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人をリスペクト出来ない生き方。

人前でおどおどする自分を嫌だなと思っていた時期がありました。そういう自分を変えたいと思っていた時もありました。誰に向かっても物怖じしないで白黒はっきり意見が言える人をうらやましく感じることもありました。

人前で物怖じしないで発言できること。これは練習や場慣れである程度は克服できると感じています。しかしそれができるようになることは悪いことではないけれども、それほど人の「強さ」としては本質的ではないような気もします。

最近は、頭の回転の速さや切り返しのうまさがもてはやされる傾向もあるようです。それはそれでいいのですが、中には、メディアやSMSや動画サイトなどで、多くの人が見ていることを知りながら、相手をリスペクトせず、誰かを貶めるような強くぶっきらぼうな言葉を投げつける人を見かけます。私はそのようなことができる人に、強さも魅力も感じません。

勇ましい言葉や強い口調に頼らざるを得ない、「弱さ」みたいなものを感じてしまいます。

強さや勇気は、むしろ相手をリスペクト出来る心にあるのではないかと思います。相手の心情を思いやれる丁寧な心遣い、慎重な言動、自分を律しきれる忍耐強さ。そんなところに本当の強さがあるのではないかと思います。

頭の回転の速さを競うよりも、返しのうまさを競うよりも、私は朴訥として他人の気持ちが推し量れるような人を目標にしたいと思います。頭の回転はこれ以上どうしようもなさそうですが、ゆっくり真剣に慎重に丁寧に考え続けることはできそうな気がします。


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