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文学フリマ東京と京都、果たして売れるのはどっち?

2024年1月14(日)、文学フリマ京都8にサークル参加してきました。

これまでリアルイベントといえば文学フリマ東京にしか参加してこなかった関東在住の私。
その私がなぜ今回、文学フリマ京都に出店したのか。

それは……

東京より他地域の文学フリマのほうが売れる!

と聞いたからです。

出店数・来客数ともに他を圧倒する東京よりも、規模の小さな地方のほうが売れる? そんなことある?
そんな疑心と期待を胸に、私は文学フリマ京都に出店を申し込みました。


筆者の出店歴

さて結果は!

……と、せっかちな私としてはすぐにでも結論をお伝えしたいところなのですが、内容をわかりやすくするためにも、まずは私の出店歴と東京での売上推移をご覧ください。

2019年11月 第二十九回文学フリマ東京(合同出店)
2022年05月 第三十四回文学フリマ東京
2022年11月 文学フリマ東京35
2023年05月 文学フリマ東京36
2023年11月 文学フリマ東京37
2024年01月 文学フリマ京都8

コロナの流行により初出店からニ回目の出店までは間が空いていますが、2022年に復帰してからは年二回の文学フリマ東京に連続で出店しています。

尚、カテゴリはすべて「 小説|短編・掌編・ショートショート」です。

文学フリマ東京での売上推移

初出店時の売上冊数を1とした売上冊数の推移は以下の通りです。

初出店 1
二回目 0.86
三回目 0.80
四回目 2.2
五回目 3.2

有り難いことに、四回目の出店からぐんと手に取ってもらえる回数が増えました。
が、今後もこの数字を維持できるのかどうかは、まだ何とも言えないところです。

という前提を頭に入れていただき……

肝心の京都の売上は?

上と同じく、東京での初出店時の売上冊数を1とした場合、京都の数字は……

2.2でした。

……。

…………。

ええっと、つまり。

急激に売上の伸びた四回目の出店と同じだけ売れたが、その次の(京都出店の一つ前の)五回目の売上冊数には届かなかった、ということです。

ええっと、つまり?

期待していたような、「東京よりどーーんと売れた!」という結果にはなりませんでした!!

ということです!!

ただし。

この結果をもうひとつの数字と比較してみましょう。
もうひとつの数字。それは『来場者数』です。

来場者数との比較

2023年5月(出店四回目)の東京の来場者が11,279人。
2023年11月(出店五回目)の東京の来場者数が12,890人。
今回の京都の来場者が3,643人。

(※出店者・一般来場者合計数。文学フリマ運営の発表による)

文学フリマ東京の来場者数は、京都の来場者数の三倍以上。
つまり、来場者全員のうち、自分のブースで買い物をしてくれた人の割合を見ると、京都の圧勝なのです。

私は冒頭で
「東京より他地域の文学フリマのほうが売れるという話を聞いた」
と書きましたが、その中には

「東京は全然見てもらえない……」
「東京は出店者が多すぎて埋もれる……」

という話も含まれています。
東京より京都のほうが冊数が出た、という話を知り合いから直接聞いているので、京都のほうが売れるというパターンはやはりあるようです。
が、それだけでなく、東京の「自分のブースをスルーしていく人の多さ」が、実際の販売数以上に「東京は売れない(地方は売れる)」という印象を強化している面もあるのではないかと思います。

とはいえ……

私の場合は微妙な結果でしたが、京都のほうが向いている人は確実にいます。

それは、接客の得意な人。

京都は東京に比べ、人の流れが緩やかです。
東京はあらかじめ買いに行くブースを決めて、それ以外のブースには目もくれない人が多い。
一方京都は、ブースを端から順々に見ていく人が多くいます。
無料配布を受け取ったらその場で目を通し、見本誌もじっくり時間をかけて確認していかれます。
(東京ではその場で無料配布を読まれた経験がなく、正直、痛々しさ全開の140字作品を無配にしていた私は、ありがたさと恥ずかしさで気絶するかと思いました……)
つまり、京都の出店者には、接客のチャンスが多く与えられます。
対人スキルの低い私には活かしきれませんでしたが、これを活かせる出店者は、より多くの方に作品を見てもらえるはずです。

というわけで

とびきり売れたわけではなかった京都ですが、関西のフォロワーさんとはじめてお会いできたり、お隣のブースの方と交流ができたりと、とても楽しい一日となりました。
正直に書きますと、「売れるかも」という期待と同じくらい、「全然売れなかったらどうしよう……」という不安もあったので、買ってくださる方が現れたときには心からほっとしました。
当日お買い上げくださった皆様、本当にありがとうございました。

その他諸々

以下は備忘録として。

・京都は見本誌コーナーとお手洗いが『会場内』にある
これはすっごくすっごくありがたかったです!!
東京だと会場外にあるので、見本誌を提出するだけでも地味に時間を食い……。開場10分前には出入り禁止になるので、いつもひやひやしながら見本誌を出しにいったりお手洗いに行ったりしています。

・ポスターの効果(京都>>>東京)
京都の会場は見晴らしが良いので、大きいポスターは宣伝効果大です!

・お隣さんが個人サークルであることの有難さ
東京ではいつも両隣が二人〜大人数サークルなのですが、今回は私と同じくソロ参加のサークルさんで居心地が良かったです……! 感謝……!!
(東京が大人数サークルとひとりサークルを交互に配置する意図ももちろん分かるので、どうにかしたいという話ではなく……)

・東京の会場にはゴミ箱があるが、京都にはない
らしいです。私は気づかなかったのですが、同じく出店していた知り合いに後日教えてもらいました。

・当日地元まで帰る場合、バスは避けるべし
行きのバスは時間通りに来たのですが、帰りのバスは全然来なかったです……。当日新幹線で帰る場合はバス抜きで帰路を考えたほうが安全です。

またいつかチャンスがあれば出店したい。
文学フリマ京都、ありがとうございました!!

文学フリマ京都設営画像

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