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伊賀の夜空を見よう「ブラックホール」

 広大な宇宙には、不思議なことがいっぱいです。その一つに「ブラックホール」があります。その名の通り「黒い穴」です。なぜ黒いかというと、中の光が出てこないからなんです。それは一体どういうことなのでしょうか?

 地球の上にいる私たちは、力強くジャンプすればするほど高く飛ぶことができます。打ち上げ花火は大きな力で打ち上げるので空高く上がっていきます。

 このスピードをどんどん速くしていき、秒速約10㌔を超えて打ち上げると打ち上げられたものは地面に落ちることなく、地球から離れて行ってしまいます。

 この時の打ち上げるスピードを「脱出速度」と呼びます。脱出速度は星の密度に比例し、月の場合は地球の約5分の1のスピードで「脱出」できることになります。

 逆に非常に密度の高い天体の場合で、脱出速度が光の速度に当たる毎秒30万㌔を上回ってしまったらどうなるでしょう。

 光のスピードで逃げようとしても、その天体に引き戻されてしまうので、天体の外側から見ると光のない真っ黒な天体になるのです。これがブラックホールの正体です。

 では、密度がどれくらいあればブラックホールになるのかというと、例えば太陽が直径が約3㌔まで収縮した場合、ブラックホールになるといわれています。地球の108倍もある太陽が3㌔の大きさになるなんて想像できませんよね。

 2019年に特殊な望遠鏡を使ってブラックホールの撮影に成功したことが話題になりました。この時観測されたブラックホールの大きさは、太陽の65億倍という私たちには理解しがたい大きさでした。

 宇宙の中では、人間は本当に小さな存在だと感じさせられます。
(川島潤)

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