だって、日常にタイトルなんてないじゃない
毎日のようにコーヒーを淹れる。
真っ黒の深煎り豆がしかるべき工程をひとつひとつ通り過ぎながらコーヒーという飲み物になるまでを見守る。その間にはいい音があり、いい匂いがあり、いい時間が流れる。工程は手が覚えているので、頭はそこまで使わない。ただおいしいコーヒーが飲みたくて生まれた習慣だけど、今ではそれ以上の何かであり、自分の中の小さな儀式のような、しかし日常に溶け込んだ、大袈裟ではない行為だ。1日の始めや、気分を切り替えたいとき、リラックスしたいときなどいろんなムードやシーンに