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お世話になったソリティア

Windowsのおまけでソリティアというカードゲームがあったのをご存じでしょうか?

私が社会人になった1980年代中頃は、まだ、各自の机にPCはなく、オフィスの一室がコンピュータールームとなっていて、そこに何台かの共有PCが置いてあるばかりでした。

しかも入社したばかりの頃はまだマイクロソフト Windows も普及しておらず、MS-DOSを立ち上げてから、ワープロソフトや表計算ソフトを個別に立ち上げたりしていました。そんなアプリも使わずにBasicと呼ばれるコンピューター言語などで簡単なプログラムを書いて計算させたりもしていました。

そんな中、だれかが会社のPCにやっとそのころ普及し始めた Windows 3.0 をインストールしました。そして昼休み、ソリティアというカードゲームを始めたのです。まだ Windows はそれほど使い勝手が良くなくって、しばらく、もっぱらPC好きがゲームのために Windows を立ち上げるような状態でした。

それが、1995年に Windows 95 が発売されて、がらりと様子が変わります。 Windows があらかじめインストールされたPCが普通に販売されるようになり、もはや MS-DOSを立ち上げてひとつずつアプリを立ち上げるなんてしなくても、 Windows 上で、マルチウィンドウ、マルチタスクが簡単に実現できるようになったのです。

おかげで、仕事のアプリを立ち上げながら、別のウィンドウでソリティアなどのゲームもできるようになりました。

私が初めてUAEに長期赴任することになった1996年には、小型ノートPCにも Windows がインストールされて、仕事もゲームも全部一緒にできるようになっていました。ちょっと値は張りましたが、IBMの小型ノートPCを購入して海外赴任にのぞみました。

このノートPCは、石油開発の掘削現場で仕事に大活躍してくれました。そして、掘削がトラブルで作業が進まない時や、仕事が忙しくて眠れない中でのちょっとした隙間時間には、暇つぶしのゲームも大活躍でした。

いろいろゲームを試しましたが、やっぱりついつい手を出してしまうのがソリティアでした。気が付いたら現場で5000回以上勝負していました。夜もずっと掘削をモニターしていてなかなか眠れなかったのですが、ちょっと隙間時間で1ゲーム出来てしまうのが良かったのです。

ウィキペディアによると「ソリティア」とは、ボードゲームやカードゲームなどのうち、一人だけで遊ぶことのできるゲームの総称だそうで、私がよく遊んでいたゲームはクロンダイクと呼ぶようです。

眠れぬ現場の夜を思い出させるゲームです。


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