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【遺跡探訪 82】 800年前の日常が描かれるバイヨン第一回廊レリーフ (Bayon, 13世紀)

6月になり、本格的に雨季に入りました。道路舗装のない秘境系の遺跡は冠水で危険なため、これから半年くらいはお預けです。今日は、アンコールワットの次くらいに有名な遺跡、アンコールトム内のバイヨンの南面レリーフを見に行きました。


本日のマップ

スラ・スランで朝日を見てからと思ったのですが、6月は日の出が早く、6時には既にだいぶ高いところまで日が登っていました。

スラスラン横のカフェでガイドブックを読んでから、バイヨン遺跡オープンの7:30に合わせて向かいました。

今日は外回廊の南面東のみ訪れました。

アンコールワット・スラスラン

6時前にはアンコールワット環濠南に到着しましたが、既に日が登っていました。夏至が近いので、朝がが早いですね。

最近雨も多く、新緑が美しいです。

西側の空も綺麗

スラ・スランは先週と同じく、誰もいませんでした。今回は足元が完全に濡れていて、直前に雨が降ったのだと思いました。

いや、雲の動きと光の流れが神々しいです。

瞑想できそうです。
犬はたくさんいました。

このテラスのナーガ、改めてじっくり見るとかなりかっこいいですね。高さもかなりあります。

対になっているものは、崩れていました。

犬のワンダーランドになっています。

スラスランの横でカフェラテ。5000リエル(1.25ドル)でした。ちゃんとその場で豆を挽いてくれるタイプでエスプレッソマシーンで入れてくれました。美味しかったです。

これから訪れるバイヨンの予習をしました。この本(Focusing on the Angkor Temples) なんとバイヨンの解説だけで32ページあります。外回廊南面だけでも4ページ割いています。

英語学校で習った IELTSリーディングの読み方を無意識にしていました…

このページによると、外回廊のレリーフの中で歴史的にも興味深く状態もいいのは、東面と南面東側ということです。全部回るとかなりのボリュームなので(バイヨンだけで半日終わってしまいます)時間がない場合はこのエリアを重点的に見るといいですよと書いてあります。

バイヨン

7:30、オープンと同時に入場しました。既に日が登っています。夏休みに入った地域もあるのでしょうか?かなり観光客が多かったです。

この時代のデヴァターは大好きです。アンコールワットの豪華絢爛なのもいいけどバイヨンも好きです。


【バイヨン壁画】800年前の日常生活

南面東側の、人の目の高さにあるのは日常生活を描いた彫刻です。
他の場所のレリーフが宗教的な話や神話、歴史上の大きな出来事であるのに対して、ここはほっこりするテーマが多く、お気に入りの場所です。

かまどの火を起こしています。屋根から吊ってあるのは干物?
魚?を串刺しにして七輪のようなもので炙る様子
鹿を射止めているところ。この背景に描かれる木の描写がとても好きなのです。
鶴や亀が描かれていて縁起が良さそうです
ライオンに捕まえられた人?
出産シーン

【バイヨン壁画】クメールとチャムの戦い

この日常風景の上部は、クメール(カンボジア)とチャム(ベトナム中部)の戦いの壮大なレリーフです。

クメール側の水上の王宮だそうです。戦いに勝って踊りを踊っている人がいます。
こちらチャム軍(ベトナム)の兵士。
ヘルメット?を被っているのがチャム軍、被っていないのがクメール軍だそうです。
こちらクメール軍(カンボジア)の兵士

バイヨン寺院およびバンテアイ・チュマール寺院の浮き彫りにある水上戦の場面を見ると、トンレ・サープ湖もしくはシェムリアップ川での水上戦があったことはほぼ間違いない。

東南アジア 多文明世界の発見|石澤良昭

この時代の識字率はほぼ0%だったと言われています。こうやって彫刻でわかりやすく残すことで大きな出来事を伝えていったのでしょう。いつも見る風景(シェムリアップ川)や、先日行った海のように広い湖(トンレサップ湖)で800, 900年前に起こったことが目の前に現れるようです。

左からクメール軍、右からチャム軍が攻撃する、最前線の描写です。激しく闘い、水(トンレサップ湖かシェムリアップ川)に落ちたり、水の中でワニに噛まれている人もいます。

30分くらいすると、このエリアも人でいっぱいになってきました。団体観光客が来るとレリーフの写真もなかなか撮れないので、早めに行って早めに帰ります。こちらはスペイン語グループが来たところ。

こちらはベトナム語グループと英語グループでした。(昔住んでいたものの)最近は生のベトナム語を聞いていなかったので、ちょっと聞き耳を立てました笑。懐かしかったです。

朝ごはん、絶品クイティウ(米麺)

朝ごはんはノンパウ(肉まん)を食べたかったのですが、道に迷ってふとGoogle Mapsを見ると、以前から行きたかったクイティウ屋さんのすぐ近くにいることがわかりました。

「クイティウピウピウគុយទាវ ពាវ ពាវ」名前がかわいいです。

店主が一人で麺類を扱っているようで、行列ができるラーメン屋の職人的な、店主の無駄のない動きは格好良かったです。

麺はかなり硬めでコシがあり、スープもあっさりですが出汁が効いていて美味しかったです!また行きます。


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