見出し画像

プロダクトマネージャーの自己成長をセルフマネジメントする方法について

はじめに

私自身、プロダクトマネージャー(PdM)に求められるテクニカルスキル、および、それに対する現時点のスキル、そして、求められるテクニカルスキルを習得するためのOJT、OffJTを通じたスキル習得方法を整理したい想いを兼ねてから持ち続けており、それを実現するための1つの仮説に思い至ったため、以下に整理しておきたいと思い筆を執りました。

仮説というのが、以下の通りです。

プロダクトマネジメントのテクニカルスキル習得のサイクルに
「プロダクトマネジメントトライアングル」
を活用する。

手順としては以下のとおりです。

  1. 現時点のスキルレベルのマッピング

  2. プロダクトマネジメントトライアングルにテクニカルスキルをマッピング

  3. 定期的に振り返りの実施

前提

まず、前提として、現時点のスキルレベルをマッピングするにあたって、プロダクトマネージャーとして必要となるテクニカルスキルが羅列された一覧が必要になります。そのプロダクトメネジメントの要素に関して、過去の記事「プロダクトマネジメントの”守”」で記述した「プロダクトマネジメントの要素」を活用することにしました。

Canvaで少しわかりやすい形にまとめたイメージが以下の通りです。
(以後、こちらを「スキル評価シート」と名付けることにいたします。)

簡単に見方を説明すると、スキル評価シートの一番左の項目がPdMに必要となるテクニカルスキルを羅列した一覧になります。その隣のCategoryという項目がプロダクトマネジメントトライアングルでも記載のある各ステークホルダーの間を埋める空白の部分を指します。(空白領域の図も以下に添付しております)各々のテクニカルスキルが、どの空白に位置するのかを指し示しております。さらにその隣の項目が4段階に分類したスキルレベルになります。赤丸がプロダクトマネージャーとして求められるスキルレベル緑のラインが現時点の自分のスキルレベルになります。

プロダクトマネージャーのテクニカルスキル(1/2)
プロダクトマネージャーのテクニカルスキル(2/2)

※この要素もまだまだ粗いので一度考察する必要があります。こちらに関してはまた別の機会に整理して記事にまとめたいと思います。

プロダクトマネジメントトライアングルの空白領域(A、B、C)

セルフマネジメントの手法

今回の土台となる「スキル評価シート」を活用して、冒頭の手順でも説明したセルフマネジメントの手法について、ご説明いたします。

手順1:現時点のスキルレベルのマッピング

テクニカルスキルの各要素に対して、自己評価で構わないので自分のスキルレベルをマッピングします。
(以下のピンク枠で囲っている箇所の緑のラインを予め設定する必要があります。)

現時点におけるスキルレベルの評価例

手順2:プロダクトマネジメントトライアングルにテクニカルスキルをマッピング

手順2が、今回のセルフマネジメントの手法をご説明する上でのポイントとなる部分です。端的に言うと、プロダクトマネジメントトライアングルに自分自身が関わっているプロダクトやプロジェクトで求められるテクニカルスキルをマッピングする作業になります。作成の流れとしては以下の通りです。

流れ1:空のプロダクトマネジメントトライアングルを用意する


空のプロダクトマネジメントトライアングル

流れ2:空のプロダクトマネジメントトライアングルに現在のプロダクトで必要とされるテクニカルスキルの要素をプロットする。

  1. 今回のプロダクトにおいて自らが役割を担うテクニカルスキルをわかるように目印(今回は赤字)を付ける。

  2. 印を付けたテクニカルスキルに対して、求められている水準を維持・向上させるために向こう数ヶ月どのように向き合うかを明記する

プロダクトマネジメントトライアングル(要素記載済み)+ネクストステップ

上記のような形で、前章でお伝えした「スキル評価シート」のテクニカルスキルの要素の内、今回のご自身が関わっているプロダクトやプロジェクトで関連性の強いテクニカルスキルをプロットします。その中でさらにご自身が役割を担う(責任を持つ)領域で求められるテクニカルスキルに目印(赤字)をつけます。テクニカルスキルをプロットする際のポイントとして、各空白領域ごとに最大5個までのテクニカルスキルをプロットすることをお勧めします。(関わっているプロダクト(プロジェクト)が複数ある方は最大3個まででも良いかもしれません。)数を絞ることにより、自分がどのスキルを向上させていきたいのか、焦点が絞られ、よりそのスキルの向上に時間と労力を注ぐことができるからです。

以降は補足になりますが、中身の要素もプロットされたプロダクトマネジメントトライアングルとして、大多数の方が以下をイメージされていると思います。

こちらは、Dan Schmidtさんが作成されたとても参考になる記事「The Product Management Triangle」の中に登場するプロダクトマネジメントトライアングルです。

トライアングルの中に記載の要素も含めて参考にされる方が多いと思いますが、ここでご注意いただきたいのが、中身の要素はあくまで参考例であるということです。その事については、記事の中でDan Schmidtさんも述べられております。

これは網羅的なリストというわけではなく、それぞれの領域の雰囲気を手っ取り早く伝えることを意図している。

【翻訳】プロダクトマネジメントトライアングル

結論、何をお伝えしたいかというと、この中身の要素はPdMである皆様ご自身の現在の仕事や状況に合わせてプロットいただく必要があるということです。

手順3:定期的に振り返りの実施

手順1、2で作成したプロダクトマネジメントトライアングルをベースに定期的に振り返りを実施します。振り返りの中では、プロットしたテクニカルスキルの成長度合いをチェックいただき、その時点でのスキルレベルどうなっているのか、また、それを受けて次の数ヶ月はどう行動するかをアップデートしてみてください。

まとめ

今回はプロダクトマネージャー(PdM)の自己成長をセルフマネジメントする方法としてプロダクトマネジメントトライアングルの活用を提案させていただきました。プロダクトマネジメントの要素などまだ粗い部分はございますが、是非参考にしていただけますと幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?