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南国のクリニック

南国にも大きな総合病院もあれば個人のクリニックもあります。

子供が小さかった頃は、かかりつけの小さな小児科クリニックで見てもらっていました。

予防接種も日本の標準と南国のとでは違いがあったので、いろいろと相談に乗ってもらいながら受けていました。

小さい頃は子供が喘息の発作をたびたび起こしていたこともあり、薬の処方なども子供の体質に合わせていただけたので安心でした。

優しいおじいちゃん先生で、診察が終わるといつも飴ちゃんをもらって、注射で散々泣いた後でも、最後はニコニコしていました。

ある時、子供が高熱で、いつものおじいちゃん先生に見てもらうと、聴診器を当てた後「すぐに総合病院でレントゲンを撮りなさい」とその場で予約を入れて紹介状も書いていただき、そのまま総合病院でレントゲン検査を受けることになりました。

肺炎の一歩手前だったらしく、レントゲン検査の後、総合病院でも詳しく検査をしてもらい、注射などの治療を受けしばらく安静を言い渡されましたが、幸い大事には至りませんでした。先生が迷うことなくすばやく自分の手から総合病院に委ねてくれて本当に良かったと思います。あらためて信頼できる先生だなと感じました。

子供が大きくなって、クリニックのお世話になる頻度もだんだん減って、2度目の南国赴任の際にはもうおじいちゃん先生のお世話になることはありませんでした。小さな子供を持つ赴任者の間でもそのクリニックが話題になることはなかったので、もしかしたらすでに引退されていたのかもしれません。

一方、私たち大人は昔から総合病院のお世話になることが多かったです。

現在は南国にも近代的な総合病院がいくつもできて、日本人赴任者もそれぞれ自分に合った病院をみつけていろいろな病院に通っているようですが、以前は日本人赴任者に人気の病院は2つか3つしかなく、しかもけっこう特定の先生に見てもらうことが多かったので、なんとなく「この前だれだれさんが来たよ」などと世間話も聞けたものです。

海外赴任での心配事の一つは医療関係ですが、南国は比較的医療も充実していて、あまり心配することはありませんでした。そして何よりも子供が小さい時に頼りになるかかりつけのクリニックを見つけることができたのがよかったです。

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