AIで変わる仕事に思うこと
本日の日経新聞にAIは仕事をどう変えるか?というコラムで、AI生産性の低い人の生産性を押し上げ、高い人の生産性は大きく変わらないという結果が計測されたということが書かれていました。特にどのような業務でということは書かれていなかったのですが、これはおそらくパッケージ化(定型化)された業務でということだと思います。AIが仕事を変えるというときにその仕事がどういったものを指すのかというのは気を付けてみておきたい点です。
また、私も日頃AIを使っていますが、AIを非定型業務に活用するうえで気を付けなくてはならない点も多いと感じています。一番致命的なのはAIはロジカルに考えることが出来るわけではないという点です。
AIは我々の質問に対してそれっぽいことを返してくれますが、決してロジックがあって返答をしているわけではないです。これまでの情報の集積からそれっぽいことを返答することしかできません。これはそのうち解決すると思うのですが、少なくとも大きなブレークスルーがあるまでは、AIが言っていることを精査できる能力が利用者側に求められます。
あくまで個人的な感覚ですが、AIを精査できない人の方がマジョリティーなので、非定型業務にAIを導入した会社ではわけわからんことを高速で提案する人というのが増えるのではないかと危惧しています。
同様にプログラミングにも問題があります。AIは一応動くものを作成してくれるのですが、やはりそこにロジックは存在していないため、AIの書いたコードをちゃんと精査できる人が使わないと、可読性の低い一応動くけどバグがでやすい低品質なコードが量産される未来が想像されます。
しかも、現行の生産性の尺度で見てしまうと、精査せずにAIが生成したコードを提出する人の方が、AIが生成したコードを精査して提出する人よりも、生産性が高くなってしまうため場合によっては世の中にダメなコードが溢れてしまうのではないかと危惧したりしています。
結局AIの生成物を精査できない人にはAIを利用しないでいただくという流れができるので、解決策を探ったり、部署間の調整をしたり、コーディングで何かを解決する非定型業務においては、生産性の低い人の生産性を引き上げるということは無いのではないかと思ったりしました。
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