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89.【体験談3-⑤】横浜駅で災害に見舞われて帰れなくなった時の話 〜第5話:▶︎宇佐美はアイテムを入手した。〜

~前回のあらすじ~

その時はなんだかゲームか映画のワンシーンを、
観ているようでした。

僕は途中から現れたおばちゃんの言動を見て、
感銘を受けたのと同時に、
「ただただ受け身になってその場に留まろう」
という自分の甘ったるい自動的判断に、
猛省しました。

たかが2分ですが、されど2分。
見知らぬ人たちのグループの、
やり取りについて考えさせられました。

僕は、ただ単純に車掌さんから
「ここに並んでください」と言われて、
ただただ、並びました。

そうなると、僕はただただ
『言われるがまま、成すがまま』でした。

”決められたルール”に乗っ取らなければ、
いけないなんて、そんなものは今ないのです。
”こうしなければいけない”=固定概念なんてないんだと。

そもそも、ここに並んでいる目的はなにか。

どうやったら安全に、早く帰れるか?

これが、僕らがここに並んでいる、
最大の目的だと感じます。

そうなんだとしたら、僕達が真っ先に、
動かなければ…!!!

何事も自分たちから動いたらいい!!
いろんな理由から動けばいい。

僕は途中から来たおばちゃんに、
気付かされたのです。

宇佐美:「俺らも動き出そう。」

これは、二番煎じ的な考えでしょうか。
そんなことがよぎりましたが、
そんなの関係ありません。

人がうまくいきそうなことを、
しっかり考えて真似すればいい。
これで早く帰れるのであれば御の字。

それを正解にさせるのは、
僕たちな訳です。

だから僕らは、動き始めました。

気持ちは、ダンジョンの中にいる、
クエストをクリアしようとする、
勇者の気持ちですよ。


そう思いながら、僕らは意気揚々と、
長蛇の列から外れて飛び出しました。

そこで、車掌さんから声を掛けられました。

車掌さん:『外に行くんですか?』

宇佐美:「これから行きます」

車掌さん:「そうですか。外に行くのなら、
  これを持っていって下さい。」

 「タクシー代行輸送依頼書です

 「これをタクシー運転手にお渡しください」

 「このタクシー代行のかわりに最寄り駅までの
  切符を購入していただければ使えますので」

なるほど、それと引き換えに入手できるのか。

駅の改札に行き、しっかりと切符を購入。

これが実際の切符写真。

地震が起こった2021年10月8日が、
印字されてます。


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▶宇佐美は、¥300を支払い、最寄り駅行きの、
 切符を手に入れた。

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そしてこれが、輸送依頼書写真
(対応してくださった車掌さんの名前と、
 最寄駅はモザイクしました)

こんなのが元々あるんですね。
知りませんでした。

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▶宇佐美は、¥300の切符を引き換えに
タクシー代行輸送依頼書を無事手に入れた。

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僕達は、協力なアイテムを入手しました。
これは大きな収穫です。
(最終的に配られるんですけどね)

新しいクエストに挑戦するかの如く、
風を靡くように颯爽と、
長蛇の列を掻き分けて行きました。


外は真っ暗です。

ほとんど人が、いません。

これは……チャンスだ!!!

外は、完全なるブルーオーシャン!


みんな改札前で、ただただタクシーを、
待っているわけなので、人がいません。


そうだ。タクシーをすぐに呼んでみよう。

横浜のタクシー会社にA太が思いつき、
一緒に、何社か電話をしてみますが、
どこのタクシー会社もJRの駅にも
迎車しているので、なかなかタクシーが、
空いていません。

「絶対に空車のタクシーを見つけてやる」

A太と相乗りすることになったB子さんを、
しっかりと安全に帰らせるためにも、
絶対にタクシーを見つけようという、
目標を打ち立てました。

目標は30分以内にタクシーを見つける。

しかし、全くもってタクシーは、現れることない。


乗用車や、トラックが2台、3台と、
通り過ぎていくのを、見るばかりです。


西口を出て歩道橋下をくぐり、
一向に現れることはなく、
ひとまず待つことにしました。

空車という赤い字のタクシーがいつ来るかと
目を凝らして探している時です。

画像引用元:https://www.photo-ac.com/main/search?q=人の影&srt=dlrank

目の前に、怪しげな袋を持った男性と
自転車を押している男性2名が
僕らに向かって歩み寄って、
話しかけてきました。




続きます。ではまた👋

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