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【詩】パーフェクトワールド

改札口の窓から差し込む陽光
流れるようなピアノの音
偶然、目が合って会釈する旅行者の笑顔
はしゃぐ子どもの声

君と一緒に探すつもりだった
美しいものを
ひとりで見ている日曜の午後
穏やかで平和な世界

世界は敵だらけだと
思っていたけど
こんなにも近くに
ささやかで尊い幸せがあったことに
君を失って、やっと気付いた

もう君と会えないかもしれないけど
君が紡いでくれた沢山の歌は
心の中に残っている

最近ね、
君の歌を糧にして詩を
紡げるようになったんだよ
随分と長い間、
自信がなくて書けなかったのに

君の予言は本当だったね
こんな奇跡を起こすために、
君は僕を手放してくれたのかな

すぐには変われなくても
不安や恐怖より思いやりや優しさで
生きていきたいんだ

僕は僕のままで
もっと沢山の美しいものに
出会う為に


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