愛情というものを独断と偏見でタイプ分けしてみた

 あなたの好きなものはなんでしょうか?

 それは実在する人間でしょうか、実在しない人間でしょうか、それとも動物でしょうか、あるいは物でしょうか、はたまた概念でしょうか、なんでもいいです。

 その好きでいる気持ちはどうしていますか?
 気持ちを抑えるのがつらい時はありませんか?
 また、その気持ちをどうやって鎮めていますか?

はじめに

 人は何かを愛することで自尊心を満たそうとする側面があります。この自尊心を「他愛性自尊心」と呼ぶことにします。それにより、自身の存在意義やパーソナリティの確立に役立て、心の安定を図るのです。しかし、なんらかの理由でその自尊心の維持が難しくなり、心を脅かすことがあります。
 例えば、自分が好きなものを愛しているつもりでも「本当に愛せているのか?」と不安に駆られてしまう経験はあるでしょうか?
 なぜ不安になるのか、それは思っているだけだからです。
 そのため、他人の積極的な愛情表現を目にするなどの外的要因をはじめとした、様々な理由で心を不穏に陥らせます。

 ここでは、「どうやって自尊心を満たすか」という観点でタイプ分けをしてみたので、よろしければお付き合いください。

※ここでは、「好意」を便宜上「愛情」と表現しますが、「愛とは何か?」というスピリチュアルなテーマではないことを先に注意しておきます。それと、「私は自尊心のために愛しているわけではない!」という方は、いつか自覚するまで聖人でいてください。

◆用語解説(当記事だけの表現)
【愛情】……対象への好意そのもの。
【愛する】……愛情を強く意識すること。
【対象】……愛する人や物など。
【愛情表現】……愛情をなんらかの方法で表すこと。
【衝動】……自尊心が満たされないことによる焦燥感や不安感。
【発散】……衝動をなんらかの方法で鎮めること。
【自尊心】……愛している実感を得ることで満たされる自尊心。
        他愛性自尊心。(造語)

自己完結型

愛することや愛情表現を行うだけで自尊心を満たすことができる。
他者による衝動が起こりにくい。
自己で完結するため最も健全。
しかし、時間と共に他のタイプへ変わる可能性が高い。
淡泊。

他者比較型

他者よりも対象を愛していると実感することで自尊心を満たす。
他者の愛情表現を見ると衝動が起こりやすい。
他者よりも愛していると思える愛情表現を行うことで発散する。
独占欲が強い。

対象承認型

自分の愛情を対象が受け入れていると実感することで自尊心を満たす。
対象が実在する人間でない場合は発散が困難。
他者と比較する相対的対象承認型がある。
独り善がり。

・相対的対象承認型
 対象が他者よりも自分の愛情を受け入れていると実感することで自尊心を満たす。
 他者の愛情表現を見ると衝動が起こりやすい。
 誰よりも受け入れられていると感じることで発散する。
 嫉妬深い。

他者承認型

対象への愛情を他者から認められることで自尊心を満たす。
対象を愛せているのか自分では実感しづらく独りだと発散が困難。
他者と比較する相対的他者承認型がある。
浪費癖。

・相対的他者承認型
 対象への愛情を他者から比較的に認められることで自尊心を満たす。
 愛情を認められている他者を見ると衝動が起こりやすい。
 誰よりも認められていると感じることで発散する。
 負けず嫌い。

対象求愛型

対象から愛されていると感じることで自尊心を満たす。
基本的には対象から愛されるために愛情表現を行う。
対象が実在する人間でない場合は発散が困難。
対象承認型と比べて双方向の愛情が必要なため自尊心を満たすこと自体が困難。
依存体質。

 どうでしょうか。ちなみに私は相対的他者承認型だと思います。オタクだからでしょうか。人によっては、対象によって変わったり、複数のタイプを併せ持つことがあるかもしれません。

おわりに

 今回は少し恥ずかしいテーマでお送りしました。というのも、SNSを見ていると様々な人が自分の好きなものを三者三様にアピールしているので、「なぜそんなことをするのか」という疑問と、それを見て「なぜ私には何もできないのだろう」と感じてしまうことに対する疑問から、今回の記事は生まれました。自分がいて、好きなものがあって、他人がいる。自分の愛情がいったい何のためにあり、何を求めているのか。そういうことを知るきっかけになれば幸いです。

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