カンボジア国立博物館、再訪(頭の中の遺跡マップに石像を置いていく)
久しぶりに国立博物館を訪れました。生活をシェムリアップベースにしてからは2回目です。お客さんもかなり多く、コロナからの復興が見えました。
前回訪れた時の記事はこちら。この時は、展示品から遺跡が浮かび上がると感じたと投稿しています。
今回は、シェムリアップから行ける遺跡は既にほぼ訪れているため(この時点で49回、おそらく40カ所程度)それぞれの遺跡の配置や年代、スタイルはかなり頭に入っていました。
そのため、イメージとしては、国立博物館の展示品(石像・石碑・リンテル)を各遺跡に想像の上で置いていく感覚となりました。展示の情報に、遺跡のどこから発掘されたとまでは書かれていないので、多分あの祠堂だろうなどと思い浮かべていました。
コーケー遺跡の世界遺産登録
カンボジア北部のコーケー遺跡群が世界遺産となりました。まだ行ったことは無いのですが、よく見るとこのピラミッドがバクセイチャムクロンにとても似ています。
王立芸術大学前にも、コーケー遺跡の世界遺産登録おめでとう、という大きなバナーがありました。
入り口入ってすぐのエリアは、以前はミュージアムショップでしたが、いつの間にか素敵な待合場所になっています。
この中央の階段は降りても何も無かったですが、降りることはできたはずです。立ち入り禁止になっていました。
さて、博物館ではやはり、その国が強かった時代の地図を展示しますよね。
これはベトナムの歴史博物館には出てこない地図です。
こうみるとチャンパは小さく、バイヨン(と、バンテアイ・チュマールにもあるそう)のレリーフに描かれるチャンパとクメールの戦いで、クメールが圧勝したというイメージがあります。
一方で、実際にはチャンパの方がずっと長く王国が存続していたのが不思議です。海に接していないのは地政的に不利なのかなあと思います。
ベトナムの歴史博物館を訪れた時の記事です。
私の遺跡好きはチャンパから入ったので、チャンパとアンコールの関係は気になってしまうのですが、チャンパ文化はベトナムでもあまり大きく取り上げられていないように思います。
というのも恐らく、チャンパを滅ぼしたのが現在のベトナム首都ハノイの源流の大越(ダイベト)だからかなと勝手に思っています。
展示品
館内の展示品は写真撮影はいけないそうなので(撮っている人もいましたが)公式サイトから写真をお借りしています。
やっぱりジャヤヴァルマン7世
アンコール時代で最も勢力があった頃の国王にして、当時珍しく仏教徒だったジャヤヴァルマン7世の本物の像が国立博物館にあります。
おや、ライ王も素敵
この像に再びお目にかかれてよかったな、と思うと同時に、ライ王のテラスのライ王像の本物もすぐ後ろにおり、(中庭にあるのが本物だと思っていたのですが、それもレプリカで、本物は館内にいらっしゃいました)あれ?ジャヤヴァルマン7世だけでなく、ライ王も素敵だわーと思いました。選べません。
中庭のリンテル
中庭は写真OKとのことで、館内でなく中庭に展示されているリンテルは写真撮っちゃいます。
サンボープレイクックで初めて見た、チェンラ時代の様式!と思っていたリンテルでしたが、国立博物館にもありました。展示品は膨大なので、以前はアンコール彫刻以外は素通りしていたのかもしれません。
こちら(下の写真)はサンボープレイクックで修復中だったリンテルをチラッと見せてもらったもの。上の展示品とほぼ同じで、チャンパのリンテルにも似ています。
プラサットスララウの精巧なリンテル
すっかり忘れていましたが、バンテアイスレイ様式のプラサットスララウの素晴らしいリンテル3つのうち1つに、偶然ご対面しました。気がついてよかったです。
1.現地に埋まっている
2.国立博物館(プノンペン)
3.東京国立博物館
下の写真、リンテルが気軽に見られるのはいいけれど、もうちょっと、大切に扱ってほしいなあ…今回は博物館の周囲を一周して、真裏にボロボロの小屋で展示品修復をしている職人さんも見かけました。国立博物館は外国人は結構な入場料なので、適切に還元して欲しいなあと思います。
ミュージアムカフェ
コロナ期でもいち早く再開し、静かな場所のため、以前はよく仕事に使っていました。あの頃に比べるとお客さんもランチメニューも増え、そして値上げしていました笑。
博物館前の風景
変わったのかな?変わらないかな?
昔の写真を見たらやっぱり変わっていました。あのおどろおどろしい雰囲気も良かったな。
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