【アークR】途中でやめた方にも知ってほしいシナリオ7選【アークザラッドR/おすすめストーリー紹介】
アプリ『アークザラッド R(以下、アークR)』は、アークザラッドシリーズファンからの評価が分かれる作品となっています。
ですがネット上のブログやTwitterなどを見る限り、否定的な意見の多くは「アプリ未プレイの方」「アプリを途中でやめた方」から聞かれるように思います。対してアークRを最後まで遊んだプレイヤーからは、特に遊びやすさやストーリーを高く評価する声が大半です。
はっきり評価が分かれる理由は、ある時期を境に「配信当初と別ゲームかな?」と思うほどアークRが変化したことにあるでしょう。改修によって、不評だった戦闘・育成システムが大幅改善されただけでなく、“アークザラッドならではの世界観”をより大切にする形へ舵を切りました。
そんなアークRには、主軸のメインシナリオに加え、別途追加されたシナリオシリーズ・期間限定シナリオなどが大量に存在します。そこで今回は「Rを途中でやめた」「Rは未プレイ」というシリーズファンの方へ、特におすすめしたいアークRのシナリオを独断と偏見で選びご紹介します!
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アークRは、配信中に大きく変化したゲーム
おすすめシナリオをご紹介する前に、アークRのサービス中の変化について簡単に補足します。
2018年8月に配信された当初のアークRは、様々な要因でマイナスな話題が飛び交い、プレイヤー離れが進みました。
ですが配信開始からしばらく経った頃、まるで別人に変わったかのように運営方針が急変し、その姿勢がゲームにも反映されていきました。少なくとも「2019年夏頃~サービス終了の兆しが見えた2021年3月頃のアークR」は、シリーズファンに寄り添う“良いゲーム”だったと思います。
運営方針が一転してからは、過去作を非常に丁寧に扱うようになった上、戦闘や育成システムが大幅改善され遊びやすくなりました。さらに「シリーズファンの心を掴む直球シナリオ」が多数追加されたこともあり、プレイヤーからの評価も上昇傾向にありました。アークRはアプリとしては珍しく、サービス途中で勢いを盛り返した作品ではないでしょうか。
残念ながら盛り返しの勢いが足らず、2021年6月30日を持ってアークRはサービスを終了することとなりました。終了10日前まで新たな物語が紡がれ続け、最後は初代作『アークザラッド(以下、アーク1)』をオマージュする形で未来へと希望を託し、その物語を閉じています。
そしてサービス終了とともにアークRは“実質オフライン版”にアップデートされたため、現在でも対応端末にて遊ぶことが可能です。
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アークRは今から遊べる?
アークRは2021年6月30日にサービスが終了したため、今から新しくゲームを始めるのは難しいです。ただしダウンロード済のアークRアプリをVer.4.0.0へ更新していれば、オフライン状態で遊ぶことが可能な場合があります。
原則として「サービス終了段階でアンインストール済の端末」や「サービス終了後の新規ダウンロード」はクエストプレイ非対応です。
なお下記のおすすめシナリオは全てプレイ動画を掲載しているため、動画にてストーリーをお楽しみいただくことも可能となっています。もしオフライン版対応端末をお持ちの方は、よかったらぜひご自身でプレイして楽しんでいただければうれしいです!
アークRのおすすめシナリオ7選
ここからはアークRを途中でやめた方・未プレイの方へ向け、独断と偏見で選んだおすすめのアークRシナリオをご紹介します!
これからシナリオを楽しむ方が、なるべく新鮮な気持ちで物語に触れられるよう、ネタバレはできる限り控えめにしました。
①かつてのアークと仲間達とを描く補完シナリオ『ロードオブメモリーズ』
もし「アークRで、1番好きな期間限定シナリオは?」と聞かれたとしたら、私は即答でこのシナリオを挙げます。それだけ『ロードオブメモリーズ』は、別格中の別格と思える物語です。
『ロードオブメモリーズ』は、第1回キャラクター総選挙で『アーク』が1位を獲得したことを記念して開催された特別イベントです。Chapter 1~5という5つの独立エピソードで構成されており、その1つ1つがアーク1からアーク2の様々なシーンを補完する物語となっています。
例えば「Chapter 1」は、アンデルの陰謀で指名手配犯となったアークたちが、シルバーノアでスメリアを飛び立った後(アーク1のED後)から開始。早速ロマリアの戦闘艦に攻撃された彼らは、地図にも載っていない小さな島へと姿を隠すことにしたのですが……。
『ロードオブメモリーズ』の魅力は、これまでとは違う形でアーク1の初代メンバーを掘り下げたシナリオという点にあるでしょう。
『アーク』は、初登場となるアーク1ではまだまだ年相応の少年らしさが残っているにも関わらず、アーク2ではすっかり落ち着いた姿で登場します。ですが「どうしてアーク1と2とでこんなにイメージが違うのか?」についての明確な描写はほぼ無く、あくまで想像するしかありませんでした。
それが何と『ロードオブメモリーズ』のChapter 1~4では、それぞれ「アークとチョンガラ」「アークとゴーゲン」「アークとイーガ」「アークとトッシュ」という初代の4人とのやり取りを通し、アークが勇者として成長していく様子をありありと見ることができるのです。まさに「アークという人間の内面を描写するシナリオ」だと思います。
しかもチョンガラがちゃんとチョンガラしてたし、物知りで長生きなゴーゲンは何か意味深なことばかり言うし、普段はほぼ喋らないイーガが珍しくちゃんと会話をするし、Rでは割と落ち着いているトッシュがあの頃のままのトッシュだしってのもすごく良い!
そして『ロードオブメモリーズ』のChapter 5は、アーク&ククル&ポコという最初の3人が、オルニスの丘を目指す道中(アーク1序盤)を描きます。明るく始まり、明るく終わる日常の物語。“だからこそ”何気ない言葉に涙が止まらねぇ……これ以上はもう語るも野暮ですね。
なお『ロードオブメモリーズ』は、初回たった1週間しか公開されなかった上、サービス中は1度たりとも復刻されていません。こんな素晴らしいシナリオがたったの1週間限定公開だったなんてもったいなさすぎる!!
■アークR『ロードオブメモリーズ』プレイ動画
②まさにアーク2の続きを直球に描いた物語!記憶浄化『燃え尽きぬ炎』
『記憶浄化』は、2019年12月に行われた初の大型アップデート[Ver.2.0]から、アークRに追加されたコンテンツです。過去を描く『記憶編』と、現在を描く『浄化編』とで構成されています。
これまで公開された6人(サニア・トッシュ・グルガ・リーザ・シャンテ・エルク)の記憶浄化は、どれもシリーズファンにおすすめしたいシナリオばかりですが、しいて1つだけ選ぶならやはりエルク記憶浄化でしょう。
『燃え尽きぬ炎~記憶編~』は、アーク2よりも前のエルクの過去を描く物語です。第1話はガルアーノの研究施設に、アンデルが幼いエルクを連れてくるシーンから始まります。
『燃え尽きぬ炎~浄化編~』では、メイン4章で追い詰められたエルクのその後を描きます。またこれまでの浄化編の集大成となる物語でもあります。そのためできれば以下のシナリオを先に体験しておくのがおすすめです。
メインストーリー1章1幕1話~4章7幕19話
グルガ記憶浄化『救国の旗印~浄化編~』
シャンテ記憶浄化『動かなくなった時計~浄化編~』
ただ必須ではないので、何となくRのストーリーの流れを知っていれば、いきなり『燃え尽きぬ炎~浄化編~』を遊んでも楽しめるとは思います。
『記憶浄化』の魅力は、「記憶編にて、各キャラの過去を掘り下げたエピソードを楽しめる」、「浄化編にて、記憶編で描かれた過去をそれぞれのやり方で乗り越える過程を楽しめる」という点にあると言えるでしょう。
記憶編では“追体験”という形で各キャラの過去が描かれます。例えばサニアは「祖国ミルマーナを追われて逃亡した過去」が、グルガは「ブラキア独立を勝ち取るべく解放軍を率いて戦った過去」が。アーク2では詳しく明かされなかった“前日譚”ともいえるエピソードが、原作者監修のもとで掘り下げられただけあって、記憶編はどれも完成度が高いシナリオだと思います。
浄化編は、メインシナリオを補完するとともに、「現在の彼らが“記憶編で描かれる過去”を乗り越える姿を描く物語」でもあります。過去の乗り越え方は人それぞれ。浄化編はどれも彼らなりに答えを出す過程が丁寧に描かれており、非常に見応えがあるエピソードばかりとなっています。
中でも少々“趣きが異なる”記憶浄化が、エルクの『燃え尽きぬ炎』ではないでしょうか。アークRでアート原案や監修などを担当する小山英二氏は、公式インタビューにて以下のように語りました。
エルクは、他のキャラでいう記憶編(“心の傷”となっている過去を描く話)にあたるエピソードも、浄化編(仲間と共に過去を乗り越える話)にあたるエピソードも既にアーク2で描かれている。だからこそエルクの記憶浄化は他のキャラよりも一歩踏み込んだ内容を目指したということでしょう。
そして『燃え尽きぬ炎~浄化編~』はインタビューで小山氏が語った内容を直球かつ新たな解釈で構築した、本当に素晴らしい仕上がりのエピソードだったと思います。
かつてミリルやジーン達の死を乗り越えたエルク。それから10年の時を経た彼がさらなる壁を乗り越えていく描写は、まさに“アーク2の続きを描く熱い物語”そのもの。『燃え尽きぬ炎』はアークRの期間限定シナリオの中でも完成度がずば抜けていると断言できます。
■アークR『燃え尽きぬ炎』プレイ動画
■アークR『記憶浄化』プレイ動画まとめ
『燃え尽きぬ炎』公開時に同時実装されたキャラ『ピュルカの末裔 エルク(CV:藤原夏海さん)』も、声を含め“エルク幼少期っぽさ”が素直に表現されていて大好きです!
↓ピュルカの末裔エルク 戦闘動画(長さ 1分30秒)
③クズ鉄の町でのトッシュとシュウを掘り下げる追体験シナリオ『ページの続き』
『ページの続き』も、上記の『ロードオブメモリーズ』や記憶浄化の記憶編と同じく、アークシリーズ過去作を補完するシナリオとなっています。
『ページの続き』は、2周年記念!キャラクター総選挙で『トッシュ』が1位を、『シュウ』が2位を獲得したのを記念し開催されました。アーク2の『クズ鉄の町』のエピソードを補完する形で追体験できる特別イベントです。
イベント期間中には『徹甲の狙撃手 シュウ』『抗う者達の希望 トッシュ』というキャラも実装。こちらはアーク1やアーク2のキャラデザインも手掛けた國末竜一氏の描き下ろしデザインキャラであり、ゲーム内では特別な描き下ろしイラストも楽しむことができました。
アーク2におけるトッシュとシュウの組み合わせといえば、真っ先にクズ鉄の町を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。この『ページの続き』はあくまでアーク2で描かれたエピソードの合間合間を補完する形で描かれるため、“2のクズ鉄の町での出来事”を知っていることがエピソードを楽しむ前提となります。
『ページの続き』の物語の始まりは、ロマリア潜入作戦当日のクズ鉄の町。出発しようと歩き出したトッシュを呼び止め、シュウが渡したのは“モーリスの手帳”でした。モーリスが書いた日記を読み進める形で、レジスタンスと共に戦っていた頃を振り返っていきます。
モーリスは、クズ鉄の町にてレジスタンスをまとめる人物です。アーク2で初めて登場した際は机に向かって何らかの本を広げており、その後も小脇に本を抱えて移動するなど、本がトレードマークとなっています。アークRのモーリスも本を抱えていますし、ビジュアル面の再現度は高めですね。
個人的には『ページの続き』というイベントタイトルも秀逸だと思います。
アーク2ではレジスタンスアジトが襲撃された後、アジトを訪れたシュウとトッシュは、倒れているレジスタンスたちを目にします。誰も動かなくなってしまったアジトの室内で、唯一動いていた物こそが“モーリスが常に携えていた本”なのです。BGMすらない無音の空間で、モーリスの下敷きになった本のページだけが静かにはためき続ける描写は衝撃でした。
しかし本の持ち主のモーリスはじめレジスタンスの面々は、帰らぬ人となってしまいました。もう二度とあの本のページをめくることも、手帳をめくって日記の続きを書くこともできません。トッシュとシュウは彼らの意志を受け継ぎ、そしてかわりに“ページの続き”を紡いでいったのかもしれません。
■アークR『ページの続き』プレイ動画
④少女とパンディットとリーザの心温まる物語『約束』
『約束』は、第1回キャラクター総選挙上位獲得キャラのイベントが開催された際に続けて行われた、小山氏&國末氏スペシャルセレクションのリーザ特別イベントです。Rに関する予備知識が全くなくともサクッと楽しみやすい短めストーリーではないでしょうか。
初回開催時はイベントをクリアしてポイントを貯めることで、國末竜一氏がデザインしたキャラ『パンディット』を仲間にすることもできました。
ただし“リーザ特別イベント”と言いつつも、イベントビジュアル含めむしろパンディットが主役っぽかったです。アークRでは最もパンディットの動きが豊かなシナリオで、少女との交流も微笑ましく心温まる物語でした!
■アークR『約束』プレイ動画
⑤あの古の七勇者が活躍した3000年前を描く物語『トキワタリノ方舟 前日譚1~3幕』
『トキワタリノ方舟』は、アークR内にて2020年5月から新たに展開された物語のシリーズで、かつて七勇者が人類を救うために戦った3000年前が主な舞台になっています。
『トキワタリノ方舟 前日譚1幕』は、現代のシルバーノア内で眠っていたミズハが、突如“謎の人物”に導かれ時を渡るところから始まります。ミズハが飛ばされたのは、モンスターとの激しい戦い真っ只中な戦場でした。そこは七勇者が活躍した3000年前の世界だったのです。
『トキワタリノ方舟 前日譚2幕』では、ミズハが再び知らない地へと飛ばされます。前回とは異なる場所でモンスターに襲われたミズハが出会ったのは、『ウルトゥス』と名乗る若い魔導士の男でした。
『トキワタリノ方舟 前日譚3幕』は、精霊国ミナルディアの王宮内『精霊の間』にて、男が1人でたたずむシーンから開始。そこへ近づいてきた別の男は、彼を“王子”と呼び、何やら不穏な報告を行うのでした。
アークザラッドシリーズの七勇者は、長らく謎に包まれた存在でした。
七勇者の一員であるゴーゲンが登場するアーク1&2では、七勇者関連情報を断片的に入手できるものの、本筋には絡んできません。しかも“七勇者”といいつつ合計9つの名前(グラナダ、ソル、バルダ、ワイト、ゲニマイ、ハト、ゴーゲン、ウルトゥス、ノル)が見つかる点も謎が謎を呼びました。
2018年配信開始のアークRでは、序盤から“七勇者『ノル』と同じ名を名乗る少女”が登場するなど七勇者が物語の主軸に関わってきます。またR公式の紹介文により七勇者が「ゴーゲン、ワイト、グラナダ、ノル、ハト、バルダ、ソル」という7名なことが判明。ですがこの時点では3000年前の存在が現代にいる理由も不明であり、依然として謎が多く残ったままでした。
そんな中、アークR内で2020年5月に始動したのが新シリーズ『トキワタリノ方舟』です。当時は1週間前からカウントダウンが始まったり、凝った仕様のトキワタリ特設サイトやティザームービーが新たに公開されたりなど、とても気合いの入ったプロモーションが行われました。
『トキワタリノ方舟 前日譚』の魅力は、「3000年前の世界を楽しむことができる点」、「これまで謎だらけだった3000年前の人物と実際に会い、その存在を感じることができる点」にあると思います。
トキワタリで描かれる“3000年前の世界”は、現在のR世界と様子が異なり、「アークR内で別の新作ゲームが1本始まったのでは?」と思うほど壮大です。あちらこちらに幻想的な風景が広がっていて、それだけでも見応えたっぷりなはず。要所要所で流れるトキワタリのテーマ曲も素晴らしい!
そしてトキワタリ前日譚は「七勇者の戦いが始まる前のプロローグ」にあたります。小山氏によれば、アーク1&2開発時代に考えた“七勇者の話”を、アークRに落とし込む形を考えていたと。いきなり七勇者を全員登場させると情報が多すぎるので、まずは前日譚という形で紹介したのだそうです。
前日譚1幕はソルの故郷『西方の国』、2幕は魔法導師国『オルサス』、3幕は精霊国『ミナルディア』と各幕ごとにミズハが飛ばされる国が異なるため3幕まで楽しんだだけでも3000年前の世界に広く触れることができます。
世界を渡る中で出会う各地の人には、後に七勇者と呼ばれるグラナダやワイト、かつてのゴーゲンだけでなく、なんとアーク2の『魔力の数珠』鑑定文のみで「七勇者」と記述されていた魔導士ウルトゥスも。きちんとウルトゥスの姿が描かれるのはシリーズ初となります。
トキワタリの話を追うごとに「これまでは名前ぐらいしか分からなかった3000年前の彼らが、実はどんな人物で、どんな思いで日々を生きていたか」が見えてくる。それはとても新鮮で、衝撃にあふれた経験でした。
■アークR『トキワタリノ方舟 前日譚1~3幕』プレイ動画
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※七勇者の個別記事、七勇者の考察記事は随時追加予定です。
⑥キメラの少女を巡る、ある意味“とてもアークザラッド”な物語『ロストレガシー Part 2.5~3』
ここまで主に、過去作から登場するキャラを掘り下げるシナリオを紹介しました。ですがアークRには、Rから新登場するキャラや、彼らが主軸なシナリオも多数存在します。
中でもぜひご覧いただきたいのが、アークRが初登場のキャラ『ヴィオラ』にまつわる一連の騒動を描いた『ロストレガシー Part 2.5』と続編『ロストレガシー Part 3』の2作です。
なお『ロストレガシー Part 2.5~3』は、『ロストレガシー』シリーズに含まれるシナリオ(Part 2.5は番外扱い)となります。ですがシリーズの他シナリオを追わずとも、登場キャラさえある程度知っていれば、Part 2.5とPart 3だけで十分にお楽しみいただける内容ではないかと思います!
『ロストレガシー Part 2.5』の第1話では、キメラの少女であるヴィオラが瘴気の中を彷徨っています。気ままな彼女が夢に見るのは、優しく温かい昔の記憶、そして“あの日”の出来事でした。一方、帝国では西方方面軍のアレクらがモンスター発生への危機感を強めていたのです。
『ロストレガシー Part 3』は、『ロストレガシー』シリーズの完結編です。モンスター大量発生を調査していたアレクとシェリルは、叫び声を耳にしました。急いで声がした場所へと駆け付けた彼らは、謎の少女ヴィオラに出会いますが……。
『ロストレガシー Part 2.5』『ロストレガシー Part 3』は、一種の“アークザラッドらしさ”を存分に詰め込んだ物語です。そしてこの物語の中心となる『ヴィオラ』も、ある意味では“すごくアークザラッドらしいキャラ”と言えるのではないかと思います。
もちろん“アークザラッドらしさ”の定義は人によって違うと思いますが、今回の場合は「救いのない救い」とでも言いましょうか。
そんな不穏なイベント内容とも相まって、ロストレガシーシリーズ完結編となる『Part 3』初回開催時は、イベントのビジュアルが何度も変化するという衝撃のゲーム内演出が行われました。こんなにもビジュアルが変化したのは、アークR内で後にも先にも当イベントのみとなっています。
■アークR『ロストレガシー Part 2.5~3』プレイ動画
⑦やっぱりこれは外せない!アークRの主軸『メインストーリー』
最後にご紹介するのは『メインストーリー(メインシナリオ)』です。アークRの様々なサイドストーリーは、いうなれば「全てメインストーリーの派生」となっています。メインストーリーこそがアークRの主軸となる物語であり、Rを語る上で欠かすことができません。
ですがかなり長め(全部で6章6幕まで)のため、一気に追いかけるのは大変かもしれないということで、紹介順を最後にしました。
下記ではプレイ動画の再生リストに加え、公式で公開されたメインシナリオのプロモーションムービーも掲載しますので、ぜひ物語の雰囲気を味わっていただければと思います!
■アークR『メインシナリオ』プレイ動画まとめ
※全メインシナリオを原則「ストーリー登場キャラ」でクリアした動画です
■プロモーションムービー(1章~)
■トレーラームービー|物語は R へと紡がれる。 ※アーク2ネタバレあり
■4章前半開幕!プロモーションムービー
■アルディア編、完結へ。「4章後半開幕プロモーションムービー」
■物語は新たな局面へ。「5章開幕プロモーションムービー」
■6章公開記念プロモーションムービー
【補足】アークRの変化
ここからは、補足として、アプリ『アークザラッド R』の変化を簡単にご紹介しましょう。
アークRは、事前登録数が30万人突破、開始6日間で50万ダウンロード突破といった公式リリースが出された点からも、配信された2018年8月の時点では大きな期待が寄せられていたことが伺えます。
しかし配信開始からしばらく経つと、操作性やキャラ育成に関する遊びづらさ・ノル初登場フェスガチャなどが波紋を呼びました。ほぼ全てのキャラの担当声優が、過去作から変更されていたことの影響も大きいでしょう。
当初のアークRは次から次へのトラブル続きだった上、“実際のゲーム内容” と “多くのシリーズファンが求めるもの” がかけ離れていたように見えましたし、SNSでも「配信から数ヶ月でやめた」との声が少なくなかったです。
私も最初はミズハの突然ビンタに戸惑いました。いくら「 IIIを遊んだ方の思いも受け止められるよう考えた」との公式メッセージがあっても『アークザラッド III(以下、アーク3)』の扱いが不安だったし、覚醒リーザのピンク髪はしっくり来なかったです。
だけど『アークザラッドII(以下、アーク2)』序盤を思わせるギルド請負仕事、懐かしのマス目バトルや空港乗降演出、そして壮大に始まる本編など「これアークザラッドだ!」と思えるポイントがいっぱいで。大好きなアーク世界に浸れるのは本当に楽しくて、毎日のように遊んでいました。
とはいえ同時に「いつRがサービス終了してもおかしくない」という空気が漂い続けていたため、半分諦めつつ覚悟もしていました。そんなアークRが急激に変化したのは、配信開始から1年ほど経った頃でした。
変化1:過去作を丁寧に扱う追加キャラ&シナリオ増加
アークR初期の追加シナリオは「Rからの新キャラに主軸を置いた物語」が大半でした。それが、配信開始から1年ほど経った頃から「過去作を丁寧に扱う追加シナリオ&追加キャラ」の割合が大幅に増えました。
流れを変えたのは2019年12月の『大型アップデートVer.2.0』から順次公開された「記憶浄化/記憶編」。サニアやトッシュらお馴染みキャラの過去を描く内容です。“アーク2の前日譚”とも言える濃厚なシナリオはプレイヤーの皆様の話題を集めたと言えます。私は記憶編が更新されるたび「こういうのが見たかったんだよぉお!」と毎回心で叫んでは泣いていました。
そしてアークRを語る上で話題になる“アーク3の扱い”について。
OPでも確認できる通りR世界は「敵により書き換えられた(改ざんされた)世界」で、“私たちが知るアーク3の時空”ではありません。“大災害”の呼び名も“大崩壊”に変わり、世界各地の被害状況が違うことから、生き残った人も世界の地形も3とRで異なります。
アーク2では『精霊の鏡』を入手するために主人公側が過去へ行き“改変”する描写がありました。元々「時を行き来する力」が存在するアークザラッド世界には「“世界を書き換える”との概念」も存在しており、別にアークRで初めて現れた概念ではありません。
だけどRで歴史が極端に書き換えられたことで「アレクたちアーク3の彼らの活躍は“存在しなかった”」ことになりました。かわりに描かれるのは敵軍軍人として職務に励むアレクの姿で、ルッツもテオもなかなか出てきません。ある意味「アレクらと共に冒険したプレイヤーとの思い出も“無かった”」ことにされてしまった状態。私はどうしようもないやるせなさを感じました。
それがシナリオが更新されるにつれ「アーク3と世界が大きく違う理由」や「アレクが“敵軍”に所属しているからこそ生まれた“希望”」が作中で明らかに。詳しく語ると長くなるのでここでは省略しますが、少なくとも私は、最終的に「R世界に、3はちゃんと“存在”するんだな」「Rのアレクが軍人で良かった!」と本心から納得できました。
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変化2:キャラ実装は“シナリオ先行”が基本に
アークR初期は実装キャラと物語が連動しておらず、新規追加キャラの大半がストーリー未登場で、詳細を知れるのはお知らせやキャラ図鑑掲載の紹介文のみという“キャラ先行”が基本でした。そのため新キャラが発表されても「これ誰?」などと冷めた反応なプレイヤーも少なくありませんでした。
それが配信からしばらく経つと、先に物語に登場してから後にキャラ実装という“シナリオ先行”がキャラ実装の基本になりました。ストーリーでしっかり思い入れが生まれてからの実装だったため、Rからの新キャラにも愛着が生まれやすくなった気がします。キャラ図鑑紹介文で先がネタバレしにくいよう、きちんと配慮されるようにもなったと思います。
さらに“R時点で既にこの世に存在しないはずのキャラ”の扱いも非常に丁寧になり、感動すら覚えました。
例えば『ヤグン』はアーク2段階で死亡したため、R時点には存在しません。ですが登場したシナリオ『絆の花』はサニアの過去を描く物語のため、ヤグンが出ても違和感がありませんでした。後日プレイアブルキャラとして実装されたヤグンを見て、改めて過去作ドット絵の再現度高めな3Dモデルの凄さを実感。大猿・子猿の動きや、台詞回しも素晴らしかったです!
『ミリル』は、エルク記憶浄化シナリオ『燃え尽きぬ炎』と連動し実装されたキャラです。『燃え尽きぬ炎』はまさに“アーク2の続きを直球に描く物語”で、アプリの期間限定シナリオとは思えないほどクオリティが高くて……あんな気合いの入った凄まじいストーリーを拝見できたら、もうミリル実装に文句をつけられるわけがありません。
変化3:システムが大幅改善され、遊びやすくなった
配信初期にアークRをやめた理由として「育成が面倒なこと」を挙げるプレイヤーの方も多いはず。確かに初期の覚醒は本当に大変でした。それが幾度ものアップデートで育成アイテムを集めやすいコンテンツが複数実装され、キャラの育成が簡単になりました。
戦闘システムも大幅に改善されています。『倍速モード』『スキルシネマON/OFF』機能の実装で、初期に比べ大幅に戦闘テンポが良くなりました。
また初期アークRのオートは「広範囲攻撃でも1体しか敵を倒してくれない」など独特で分かりづらい仕様でしたが、オート機能改修により、雑に編成しても敵を一掃しやすくなった他、パーティの自由度がUPしました。
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