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ユングとアドラーの違うところ(アドラー心理学について考える第一夜)

アドラー心理学についての本を読み進めています。とにかく、今までなかった概念が多くて、なかなか頭に入ってこない。

でも、たとえば小さな頃不遇だったとして、全員が病んでしまうことはなく、人生をエンジョイしている人もいる。。

「人生の目的」から考えていくと、かなり納得する面があるのです。
原因論だと説明出来ない。

引きこもっている人は、大抵一人暮らしではないです。そういう意味では、大人を困らせたい、と思っている可能性がある。

しかし、ずっと原因論ばかり考えていた習慣というのは恐ろしく、何度も原因論に戻されてしまう。

たとえば、アドラーは承認欲求をとても嫌う。
承認は他人がすることだ。
しかし、アドラーはそれを「自分の権利を他人に渡すこと」と考える。
そして、褒められたい、嫌われたくない、はそもそも本能だ。無意識でそう考える。

しかし、アドラーの言う通り、他人のご機嫌ばかり伺って、自分を後回しにすると、心の病になったり、追い詰められ、苦しむ。
「他人に人生を渡した」からだ、という。

わたしでいうなら、お客様の欲しいものに振り回されて、結局買ってもらえず、誰のものでもなくなった子が出来て、わたしに価値なんてない、と言われているかのように苦しむ。これなら、最初からわたしを振り回すように絡んでくるお客様との付き合いはやめた方がいい。

わたしの作品は、わたしそのものではないが、わたしの魂に勝手に入ってくる人がいるとしよう。わたしの作品は「わたしの課題」なので、「他人の課題」にしてしまったら、奴隷と同じだ、と。
その「他人」が自分に土足で踏み込まれないよう、勇気をもって距離を置く。(勇気という言葉は、アドラーの話では頻出します)

適切な距離で他人と付き合うことが、大前提だという。トラブルに発展するのは近づきすぎだったり、他人の課題に足を踏み入れたりしてるから。ぐうの音も出ません。

あと、ユングとアドラーの大きな違いは、意識と無意識、人格の数。
ユングは人類には集団的無意識があり、たくさんの人格を持ち(ユング自体が多重人格だったと言っている)、対話をすれば別人格と共に生きていけるという考えで人気を博しているが、アドラーは意識と無意識は「ひとりの人間」と言い、分割することを徹底的に嫌う。

怒っているのは心も体も怒っている、という。

そして、多重人格も否定し「対人関係のゴールは共同体」と言い切って、何人かの研究者と袂を分かったそうだ。

なのだが、実は多重人格や離人症、性同一性障害も一定の研究治療成果を上げていたとのことですが、いきなり「君の苦しみは自分で作り出したんだ」と言われて逆上する人の方が多いわけで、アドラー的なカウンセリングは、成果を上げるのに時間がかかる、と現在では言われています。

「人類みな兄弟どころか、生物無生物全てが共同体の仲間」
「宇宙も地球も過去も未来も仲間」ここまで来れないと、アドラー心理学をわかったと言えないのだそうだ。。

共同体を感じて、はじめて、人は幸せになれるのか?

アドラーの研究者によると、自分のことは考えてもいいが、他者を巻き込む、例えば承認欲求や、他人にどう見られているかばかり考えている人は、自己中で共同体の仲間から外されてしまう。(結局アドラーが嫌う他人に魂を渡している人だもんなあ)

共同体のなかにいていい条件は、他人への絡み方。
つまーり、共同体の中で足並みを乱すことなく、他者との距離感を保ち、自らの課題に真摯に向き合いながら、「何かを与えていく」ひとになれ、と。超理想論ではありますが、、アドラーも「これを証明するのは難しい」とのこと。

巷で言う、ギバーになれ、というやつかな。
テイカーは大抵、自己中でトラブルメーカーです。束縛したり借金したり。。その人をきっかけに揉め事が起きやすい。
なるほど、そう考えればギバーに人が集まるのも合点がいくな。。

テイカーに人が集まらなくて、ギバーに集まるのは、ギバーの側にいれば循環や共同体の仲間であることを感じるから、だそうです。(お金が取られるのはいやだし、お金がもらえるからギバーに集まるんじゃないか?という疑問は、今は置いておきます)

ここにいてもいい所属感を、地球や宇宙に持てていれば、世界は広いし、今いる場所が絶対ではないとわかる。(のか??)

大人になったら、会社や家庭だけでなく色々な人との関係を自分で作らないといけない。その際必要なのは、人との適切な距離と、上下関係にならない横の関係、とアドラーは説きます。
しかし、当時も現在も、家庭も学校も会社も、上下関係、成果主義に振り回されている人が大半です。中にはアドラー心理学を説いてると言いながら、上下関係や成果を要求してくる人もいますね。。これ本当に間違いだから。

というわけで、まだまだ訳のわからない論がたくさんあるため、続きを別に書いています。次回へ続く。。

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