見出し画像

クメール正月とハリラヤ祭が重なった2024年

4月13日(夜10時)カンボジアでは今年の神様が地上に降りてきて、新年を迎えました。

ムスリムの同僚

ところで、4月に入った頃には、会社のSlackのHRグループでは、4月10日から3日間ハリラヤ祭で休むというメッセージが3人からありました。
カンボジア人スタッフはだいたい40人くらいいるので、単純計算で1割弱がハリラヤ祭を祝うイスラム教のチャム人なのでしょう。

ハリラヤとは、断食をするラマダンという月(ヒジュラ暦での第9月。2024年は3月10日から4月9日まで)明けのお祝いをする日のことです。

日本語パートナーズ

4月13日から16日はクメール正月で公式に国の休日なので、チャム人の方はハリラヤ祭とクメール正月を繋げて今回は長い連休になったようです。

さて、私はカンボジアに住んで5年間、恥ずかしながらカンボジアのムスリムはマレー系だと思い込んでいました。地元の人は「クマエ・ムスリム(クメール・ムスリム)」と言い、インドネシアのムスリムの方と似ているのですが、インドネシアだと海を渡るので、陸続きのマレー半島の方から来ているのだろうと勝手に想像していました。

まさかのチャム人と気づいたのはシェムリアップに住んでからで、シェムリアップのガイドブックを読んでいるとムスリムレストランの解説にチャム人とあったからだったのです。

ベトナムの遺跡と同僚が繋がった

私の遺跡好きは、ベトナムのミソン遺跡(チャンパ)が出発点でした。ダナンのチャム彫刻博物館も好きですし、ホーチミン市歴史博物館のチャンパ美術の展示も好きです。カンボジアのアンコールとは中世で激しく戦い、その様子は遺跡のレリーフにもなっていますが、個人的には両国に住んだことのある者として、アンコールとチャンパ、どちらも好きな文化です。

それらの内容から、「ベトナム中部で栄えたチャンパ王国(チャム人)はヒンドゥー教であり、18世紀に王国がベトナム(キン族)に滅ぼされて国が無くなった」という時点で私の知識は終わっていました。その人たちが今カンボジアにいるなんて考えたことがなかったですし、今はイスラム教ということも知りませんでした。

まさか、お世話になっている会社のHRのAさんがチャム人とは思いもよりませんでした…チャム文化について話してみたいような気もしますが、非常に嫌がられる可能性もあります。(カンボジアでムスリム差別があるため)やめておこうと思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?