歌語

今日は歌語についてお話します。
聞きなれない言葉ですね。
私の造語です。

よくボイストレーナーが「喉を開いて」という表現をします。
これは私自身もよく使います。
メリットは「喉声を回避する」「音楽的に良く響く声を作る」など。
歌声を作る重要なポイントなのは確かです。


日本人として長年歌を歌ってきて思うことがあります。
実は日本語はあまり歌には向いていません。
というか、多分日本語に限らず、しゃべっている言語は口先での発音が多く含まれるので、
そのままでは歌には向いていないんです。

喉を開き歌声を作ると、本来の言語とは違う発音になります。
それでいて、意味を伝えるために「はっきりと発音する」ということも求められます。

これらの条件を全て満たした発音方法、
これを私は勝手に「歌語」と名付けました。

で、この「歌語」ですが、
実はそう単純なものではありません。
例えばジャンルによっても、その「歌語」は大きく変化します。
つまり、Rockの歌語とオペラの歌語は、
基礎の部分に共通点はあるものの、全く別な言語になります。
ジャンルというより、どんな声で歌いたいのか?というような意味ですね。
それぞれちゃんと様(さま)になるように歌うためには、
それぞれのジャンルや、自分がやりたい方向性に一致した言語を習得する必要があるのです。

一人一人、みんな違う声を目指している。
だからこそ、自分だけの「歌語」をマスターしよう
というお話でした。

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