見出し画像

モグラは土の中にいるのに窒息しないの?

ずいぶんと日中は暖かくなってきましたね。
若葉が映えて虫も増えはじめ、もう初夏の過ごしやすい気候になりました。

いまみたいな季節になると、虫以外にも動物たちも活発に動き始めます。
なかでも5月に繁殖期になるのがモグラです。土の中で虫やミミズなどを食べて暮らす、前足がシャベルのようになっているあの動物ですね。雨が降った後に土の中から出てきたモグラを見かけた人もいるかもしれません。

窒息しない方法

彼らモグラは、一日のうちのほとんどの時間を土の中で過ごしています。
ここで素朴なギモンですが、土の中にいて窒息したりしないのでしょうか? もし人間であれば、埋められてしまったら呼吸ができずにすぐ死んでしまうでしょう。

しかし、モグラはそんなことはありません。
土を掘り進めるとき、彼らは体の周りの土壌を緩くして呼吸するスペースを確保しているのです。また、掘った空気が通りやすくなります。そのため、モグラは生き埋め状態になることはないのです。
さすが、穴掘りのスペシャリストといったところですね。

サバイバルにも応用

先ほど、人間ならばすぐ死ぬと述べましたが、このモグラのやり方を使えば生き残る時間を稼ぐことができます。土に埋められたとき、モグラと同じように手を動かしたりして呼吸するスペースを確保すればいいのです。雪崩に巻き込まれた人が口の周りの雪を食べて呼吸スペースを確保して生還したなんて事例もあります。

生き埋めにされる状況なんてそうそうないかもしれませんが、こんな世の中ですから……知っておいて損はないでしょう。


参考資料:
『できる大人は知っている!雑学 無敵の237』話題の達人倶楽部編(青春出版社)

朝日新聞

Ⓒオモシロなんでも雑学編集部

サポートいただいたぶんは、図書館への交通費や資料のコピー代になります。