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あみぐるみでここまでイケるとは思ってなかった#思い込みが変わったこと

nancyは90年代、大阪の中津で仕事をしながら絵を描いてました。

帰りに茶屋町にあったロフトによく立ち寄っていました。
そこにあった、テディベアショップで衝撃の出会いを果たします。

テディベアが自分の手で作れる?!

実際にメーカーや作家さんの作品も売られていましたが、これが自分で作れるとは。
思わず本を買って、そこで売っていた材料も買って作ってみました。

しかし、なかなか上手く作れない。手足ぐらぐら、顔も可愛くならない。何度作ってもうまく出来ない。

そこで、本の著者が開いていた教室に行ってみることに。
実際に習ってみると、力加減が足りなかった。縫い目もしっかり引っ張る、綿は石のように固く詰める。胴体と頭、手足に金具を使ってジョイントするのも、専用金具がないとしっかり止まらない。

ひと通り何回か習って、ようやく自分で作品が作れるようになる。作家になるなら、50体以上作ってね、って言われました。。

当時は絵の方が忙しく、実はそのお店に絵を置いてもらっていたのですが、その話は長くなるため別の機会にします。

その後、ちまちまと作品を作り続けていましたが、今度は編み物を本格的に習うように。こちらも課題が忙しく、編み物の課題に追われてベア作りから遠ざかります。

そして体調を崩し15年くらい過ぎていきました。

再始動した私は、最初はテディベアで活動しようとしていました。作品も作りつつ、作家さんのショップやイベントへ顔を出していました。

しかし、Twitterなどの反応があまりありませんでしたし、自分でもまだ実力に自信が持ててませんでした。

ショップには、あみぐるみも並んでいました。
テディベア専門ショップはありますが、あみぐるみのショップは現在ほとんどありません。扱いもベアより安いものになっていました。

しかし、当時私のフォロワーさんにあみぐるみを編んでいる方がおりまして、その方に編み物のレクチャーをしているうち、私もあみぐるみを編みはじめます。

一応編み物で資格を取ったり、何枚もウエアを編んだりしていたのですが、あみぐるみ作品は少ししか編んでいませんでした。
そこで新作が必要と感じ、ヒトガタと呼ばれていたものを用意しました。

2017年頃の作品。

これが反応が良くて、あみぐるみ作品中心になりました…

この後の作品、150作くらい編んでます。これを編む前には予想もしていませんでした。

イラストに戻るのか、と思ったらうまくいかなくて、ベアや他の作品でものりきれなかった。あみぐるみという選択肢は、全くなかったのです。

そして現在、ショップまで開いてしまいました。
本当にここまでイケるなんて思ってなかった。

再始動当初「あみぐるみはベアより下」とか言われてましたけど、そのまま鵜呑みにしていたら、私の今はありませんでした。

さらに、現在も世間で言われる、
「あみぐるみなんて誰でも簡単に出来る」「そもそも、あみぐるみって何」
などなど、このジャンル自体の思い込みもすごいですし、作家さんへの悪い思い込みもあったりします。

ここまで来てしまったという事は、この思い込みを破る役割が来てるって事なのでしょうか?

まだ無名作家なのでもっと大御所の方、すてハンに出てる方にお願いしたい所ですが。

私は思い込みをあまりしないので、する人に会うなら直接説得したいですが、実際そんな機会はございません。

以前、編み棒の箸持ちナイフ持ちの件でもありましたが、ダメって言われた、言ったって人が私の知り合いにはいない。
でも絵空事ではなく、言う人がいるらしい。

古くからある業界なので、YouTubeなどから入ってくる若い子が、基礎をしっかり教えてくれる教室や先生にお金を払ってくれない。という嘆きの声も聞いた。

私の経験から言うと、基礎を習わないで編むと、セータークラスの大物では編み地が歪んで、ちゃんとした作品にするのにものすごく時間がかかるので、本当ならワンデイレッスンくらいは受けて欲しいなあと思う。

大物になればなるほど、「思い込み」は大きくなり、着れないセーターになってしまう。編む手加減が一定でないのが一番多い理由。たくさん編むしかないです。

逆に私のようなベテラン勢には、自宅の無名メーカー在庫糸(おもに工場から譲ってもらった糸)を使った作品へのsnsいいねが極端に少ないとか、という新しい「思い込み」も発生している。

まるっと最新の販売糸でないと、いいねしてくれなかったメーカーさんもある。

あとは指定糸を使用しないと載せてくれない、という雑誌の「思い込み」。
指定糸使ったら材料費だけで5千円くらい飛んでしまうのに、今もまだそのシステムのまま。雑誌がほとんど売れない時代にこれはどうなの?

作家は下手すりゃ材料費回収出来ず、作品もボツの可能性もある。雑誌に去年載っているが、全くsnsフォロワー増えなかったし、掲載後のオファーもなかった。

これも「#思い込みが変わったこと」。
雑誌の力が、ここまでなくなってしまったのか。。
トータルで考えたら、費用も自分の広告費も回収出来ないから、頼まれないのに材料費使って指定糸自腹で、ってプロの仕事じゃない。(次回の公募したとしたら、の話です)

70年代から雑誌に載っていたので、この凋落は流石に辛かった。

ここまで30年分の、私の#思い込みが変わったこと を書き出してみました。

特にここ数年の変わり方が早いのですが、去年活動していて時代に合ってない、変えるべきと考えたこと、凄いたくさんありました。

その結果として、来年は年金生活なんで一部リタイアは決めているのだが、今年は最後の自由な年なので、去年と同じように行動しています。

って、去年だって何もないからの、実家帰ったりしてるじゃん。葬儀屋から編集さんやメーカーさんに連絡するとか、思ってなかったわ。wifiもパソコンもなかったし。

結局、私の人生、ずっと#思い込みが変わったこと ばかりでつづいてくんだろうなあ。一生に一度くらい、私の自由な道、歩いてみたいけど、どうなんでしょ。

フォロワーさん、じゃない方、いつもたくさんの方に読んでいただいてとてもうれしいです。ありがとうございます。