【虫注意】アリはなぜみんなで一本線を描いて歩くの?
今日、家にアリがいました。
そんなわけでアリの雑学を。
行列をつくるアリ
私たちの周りにいつもいる“アリ”
彼らを観察していると、エサのある場所までアリたちが一列になっている場面をよく見ますね。
よく見れば地面を歩くときだけでなく、木を登るときも一列になって規律正しく行進をしています。
しかし考えてもみてください。一列に並んで進む生き物なんて、人間とアリくらいではないでしょうか。私たち人間も、日常生活で列に並ぶときか運動会のときしか一列になったりしないですよね。
では、なぜアリは一列に並んで行進するのでしょうか。
フェロモンのおかげ
アリが行列をつくるのは、フェロモンのおかげです。
集団社会を営む昆虫は、体からさまざまなフェロモンを出して、仲間同士のコミュニケーションをとります。動物全般に一般的に備わっている性ホルモンはもちろんですが、アリにとっては、エサの収集に欠かせないのが、尾節腺から出る「道しるべフェロモン」と呼ばれるものです。
アリはこのフェロモンを、同じ集団のアリたちだけにわかるように地面に撒きます。当然、そのアリは歩きながら撒くので、自然とフェロモンは一本線を描くことになります。
すると、仲間たちはちょうど線描きされたような一本線の上をたどって、エサのある場所へたどり着けるのです。
別の物質に上書きしている
このフェロモン、じつは大きな秘密があります。
それはコーティングされていること。
ただフェロモンだけを地面に撒いたところで、すぐに吸収されてしまいます。
そのため、まずは地面をコーティングするような物質を出し、その上にフェロモンを撒いているのです。上書きしているのですね。
アリも意思伝達のためにいろいろ工夫しているんですね。
Ⓒオモシロなんでも雑学編集部
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