病まずに帰れそうな駐在妻
こちらの記事をたくさんの人に読んでいただいているようで、ありがとうございます。
それと同時に、やはりしんどい方、疲れている方が多いのではないかと心配もしています。
どうか、みなさん無理をしないように。。。
さて、この度、私は本帰国することになりました。
渡独前に言われていた期間よりもぐーーーんと短くて、何だそりゃという気持ちですが、帰れと言われましたので帰ります。
思い返せば渡独して1ヶ月の間は、写真に映る私は笑顔もなく、そういえば口の中に人生で初めて口内炎が3個できていました。
それもそのはず、渡独してすぐに入った民泊物件には洗濯機がなく、浴槽で分厚い冬服を洗濯をしていたのも今となっては笑い話(マジで辛すぎた)。
というか、シャワーが壊れていたのも、民泊なのにめちゃくちゃ人が来てインターホン鳴らされていたのも…。
そりゃ口内炎3つできてもおかしくない。
よく頑張ったよ私。
それから、何とか暮らしに慣れ、「あれ?思ったよりもいけるかも?」と息巻いていたのが1年目。
郷に入らば郷に従え、と初めてのドイツ食材に果敢に挑戦し、できる限りの料理を作り、まぁまぁだね、何て言いながら食べていた日々でした。
新しく知ったことや、新しく学んだドイツ語が嬉しくて、毎日街を眺めては心躍るような気持ちでいました。
日本食材は高いから、とできる限り日本食材を使わないように、食べないように、と気をつけて毎日料理していたのが懐かしい。
1年が過ぎた頃、気持ちが一旦落ち着きました。
ドイツ語学習も、パン屋でパンが注文できてしまうと急にやる気がなくなるし、そろそろ薄切り肉食べたいな、って気持ちにもなる。
新しかったことが知っていることに変わり、専業主婦でいることが辛くなったり(不意に罪悪感に襲われる)、心が少しずつ暗くなっていく感覚がありました。
それでも、ドイツに慣れてしまったのがメリットでもありデメリットでもあり。
毎日の暮らしは不自由なく、何となく日々が過ぎていきました。
それから、一時帰国。
年に一回は日本に帰っていた夫と違い、私と子どもたちは本当に日本を出て以来帰っていなかったので何もかも嬉しすぎた。
アナウンスが分かる!文字が読める!百均すごい!!と感動したのも束の間。
毎日遊んで暮らすだけの一時帰国はあっという間に終わってしまい、帰る直前に私の気持ちは奈落の底へ落ちました。
そして、“病みかけた駐在妻“を書きました。
一時帰国から戻ってみると、ドイツはドイツだ、と吹っ切れている自分がいました。
既に数年暮らしているので、それなりにできることも読めるものも増え、暮らすだけなら特に問題はない。
ただ、一つだけ変えたこと。
郷に入らば郷に従え、はほどほどにするようにしました。
だって、全て郷に従ってしまったら、アイデンティティすら分からなくなるから。
自分が頑張り過ぎていた、ということに日本に帰ったから気づけました。
例えば、全てをドイツ食材で賄うと、食べたい料理が食べられない。
薄切り肉も、ちくわも、できるだけ使うことにして、今食べたいものはちゃんと作って食べるように。
ふわふわのパンも食べるように。
実は日本にいた頃から薄々分かっていたことだけど、私は小麦粉耐性がないようでパンが続くとかなりしんどい…。
市販のパンだと小麦粉の質も悪くなるらしいので、小麦粉と米粉を混ぜたパンを焼くようにしています。
ここまで、私は病みかけてはいたものの、何とか最後までこのまま病まずに過ごせそうな気がしています。
周りにいてくれた人のおかげでもあるし、ママ友のおかげでもあるし、子どもたちの元気さに救われたのもあるし、寄り添ってくれた夫のおかげでもある。
もし、今駐妻生活で辛い気持ちになっている方がいらっしゃったら、どうか無理をしないでください。
一日家にこもって何もせず昼寝して、作るの面倒だったらウーバーイーツ頼んだって(食べたいものがあるかどうかは別として、ドイツでも日本語のシステム使えました!)、立派なドイツ生活です。
ドイツ語勉強しなくても、英語話せなくても、セルフレジなら誰とも話さないし!
そうやって、ちょっと外に出てみようかな、という気持ちになるまで、自分の殻にこもっているくらいで、実はちょうどいいのかもしれません。
この駐妻生活で、家族みんなが心身ともに健康であることが、人生の一番の大前提だということに気づきました。
日本でも、心身ともに健康でいられるような生活をしようと思っています。
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