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今日の夏子さん

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19歳の猫夏子が見せてくれるいのちを全うする術。
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「猫びより」の夏子さん

連載「まぁるい虹」登場回数12回雑誌「猫びより」に、2013年から「まぁるい虹」というタイトルで、猫と人の死生観をテーマにした連載をさせていただいている。2023年10月15日にあちら側にジャンプした夏子の登場回数は12回。現時点で61回の連載のなかでの12回はダントツである。夏子の最期を書くにあたり、全連載を読み返してみた。 2.猫は天からの贈り物 2013年9月 Aさんの急逝で残された猫チャパ(8歳)が夏子と改名して1年。私の懐に夏子がすっぽりと入っている写真を見

今日の夏子さん 2023.10.16.

夏子の日曜日ウトウトの夜が明けて、珍しく頭が痛い。 夏子は寝床に横たわっている。 かすかな呼吸、ときおり顔を上げてまた突っ伏す。 予定をキャンセルして、夏子のそばにいる。 残された時間は限られているのだ。 かといって、息をつめてそばにいられたら、夏子もしんどいだろう。 ワタシが夏子なら「放っておいて」と言う。 なので、簡単な作業をすることにした。 スーパーねこ友の紐の配色、四半世紀近く編み続けている猫おもちゃ。 夏子もワタシのもとに来て11年間、この作業を見ていた。

今日の夏子さん 2023.10.10

深夜の排泄サポート寝床で本を読んでいると、夏子がいつものように本と腕の間に入って来た。 肛門にウンチが付いているのが、ちらっと見えた。 見えてしまったら氣になって仕方ない。 深夜2時過ぎ、台所から使い捨てのビニール手袋を取り出し、コットンにバイオウィルクリアを含ませ、夏子のおしりキレイ作戦開始。 昼間排泄困難のため、動物病院に連れていき、処置を受けていた。 「肛門付近に指1本分のウンチが残ってますね。細かくほぐしておくので様子を見て下さい」 獣医さんにそう言われたのだった

今日の夏子さん 2023.10.11.

田んぼ道を歩く昨日の記事はこちらから▼ 上記の記事をアップした日の午後も、夏子はアクティブだった。 「外に出る」と言う。 デッキに出るとスタスタと家の脇を抜け、道路に出る。 人家に入られては困るので、 「いつもワタシが散歩している田んぼに行って見ようか」 と誘う。 海に行く田んぼ道散歩の後、しばし寝室で休憩。 夕方になると、またもや「外に出る」と言う。 「では、海に行って見る?」 愛車きっちぃに乗って、海岸近くまで行く。 このときもキャリーケースいらずである。 夏子、

今日の夏子さん 2023.10.12.

午後も外出昨日の午後も外に出たがった夏子。 いっしょに出ると、驚くべきスピードで家の横を通り抜け、隣家や道路に出る。あわわ~と追いかけるばぁや。 メッシュガードなどで通路を防ぐが、うまいこと潜り抜けてしまう。 仕方なく後を付いていき、「あ、そこは入ったらあかん」という場所で抱き上げ、庭に戻る。またすぐにスタスタ歩き出す。後を追う、この繰り返し。 いったい、なぜ、この期に及んで、外歩きなのか? 冥途の土産に、我が家の周辺を見ておこうというのか? もっとも彼女の場合、逃げる心配

今日の夏子さん 2023.10.13.

星空の下昨日の日中はお外リクエストがなかった。 食べなくなって5日目、歩く体力もなくなったのだろう。 ところが夜12時過ぎ、突如として「外に出せ」と言う。 パジャマのまま、夏子を抱いて庭に出た。 お月様はなかったが、満天振るような星空である、天の川がクッキリ見える。 この際、ゆっくり流れ星でもみてやろうと、ワタシはデッキに腰かけた。 しかし、夏子はスタスタと家の横に回り、道路に向かう。 おっとー、まっちくれ~。 周囲は寝静まり、しんと静まり返っている。 防犯用の砂利を踏む

今日の夏子さん 2023.10.14.

庭の夏子昨日の午後、庭で秋風に吹かれて目を細めている夏子さんの姿が見れた。 さすがにもう道路まで出ていく体力はないのだろう。 寂しくもあり、安心でもある。 土のあたたかさ、土からのパワーを吸収しているのか? たんに力尽きたともいえるが。 福ちゃんも最後の日々、毎日猫楠の敷地を歩いていたなぁ。 つきそいのばぁやは草むしりなぞしながら過ごすので、庭はすっかりきれいになった。 なぜか脱衣所家に戻ると、寝室ではなく猫たちのトイレが並んでいる脱衣所で休憩。 静かで落ち着くのか?

今日の夏子さん 2023.10.15.

デッキで蚊取り線香これまで外の風が氣持ち良さそうだったので、昨日も夏子を抱いてデッキに出た。 ところが「ぷ~ん」と蚊が寄って来る。 それも夏子にばかり。 急ぎ猫に無害の除虫菊100%の蚊取り線香をつける。 コアラマットレスで寝るオンナ糸島移住の際、購入したコアラマットレス。 夏子はワタシよりこのマットレスで寝ていた時間が長い。 快適は猫に聞け 寝心地の良さを彼女は体現してくれていた。 リネンシーツは洗いこんだ10年物、これくらいが一番肌触りがいい時期だとか。リネンは乾