よね〜」
みたいな事を話していて。
どうやらその犬は大食いらしい。しかし医者に言われたのは犬の食物アレルギー。食べられない物が多いみたい。犬も大変だな。
「沢山食べても細いですよね?」
「そうかしら?3キロも無いですよ」
「え?!うちの猫5キロぐらいありますよ!」
「猫ちゃんってそんなに大きいの?」
「私も初めて飼ったのがこの子なんで…ビックリしてます」
なんてやりとりしている時に呼ばれた。

診察室に入って、キャリーから出すと泣き止む。これはのびのびさせ過ぎてしまったな…と思いつつ、先生に気になる事を色々話してみた。

・最近食べる量が少ない
・目薬が無くなってまた涙が出始めた
・歯磨きをしたほうが良いのか

他にもあったけれど3つだけ。

話している間に体重を計ろうとしていたのだが、何せ診察台に大人しく座らない。
診察台が体重計になっていて、押さえていてはきちんと計れない。
スタッフさんと先生の大人二人で押えつつ、一瞬手を離して体重測定。

「4.9キロですね」

知りたくなかった現実。わかってたけれども。
昨年末は4.7キロだったので、さして変わりはないから気にする程でもないと言われ。
しかしカリカリをメッチャ食べるわけでもなくなく、一日二回のウエットフードも半分以上残している。
と話している間に、先生は猫のお腹にスプレーを吹きかけて、小さなエコーを毛の間に差し込んでモニターを見ていた。
この先生、表情がほぼ変わらない。
初めてこの病院に来た時に『この人ホントに動物好きなのかな?』と疑った程だ。

今回も淡々とエコーをして、私の話を聞きながら「気になるのなら採血しましょうか?」と言ってくれたので即保定に入る。
「この子噛む?」
と聞かれ、咄嗟に「噛みません」とは言えず
「うーん…強くは噛まなくなりましたけど…」
「エリザベスカラーしとこか」
と。猫を抱えるように抱いたスタッフさんの腕は傷だらけだった。
私は前脚を保定し、先生は脚を掴みながらさっさと採血。
どうも上手く取れないようで少し苦戦してた。
猫が物凄い力で抵抗するので、大人三人で保定するとか…これ猫じゃなくて犬なの?と飼い主も疑うくらい。
まぁ、いつも抱っこしたり手入れしてる時は全力で私の胸やお腹に脚を突っ張ってるからな。

採血は15分で出来ると聞いて驚いた。
ニンゲンは結果まで1時間もかかるのにね。

以前は開けたら飛び出してきたのに。大人になったのかな?

待合室で結果が出るまで待つ。父も車を置いて来ていた。また猫が鳴き始め、流石に喧しいなぁ、と思っていた。

待合室からガラス張りのドアが見えるんだけど、そこに突然犬が突進してきた。お散歩途中なのか?と思ったら入ってきた。
ドアを開けて出迎えたスタッフさんに突進する勢いで襲いかかる犬。
明らかにメチャクチャテンション上がってる犬。
「この子、先生とスタッフさんが大好きなんですよ」
と飼い主さんは困り気味に話していた。
柴犬とハスキーのハーフのような?黒っぽい子。まだ幼い感じだった。
もうテンション上がりすぎて飼い主の声も届いていない。
“おすわり!”と言っても座ろうともしないし落ち着いてもいない。

犬にリードを引っ張られて飼い主が負けてる…初老?ぐらいのご夫婦。
犬が吠えた。しかも猫の入ったキャリーに近付いてから吠えた。猫が入ってるのをわかって吠えたんだろうなぁ。
うちの猫、ビビってキャリーの奥に小さく丸まってた。ケージの中に手を入れて撫でてやった。さっきまで怒っていた鳴き声も止まった。
たまにはこういう刺激も良いのでは?と飼い主はのんびり構える。
それにしても元気な犬。病院に来たんだよね…?

診察室に呼ばれドアを開けた途端、中に居た先生に飛びついていた。
犬ってわかりやすくて可愛いなぁ。
診察室でも吠えていた。その声は楽しそうだ。

待合室に残った飼い主の旦那さんは「まだ2歳だからか落ち着きが…」と独り言のように話していた。なるほど、ヤンチャ盛りだ。

しかし2歳というと、もうしつけも終わっている頃ではないだろうか?それならしつけが出来ていないのではないか?と変な心配をしてしまう。
これから益々体力が衰えていく飼い主にこれからまだまだ大きくなる犬のパワーは押さえられないのではないかと。

そんなこんなでワンコが出てきてすぐにまた呼ばれた。
診察室に入ってすぐに採血の結果を見せてもらう。
特に異常は無いとの事で安心した。
しかし、腎臓の数値が若干心配だけれど、夏で水分不足になっているのかも知れないから、そこまで心配する必要は無いですよ、との事。

食欲が落ちている話をしたら「そうでしたね」と、採血の事で頭いっぱいだったのだろうかとスッカリ忘れていたご様子。
「これはまだ日本では販売されていないんですが…」
と言いつつ軟膏をどこからか出してくる。
そしてキャリーの上部を開けて耳の内側を撫でた。

「食欲が出る軟膏です」

軟膏塗っただけで食欲出るとかすげー!

マジで?それ効果あんの?

脳内で感想が二極化。
ニンゲンでは考えられないもんなぁ。

塗り終わったら今度は錠剤をハサミで割っている。何かと動きっぱなしの先生だ。

「塗り薬の効果が無かったり、2日後ぐらいから食欲が落ちたと思ったら錠剤を飲ませてみてください。」

飲み薬…ハードル高いな。ただでさえ触ると逃げるのに。

と、このやり取りの最中でもさっきの犬が吠えた。

終わって出ると犬は居なかった。外で待っていたようでガラス越しに中を覗き込んでいた。どんだけ病院が好きなんだ。

待合室で待っていた父が
「あの犬な、ここで待ってる間にオシッコして、外に出てウンチしてたで。看護師さん凄い手際良く掃除してはったで」
暴れたい放題だなぁ。

猫はと言うと、犬に吠えられてからスッカリ鳴くのを止めた。以前は帰宅するまで鳴いていたのに。これも成長なんだろうか。

精算までにかなり時間が掛かった。
目薬と錠剤。そして棚に置いてあったエネルギーちゅ~るを買ってみた。1本ずつで売っているので2種類を2本ずつ。
結局全部で8000円程になった今回の診察代。
アイペット損害保険に入っているので窓口で半額にしてもらえるんです。
本当に助かった。そしてクレカも使えるのが助かる。

やっと終わったー!帰るぞ!と病院を出た途端にまた鳴き始めた。
この病院、立地は良いのだけれど大通りのバス停前。
交通量も多くてニンゲンには便利なんだけれど猫にはやかましい場所なんだろうな。

そして専用駐車場が無いので近くのタイムズに駐車すると、病院から駐車券を発券してくれる。これも有り難い。

外に興味津々

キャリーに入れたまま車に乗ったら鳴きっぱなしだったので、初めてキャリーから出して抱っこしてみた。
しがみついてくる。エアコンつけていたけれど、窓を開けて外を見せた。
興味はあるけれど、隣を走る車の音が怖いらしく、たまに鳴いていたけれどそれでも窓からは離れなかった。
ハーネスを持ってきていたので、装着して離してみると、シートの下に潜り込んだ。それはそれで後から出すの大変じゃない?となり、直ぐに抱っこに戻した。
家に着くまで大した時間じゃないけれど、猫にとっては刺激のある時間だったと思う。

家に着いてキャリーを開けてやったら飛び出した。
慌ててハーネスを外した。

そしてその晩。
ウェットフードを完食した。
子猫の頃から無かった事。
飼い主も「そうか、完食してくれたらこんなに嬉しいのか!」と実感した。

うちの猫は早食いなので、量を置いておくと一気に食べてリバースしてしまう。食べたもの全部。
最近ウェットフードは1回量(1パック)を2回に分けて食べるようになっていた。しかも半分食べてから寝床に行って寝てしまう。
暫くして起きてからやっと続きを食べている。
あまり長時間ウェットフードを出しておきたくは無いのだけれど、そういうスタンスになってしまった。

ドライフードを出しておいても全部食べない。
むしろ上記の通り、空腹だと更に早食いが増すのでドライフードは一日出したまま。(一日経ったら残っているのは捨てる)無くなれば補充する。
そうしないと私が寝ている時に空腹になって起こされるのもあるけれど、空腹時にフードを出すと早食い→リバースで食べた事にならないから。
お皿にそんなに量は入れていないけれど、全部無くなる事は滅多に無い。

そんな状態がうちに来た頃(生後4ヶ月)からだったので、今回の食欲は本当に初めての体験だった。
まさか皿の中が空になる程食べる威力があの塗り薬にあったなんて感動ものだ。

結局、食欲旺盛だったのは三日ぐらいだった。まぁ元気。その元気、分けてほしい。
3歳で落ち着くという神話を何処かで聞いたのだけれど、やはり神話で終わってしまった。女の子なのになぁ。
猫は女の子の方がお転婆らしいけれど。男の子は甘えたがりらしい。

今回、医療費はそんなにしなかったけれど、もし大病をすれば保険だけではまかなえないこともあると思う。
なので、バイトのお給料を手をつけずにそのまま貯めておこうと思う。
大した金額では無いけれど。
自分と猫の為でもあるかな。いざという時のために。

そして今。
また食欲が元に戻った。そりゃそうか。
毎日結構しつこく顔洗ってるからな。耳まで。
不思議なのは猫は前足を使って器用に顔を洗う。
耳の後ろから鼻先ぐらいまで。
耳の外側しか当たってないはずなのに、耳の中はかなり綺麗。
一度も掃除したことがないんだけれども、した方が良いのかな。
メチャクチャ嫌がりそう。絶対嫌がる。

この記事を書き始めてから二週間程経っているのだけれども、先日動物病院から葉書が届いた。
「ワクチン追加接種のお知らせ」
一年に一回三種ワクチンを接種させるのだけれども、10月末に子猫の時に初めて行ってから次で3回目。年末だと思ってた。
また行くのか!って多分猫も思ってる。私も思った。
もう少し車に慣れてくれれば楽なんだけどな。

この記事が参加している募集

#ペットとの暮らし

18,386件

#猫のいるしあわせ

22,116件

こんな奴にでも小銭を投げつけていただければ幸いです。 頂いたお金は全て愛猫のご飯代、トイレの砂代になります。何卒宜しくお願い致します。