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人間を椅子にしてきた話

イケメンと遊ぶ、うまい飯を食う。

そんなものはもう飽きた。人が経験あんまり経験したことがなさなそうなことを経験したいと思うようになった。そんな時にマッチしたのが

ドMの男 だった。

しかし私はSではない。どちらかといえばM。

ただ目つきが悪いというか、心の感情が外にダダ漏れお漏らしヒューマンなので、誰にでもそうなわけではないがたまに蔑むような目をしていると言われる。この時プロフに見下すような角度の写真を載せていたのでこれで釣れたのかもしれない。

話を聞くと、SMクラブにいるような女王様は好きじゃないらしく、年下の女にぞんざいに扱われたい(暴力も可)という内容だった。ふーん、おもしれー男。とはいえ、私は意外と常識人だし真面目なので(は?)初対面のなんの恨みもない人間をビンタしたり蹴ったりできるとは思わなかったのでとりあえず座るだけ、「人間椅子」はどうかと提案。

人間を椅子にしたい女と椅子になりたい男がついに出会ってしまった。これだからティンダーはやめられねえ…!本当は上から覗けるタイプのネカフェで椅子になって頂きたかったが、めちゃくちゃ有名な会社に勤めてる人だったので、個室でお願いしますと懇願された。ホテルに行くにはまだ人の見極めができていなかったので、ネカフェの個室でやることになった。

サクッと焼き肉を食べた後にネカフェの広めの部屋に入った。あとは簡単。

四つん這いになった人間に座る!!!!!


座った。この時すごく手持ち無沙汰だったので会う前に買ってきたワイヤレスイヤホンを開封することにした。ずっとエアーポッズの耳うどんと迷ってたけどヨドバシの店員さんが熱弁していた北欧?のブランドのイヤホンにした。      

ここで相手のスペックの話をしておくと、顔はゆゆうたにちょっと似ていて、とてもとても有名な超でかい会社に勤めている27歳の東大卒の男性だった。ハイスペックだけど「俺、ハイスペックです」という顔はしていなくて金曜の夜には友達とみんなでフットボールをしています!という感じの人の良さそうな青年だった

性趣向に口を出す気はないが、そこらへんの普通のドMに座るよりは日本一の大学を卒業して日本の一端を担ってるくらいでかい会社で普段は平然と働いてる男に座るっていうのも一興あった(向こうも自分より下の女に座られるのがいいと思っていたんだろうしここはおあいこでしょう)

そんなハイスペック男さんの背中にお座りさせていただいたが5分くらい経ったところで背中がぐいーんと凹んできた。多分疲れたんだろう。

「苦しいです…!!!!」

苦しいのがいいのではないのか!?ここでやめるべきなのか!?本当は今すぐに辞めたい。だって苦しんでる人がケツの下にいるから。

「や、やめたほうがいいんですか…?」

「いややめないでください!!!続けてください!!!(超苦しそう)」

「ええ…(困惑)」

ケツの下で声を捻り出す男の顔を見ると汗だくだった。マジでかわいそう。でも嬉しそう。でも声がすげー辛そう。

ここからはドMの人がみたらそれちげーよ!!ってなるかもしれない対応をしてしまうんだが許してほしい。今でもこれは嬉しかったのかどうかわからないが、ここで私が選んだ選択肢は足で彼の腹を蹴り上げるということだった。

こっぴどく暴力を振るわれたい(しかも理不尽に)鞭とかも使われたい、くらい痛みを欲してるタイプだと食事の時に聞いたからこの手段に出た。焼肉焼きながら、この焼かれてる肉も羨ましいと思うか?ときいたらそうでもないと言われました。違うのか。よくわからん。

「辛くないならシャキッとしてくださいよ」と言いながら腹をかかとで最低限の優しさを込めて蹴り上げた。知らない人を椅子にしたまでか、知らない人の腹を蹴ってしまった。

「スッスミマゼン…!!!」

笑ってるように見えた。嬉しかったならいいんだけどな。

この後もう少し座ったまま漫画を読んだりした。

別れ際「もう少し酷くてもよかったです」と言われた。

すまんな。期待に応えられず。次はもっと頑張ります。鞭とかふるえるようになったらまた会おう。マブの男友達に鞭ってどうやって使うんかな?って聞いたら結構難しいよ〜今度教えるよと言われたけどアンタ鞭使ったことあんの?

ちなみにこの男友達、ティンダー4年目にしてやっとできた長続きしてるティンダー産の友達。唯一1人かもしれない、恋愛の絡まないただの友達。此奴のとの話も追々書きたい。

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