母になって
長女を出産した時に、とても不安になったことが
あります。
それは、「子どもにとっての軸になる世界が自分」
だということ。
初めての子育てがスタートしたばかりで、
眠れる時間も限られていたのに。
産後ハイの中、頭も目も冴えてしまって
真夜中にいろいろなことを考えていた時があった。
自分の欠点がたくさん見えてきて。
それを子ども達に見せることになる。
「鳥のひなが初めて見たものを親だと思う」
それと同じように
子どもにとっての、正解はこうあるべき、
こうあってもいい、という姿として
子どもの目にうつってしまう。
そうなったらどうしよう。
子どもを育てるものとしての、責任の重さが
とても大きく、のしかかってきて。
自分で大丈夫なのか。
こんな自分が子育てをしていいのか、と
ものすごく不安になったことをよく覚えている。
子どもを授かり、親になったことが
自分という人間と向き合うきっかけになった。
母になって、もうすぐ6年。
今も、その不安はあるけれど、
完璧じゃなくていいのかなと思えるようになった。
むしろ、親が完璧であろうとしたら、
子どもが苦しくなるのでは、と。
母であっても、ただの人であって。
たくさん欠点がある。
間違えたら謝ればいい。
子どもに指摘されて、反省すればいい。
子どもとそれについて話していけばいい。
こういうところ、ママ、直さなくちゃだね、と。
ありのままの未熟な自分をたくさん子ども達に
見せていこう、と思う。
子ども達に助けてもらえばいい。
応援してもらって、励ましてもらって。
時に叱ってもらって。
実際に日々、そんな感じで
「もう、ママったら〜!!」と
娘と息子にはよく言われている。(笑)
親がしっかりしていないから、
子どもがしっかりしてきた。
でも、それでいいと思う。
私も子どもと一緒に成長していければ、と。
親と子ではあるけれど、
別の人格をもった、人と人。
子どもを1人の人して、尊重し、リスペクトする。
その意識を忘れないように。
すべての子ども達は
きっと、大切なことを大人達に教えるために
気づかせるために。
そして、何よりも
無償の大きな愛で包むために
生まれてきてくれるんだろうな。
と文章を綴る中でふと、思った。
明るい未来は自分で切り開いていけること。
世界は愛で溢れていること。
あったかい眼差しで
ものごとを、人をみていってほしいこと。
他にもたくさんの伝えていきたいことがある。
今まで生きてきて、いろんな経験をして
私が感じていることを、伝えることができるように。
「子どもは親の言うことは聞かなくても、
親のすることはちゃんと見ている」
「親の背中を見て育つ」
そうであるのなら、
まずは、自分の背中で伝える。
こうあってほしいと思うのならば
自分がまずそれをしていこう。
それは、子どもにみせられる姿かどうか考える。
胸をはって見せられないことはしないように。
それが私の行動の、考え方の
指針になっています。
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