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大切なクビの話

いつか話そう話そうと思いながら、いたずらに時間だけが過ぎてしまいました。本来ならもっと早くこの話をするべきだったのかもしれません。

農業は肉体労働の側面が大きく、カラダが資本です。そういう意味ではプロスポーツ選手と同じかもしれません。

ある先輩農家がおりまして、彼は合気道を嗜んでおります。
合気道を嗜むほどですので体のケアには大変気を遣っており、彼のところでは朝スタッフとともに体操を行い体をほぐしてから農作業にかかります。この体操が大変心地よく私は大好きです。

彼は毎回必ず言います。
「クビと名前がつく場所は大切ですので、入念にほぐしてください」
そして時間をかけてカラダの各クビをほぐします。

頭を支える首を痛めると相当動きが制限されます。
手首を痛めるとモノを持つことや握ることができません。
足首を痛めると歩くことができませんし、足首が固いと腰痛の原因になります。
また、体温調節の面でもクビとつく場所は太い血管があるため、暑い時そこを冷やすと体全体の体温を下げることができますし、寒い時温めると体全体が温まります。そういう意味でもクビとつく場所はカラダの重要な部分であることに間違いありません。


私も日頃からクビには気を遣っているつもりですが、歳をとったせいか、最近チクビがすっかり固くなってしまいました。
一生懸命ほぐそうとするのですが一向に柔らかくなる気配がありません。
むしろさらに固くなります。
歳をとるとカラダが固くなるよーとよく言われましたがどうやら本当のようです。
いつまでも若い頃と同じようにはいかないのですね。


こんな話をすると先輩農家の彼はニヤニヤしながら喜んでくれます。
今では体操しながら「クビとつく場所は〜」と言いながらニヤニヤしています。


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