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ONE PIECE FILM REDの感想(ネタバレあり)

Adoの楽曲

今回の目玉である劇中で流れ続けるAdoの楽曲に関してはとても良かったと思う。僕は音楽に全然詳しくないけど曲の持つパワフルさに思わず聴き入ってしまい、これに合わせて発売されたアルバムをiTunesで思わずポチってしまう位ファンになった。

ただその良い楽曲を映画内で上手く扱えているかというとかなり微妙だと思う。
「ONE PIECE FILM GOLD」の時の冒頭の満島ひかりの歌の時にも感じたけど、ワンピースの映画シリーズってアニメとしてのライブ演出がかなり上手くない気がしていて、観ててかなりキツかった。今回は楽曲自体が魅力的なのでマシだったけどPV的な見せ方がアレすぎて、観ていて正直何度も恥ずかしい気持ちになってしまった。
音楽を前面に打ち出した映画になったのは、もしかしたら去年の夏休みに大ヒットした「竜とそばかすの姫」の影響とかもあるのかもしれない。

歌唱部分だけAdoで、演技は声優さんがやっているのだけど個人的には歌声と声優さんの声の感じが違い過ぎてもうちょっとAdoの声に似てる人を選べなかったのかなと思う。個人的にはライブシーンと演技してるパートが完全に別の人という気がした。

シャンクスとルフィの共闘

それと今回のもう一つのメインであるシャンクス周りのエピソードなのだけど、おそらく原作ファンが待ち望んでいる「ルフィとシャンクスの共闘」をトリッキーなやり方でラストに実現させる目的があったと思うし、もちろんそこはテンションが上がる楽しい要素なのだけど、そこに至る為に話運びがかなり間延びした感じで、途中かなり退屈な時間が続いていた。
前作「ONE PIECE STAMPEDE」の様にオールスター的に色んなキャラクターを集合させてお祭り状態にすると受けが良いのかもしれないけど、今回は出来るだけ麦わらの一味と赤髪海賊団だけに焦点を絞った方がもっとスッキリした話になった気がする。

でもラストのこれまで原作でほとんど描かれなかった赤髪海賊団のメンバーの戦闘シーンが観れるのはテンション上がるし、見聞色の覇気を使ってのヤソップとウソップの親子シンクロシーンなどまんまと感動するポイントが結構あったので終わり良ければ総て良い気持ちになってしまう。

とは言いつつ、Adoの楽曲要素とシャンクス側のエピソードに重点を置き過ぎたせいで、ラストの悪役モンスターの設定とかよく分からない上に凄く薄い印象で、赤髪海賊団と麦わら海賊団との共闘を見せたいが為のサンドバッグって感じで、観終わって振り返ると、もう少しどうにかならなかったのかなぁとは思う。

おそらく前作でこれ以上ない位に最強の敵を出してしまったのでバトル要素がメインじゃない別方向の魅力で製作された映画なので正解なのかも知れないけど。

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