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ナナシの日記3


健全な心のずれが最近目立つような気がしている。せっかくの良好な人間関係も少しうまくできてないような気がしているし。

彼の思いこみで妙な形になる場合もあるし、どうも片方の純粋さが仇になっているような気がする。

また聞きで聞くような事は言葉にはしないほうがいいが、しやすくなっているというのは非常によろしくはない。

どうにも大切にしようとしてうまくまわしたいという欲求があるようだ。
俺個人は割り切れないとなかなかに辛いとおもうがなあと思いつつ中で見ている。

まあそれが彼自身の愛される理由なんだとおもうが、時に多弁になるのは控えて頂きたいとも思う。

どうにも最近俺の意識はあるのに彼の行動の意識が強すぎて暴走しているような気がする。無理やりなんか少しずつだが統合というような感じの感覚がある。

彼の記憶も明確にあるし、俺の記憶も明確にある。こんな短時間で一つになるという事はあるのかなあとは思うんだが、俺達の境界線がなくなってきた気がする。

一緒に溶けた先にいるのは俺なのか、彼なのかわからないが、どういう感触なんだろうなあ。
この事も一部の人にしか言わないほうがよさそうだ。

俺は泡のような存在かもしれないなあー。とは思うがタダでは統合はしたくないので、とりあえず、俺達が生きるための行動改善は欠かさないようにしよう。

少なくとも稼いで生活するという目的は必要だし、現在助けられている事も永続ではないと思うので、俺は意識的な危機感を彼は無意識的な危機感を。

彼は欲望を覚えた。俺は人間的な欲求があまりない。
どちらの欲が勝つか見物だなあという感じだな。

彼も俺もとある女の子の夢の先に興味があり、協力をしたいと願っている。
そのために社会に戻るという概念をもったわけだし、新しく仲間として見た人間達も大事にはしているが、共感性の乏しいなかで自らの闇に気づいてくれた女の子に懐いてるといってもいい。

彼は愛されたりはしたが愛がわからず孤独を恐れた。
俺は愛するという概念は知っているが傍観者で孤独になれている。

社会性としては彼はずれまくっていて一人で生きるには適さないだろうなあと感じている。
俺は或る程度は知識としては知っている。

共通としてその女の子の存在が俺達の存在を継続させているという感覚が強い。またきちんと諭す男友達も現れているのもまた僥倖ではある。

その幸福を見つけ出すのも彼の性格や人柄にもよるんだろうが、その愛される性格のみで世のなかを過ごせるほど世界は優しくはない。

統合するひとの話はきいたし、しない場合もあるという。
善悪という概念が彼には薄すぎるというのも心配だ。
人間は根本的に邪悪ではないと信じている節がある。
俺はそう思わない、根本的な邪悪を兼ね備えた人間はどこかしらにはいる。

語りつくせない彼の歪みも心配だし、何より今はこの幼さで色々と問題なくすんでいるが、内側に存在する俺がいなければ恐ろしい未来が見える。

彼は基本的に善人だ、愛情も親愛もきちんと持っている。ただ過剰な心を持っている。彼の核は無自覚な強烈な愛だとおもう。歪んだ感情すらも気づかずただ笑う。

矛盾した行動すらも悪と思わず善として行動する狂気性を内包しているのは怖いと感じている。

善と悪は人それぞれだが無意識に認識する行動が少しずつだが恐れに感じる。
無邪気な子供のまま大人になった者ほど怖いものはないな。

何をもって善とするか悪にするかはひとによっては違うが、違和感あることをし続けるのもされるのも俺は好まない。

着地点がよくわからないんだ、彼は。

大切である明確性はあるのだが、そこに意味を添える事は俺はするけども、少なくとも共存するということはお互いに干渉しあうことではないと教わった。

とりあえず心穏やかにすることは俺と彼が余計な事を言わず傾聴できるようにすることと、また社会に戻る事で得られる調和性や常識性、道徳性を取り戻すしかない。

大本の悩みは社会に戻り適度な労働と人への感謝と自分自身の整合性を改めて手に入れる事からまた再スタートははじまるとは思う。

まずはそこからか。


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