見出し画像

【これからやる人向け】BtoB営業組織改革の基礎の基

●はじめに

本記事は食ビジネスに携わる方向けに自社オウンドメディアで発信するために書いた記事です。
記事アップはこれからですが、せっかく書いたし、読者層も違うし、基礎の基として汎用性も高い気もするのでnoteにも残しておきます。

下記は別記事ですが、こんな感じで食ビジネスにBtoBマーケの手法を発信していくことで自分の実務者としての理解を深めていこうと思っています。
https://foodclip.cookpad.com/1921/


●最近良く見るあのCM

ここ数年、電車やタクシーの車内広告、TVなどで、
「企業内業務を改善するITツール」のCMをよく目にする機会が増えたのではないでしょうか。

営業部長役の照英さんがヒラメ筋を見せつけ中途入社社員が唖然とする「ベルフェイス」さんのCMや、松重豊さんが「それさぁ、早く言ってよぉ~」と嘆く「Sansan」さんのCMなどはその中でも特に有名ですね。

SaaS(Software as a Service)と呼ばれるこれらのサービスは、
従来のITシステムを管理する情報システム部門ではなく、管理者や営業などのビジネス実務者層が、便利なアプリケーションのような感覚で使うことにより業務を改善するものです。


●今後のビジネス構造の変化にどう対応する?

特に上記2つのような法人向け(BtoB)の営業管理ツールが躍進している背景には、人材不足や「働き方改革」の推進により、
業務の効率化が迫られていることが大きく関係しており、
今後その流れは加速していくと予想されています。

ただもちろん、ビジネスの構造や慣例によって、
業界ごとにそのような変化が起こるスピードには大きな差があり、
そもそも組織の改革と並行して進める必要があることがほとんどです。

今回は主になかなか改革が進みづらい業界の中で、そうした中でも改善を目指す方々が「自分ごと化」できるよう、主にBtoBのマーケティングや営業活動における課題と、それに対しての活動/組織の考え方のトレンドを紹介していきます。

●ポイントは「属人化」BtoBのマーケティング/営業活動における課題

皆さんの会社では、以下のような課題をお持ちでは無いでしょうか?

①新規取引先の開拓を行いたいが営業のリソースが足りない
②大量にあるアタック先リストに対して、どこ/誰に注力して営業をかけていけばいいのかわからない
③エース営業に仕事が集中してしまい、なんとか効率化したい
④担当営業が退職/異動してしまってからの引き継ぎに難航している。
⑤仲良くしていた先方担当者が変わってしまったことで、顧客との状況がガラッと変わってしまった。
⑥営業の動きが受注金額以外に可視化しづらい。
⑦一度受注した顧客との関係性維持が難しい。

ある程度の規模の組織でしたら一つは当てはまるのではないかと思います。
ポイントはとにかく「属人化」です。

このような課題解決のニーズに対して冒頭の2つのようなツールが提供されているわけですが(ベルフェイスが主に①/③、Sansanが②/⑤辺りですね。)、前述の通りツールを入れただけでは宝の持ち腐れです。

改善するためには課題に対して必要な「組織」とその中での「意識」を整える必要があります。

そのために参考になりそうなキーワードを2つ紹介します。
アルファベットとカタカナが少し多めになりますが、
できるだけ平易に書いていくのでご覧ください。

●キーワード ①「ABM(アカウントベースドマーケティング)」

ここ10年弱でBtoBマーケティングにおいて一躍主流になったワードです。

全社の顧客情報を統合し、マーケティングと営業の連繋によって、定義されたターゲットアカウントからの売上げ最大化を目指す戦略的マーケティング。(出典:究極のBtoBマーケティング ABM(日経BP社))

かっこよく言うと上記のような意味ですが、要は「売上拡大のために顧客のあらゆる情報を組織の皆で可視化/共有し、把握をしようよ」という考え方です。

常に顧客の状況を把握し、ニーズを掴んでおくことで、状況や方針の変化をすぐさま捉え、チャンスにつなげていくことができます。
顧客情報を整理することで、注力ターゲットへの戦略や展示会/広告等で出すメッセージを明確化し、よりよい効果につなげることもできます。

「何だよそんなの当たり前じゃないか」と思うかもしれませんが、いざ実現しようと手を動かしてみると意外と難しいことがわかると思います。

経営状態、異動情報や的確な組織図の把握、担当窓口のコンディションなどを、担当だけでなく組織全体できちんと把握しておくことで、予想以上の効果が生まれてきます。

●キーワード ②「THE MODEL」

経理/商談管理ツールとして使っている企業さんも多いであろうSalesforceが提唱している非常に合理的な組織づくり/管理の考え方です。
主にSaaS系のIT商材のセールスにフィットするものですが、他業種にも転用できる部分は多いかと思います。

「THE MODEL」では営業活動を段階に応じて4つに分けて分業し、段階ごとの成果や進捗を管理していきます。

画像1

・マーケティング
対象商材のメッセージ戦略やターゲットを考え、広告出稿/展示会やセミナー、商談会などで名刺を獲得して顧客接点を開拓する。
得ることができた顧客の情報は、すぐ商談の見込みがありそうなものはフィールドセールスへ、まだ見込みが浅い、商談化まで時間がかかりそうなものはインサイドセールスへ渡す。

・インサイドセールス
すぐに商談にはならなさそうだが、関係性を継続していきたい顧客のケアや新商品などの案内を行い状況を管理し、コミュニケーションを図り、具体的な案件化が見えてきたらフィールドセールスに渡す。

・フィールドセールス
具体的な課題が露見している顧客に対して営業活動を行い、受注を得る。

・カスタマーサクセス
1度受注した既存顧客の関係性維持や受注継続/拡大のために、
継続したコミュニケーションを行う。

この4つに加えて、最近では「ターゲティング」という要素も重要になります。前述のABMのような形で、「注力すべきターゲットを定める」ことで効率化が可能です。

もちろんいきなり全てを分業で行うのは不可能でしょうし、全てこの通りにする必要はないですが、自社ビジネスに当てはめてカスタマイズすると、改善のきっかけになる考え方かと思います。

例えば「新規開拓もしたいけど営業が既存顧客の対応で手一杯で拡大に課題がある」という場合はインサイドセールスの専任担当をつける検討をするのもいいかもしれません。


●まずは自社の課題を整理するのが大事

全ての企業にそれぞれの課題があり、まずはそれを明確に抽出しつつ、それにあった考え方や手法を取り入れていく必要があります。
弊社でもご説明した全てをそのまま取り入れるのではなく、自社に必要なものを見極めながら進めています。

また、急速な変化はマイナスな反応も得やすいですから、現場の反応も見つつ、慎重かつ明確な意思を持って進めていくことが大切です。

ここまで大変偉そうに語ってしまいましたが、私自身も前職でお客様だった大手IT企業さんの先進的な取り組みをお手本に、自社で改善できるよう取り組んでいる真っ最中です。

同じような課題や悩みをお持ちの方とは随時意見交換をしていければと思いますので、ぜひお気軽にご連絡いただければ幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?