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「非正規公務員 遠い処遇改善」に思う

「リンショクさん、よろしく」。ある地方都市の庁舎。窓口に住民が訪れると、担当課の正規職員が女性職員に対応を促す。リンショクさんとは非正規の「臨時的任用職員」のことだ。地方公務員法などの改正を受け、20年4月から臨時・非常勤職員の多くは会計年度任用職員に移行した。だが職場内で定着した「リンショクさん」との呼称は変わらない。(上記記事より抜粋)

上記の記述にどういう意図があるのかは分からないですし、ちょっと煽り過ぎな気もするんですが、仕事お願いするときに個人名じゃなくって、雇用形態で呼ぶというのが常態化しているのは異常な気がしますね。

最近読んだ『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』と言う本に、第二次世界大戦中の日本国内の住民の栄養状態は戦前の3割程度と酷いものだった、そのため、日本の植民地や捕虜は更に酷い扱いをされたという話がありました。

同じように、日本人の非正規労働者に対して人権意識や生活していけるだけの賃金を担保できないのであれば、外国人技能実習生などの外国人労働者への対応は更に酷いものになるのではないでしょうか。まず、国民を救えと言う話ではなくて、一般的に考えて国民の人権を大事にできない国が、他国民の人権をそれ以上に大事にすることはできないよねっていう話です。

ただ、これも誰か悪人が居て発生している状況ではなくって、構造的な問題があると思っています。以下救いのない話をします。

上記の様に日本で非正規労働者が割を食っているのは、銀号がリスクを取れなくなったことや、正規雇用を簡単に解雇できない社会制度などが原因にある構造的な問題なんだと理解しています。ざっくりとですが私の理解は以下の「バブル崩壊と非正規のマクロな関係」に記載しています。

上記の記事は「ジョブ型雇用」で職務を明示することによって非正規問題は改善するのではないかと締められていました。

「ジョブ型雇用」は、評価されるスキルを持っている人にとって福音であることは間違いないんですが、非正規雇用から、評価されるスキルを持っていない人にリスクが押し付けられる(割を食う)集団の属性が変わるだけで、万人が「健康で文化的な最低限度の生活を営む」ことには繋がらないのではないか、と思ったりします。

バブル崩壊と非正規のマクロな関係

#日経COMEMO #NIKKEI

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