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出窓の傍から

YouTubeでは語り尽くせないあれやこれを文章ならではの濃さでお届けします。 エッセイや日記が中心。日々感じることをなるだけ等身大で言葉にしていきます。何かの答えは書かれていな…
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2022年10月の記事一覧

小さな幸せを大きく感じてみる

のっぺりとした、変わり映えのない日常。 その日常の中で自分が好きなタイミングがいくつか。 冷えた身体で温かいお風呂に浸かった瞬間とか、 ふと自分の家の居心地が好きだなぁと思える瞬間とか、 コーヒーのいい香りが立ち込めてきた瞬間とか、 チビ猫が膝の上に乗ってきた瞬間とか。 それはそれはいっぱい、数えきれないほどあるのです。 全部小さくて、注意していなければ危うく見逃してしまう、 すぐに通り過ぎて行ってしまう脆いものなのですが、 そんな小さいものでも、 虫眼鏡で拡大するように

手紙を書くように [書籍出版まで②]

先日、久しぶりに手紙を出した。 宛先は遠くに住む大切な友達。 もうすぐ私の家に遠路遥々遊びに来てくれるということで、 招待状のような感じの手紙を書いた。 ポストカードに小さな文字で下手なユーモアを詰め込んで、 この間”岡本太郎展”で購入したステッカーもおまけとして一緒に封筒に入れて、宛名を綴り、乾きかけたスティックのりで封をする。 軽い足取りで郵便局へ向かい窓口の前にできた列に並ぶ間、 今だに覚えられない必要な切手の値段をスマホで検索する。 無事に手に入れた84円切手を貼り付

いつの間にか大丈夫になってるはず

多分、私も人並みくらいには傷ついたり悩んだり落ち込んだりをたくさん経験してきたものです。 もちろんそれには大小様々な理由があったり、 または何の理由もなくそうなったりとシチュエーションは色々。 人生良いときばかりではないと頭では理解しています。 でもやっぱり気持ちがどん底にあるときはつらいししんどいし、 「早くこのどん底終われよ。」と思う。 だけどそう簡単には終わらないのがどん底期。 何をしたら大丈夫になるとか、どれくらい経ったら大丈夫になるとか、 そういう法則やルー

あのとき優しくしてもらったから抱く、理想の大人像

「今回は無料でいいです。私も学生時代たくさん優しい大人たちにお世話になったので、次は私がその恩返しとして若い世代に優しくする番。」 疲労骨折した足を引きずり、どうしても避けたかった病院での診察を終えた20歳の私に向かって、 診察してくれた日本人のお医者さんが言ってくれました。 私が病院を避けたかった理由は、お金がなかったから。 20代のほとんどをお金の悩みとともに過ごした私に、アメリカで医療費を払う余裕なんてありませんでした。 それでも、ハタチという若さを持ってでも、私