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日本の欠点と、成長の種

新型コロナウイルスへの対応に、日本は苦しんでいる。5月11日までだった東京、大阪、京都、兵庫の4都府県への緊急事態宣言は結局、延長になった。
人口千人当たりの病床数は先進国で最多なのに、日本の医療は逼迫している。ワクチン接種率でも先進国中、最下位のレベルだ。
コロナが世界を襲ってから約1年間。このありさまは医療や衛生体制にとどまらず、日本の国家体制に欠点があるということだ。
(上記記事より)

『失敗の本質』にみる国家体制の欠点

上記記事では国家体制の欠点として「グランドデザインの欠落」「組織間の連携不足」「根拠のない楽観」が挙げられています、最近読んだ『失敗の本質』では当時の帝国軍の欠点として上記3点の他に「コンティンジェンシープランの欠如」「学習棄却できない、多様性がないための、環境不適応」が挙げられていました。これらの欠点は国家に関わらず日本の組織には蔓延しているのではないかと思います。

日本人の遺伝子

上記の欠点のいくつかには日本人の気質が関わっているのではないでしょうか。

上記記事によると、日本人は遺伝子的に不安を感じやすく、挑戦が苦手な傾向があるそうです。不安を感じやすいからこそ非常時のことを考えなかったり(コンティンジェンシープランの欠如)、「根拠のない楽観」にすがったり、多様性を許容できず、挑戦しないため、環境に適応できないのではないでしょうか。

傾向を理解する

だから、日本はダメだという話ではなく、日本人の遺伝的傾向や、それによって日本的組織に生まれやすい欠点を理解しておくと、それをカバーし易くなるという利点があると考えています。冒頭の記事のようにストレートに書かれると耳が痛いですが、一読の価値はあると考えています。

エンタメの威力

根拠のない楽観」と言えば、『シン・ゴジラ』の以下セリフが有名です。組織論や遺伝子についてのシャチホコ張った話よりも、こうやってエンタメに含めて伝えた方が人口に膾炙するのではないかと思っています。ついつい声に出したくなる語感の良いセリフですね。


#日経COMEMO #NIKKEI

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