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櫻坂46は変わった

数年前、謂わゆる坂道アイドルと呼ばれるアイドルたちにハマった。
正しく言えば、坂道アイドルがメインとなる三番組にハマった。
『乃木坂工事中』、『欅って、書けない?』、『日向坂で会いましょう』という芸人×アイドルの王道バラエティ番組。
『欅って、書けない?』通称けやかけと書いたのはその時期に私がハマったから。特に意味はない。私は欅坂46の強火オタクではない。

私がハマったきっかけは、けやかけではなく、ひなあい。日向坂46とオードリーの猛烈なバラエティ養成機関『日向坂で会いましょう』。
底抜けに明るくお笑いに対してあまりにストイックな姿勢とそこに喰らいつく反射神経をもつ日向坂46は、深夜アイドルバラエティ番組の中でもトップクラスに面白く、
そして、異例、且つ異常だった。

対する坂道アイドルの起源とされる『乃木坂工事中』は、バナナマン率いる乃木坂46の王道アイドルバラエティ番組。こちらも企画回によっては、異常に盛り上がるが、どこか清楚な要素を残すという地盤を持つ。安定感のあるクオリティを毎回届けてくれる。

さて、残るのは今回の題材として、語られるべき主役。
櫻坂46の前進である欅坂46の番組。

ここまでイントロになるのだが、
先に話しておくと、これは前の欅坂46が良くなかった、というものでは決してない。

欅坂46がメインとなる番組『欅って、書けない?』は欅坂46と、土田晃之とハライチ澤部の2人がMCとなる構成。他の番組とは違い、お笑い芸人のコンビでは取り組まれていない。
しかし、そこは腕のある両者なのでうまいことこれまでやってきているし、今更ここに文句を言うものはいないだろう。両者ともに、愛が溢れている。
バラエティに緊張しているのか、シャイなのか……楽屋では大きな声でしゃべれるけどカメラの前では出来ない。
その姿はあまりに一般的な女子学生の姿だったと当時を思い返しても思う。

時は進み、欅坂46の絶対的センター平手の脱退からガタつくメンバー情勢。
この辺りは今もなお、真実は閉ざされているので、深く追求することも出来ない。
ただ、メンバーはこれからどうしようという不安の中で奮闘していたと思うと泣けてくる。
その中でまた新たな転機、櫻坂46に改名という発表。
欅坂46が好きで、欅坂46のオーディションを受けた子や、好きな推しの先輩がいた子もいただろうに。運営的にも売れに売れた欅坂46の名を捨てるのは苦渋の決断だったろう。
しかし、それを捨てて、前を向く、これがいかに大変だったか、ラストライブ……私は涙が出て仕方なかった。
一つの時代が終わる。
私がファンだった時間は短いが、
それでも欅坂46のメンバーが好きで応援していた。その子たちが変わる。

この時点ではいい方向に変わるとはあまり考えなかっただろう。
それくらい欅坂46という存在は大きかった。
ただ、私が本当に変わった、と思ったのはこの改名時期ではない。
それは、キャプテンに松田里奈さんが就任するようになってかからだと強く感じている。
何度でも言うが、前が悪かったという話ではない。
私は前任キャプテンの菅井さんがめちゃくちゃ好きだし、菅井さんは私の敬愛する音楽業界すべての頂点に君臨するB'zファンということで強いシンパシーを感じている。というかソレを知ったのはごく最近なので、もっとそれをはやくから知りたかった……とすら思っている。

松田里奈さんの人となりは、分かりやすいのはTBSの朝の番組、THE TIMEを見てもらうと良い。
安住アナとの掛け合いも、楽しく見ていられる。
彼女のバラエティに取り組む姿勢は、日向坂46が勢い付けて駆け上がっていく際に見せたメンバーの姿勢を彷彿とさせる。
キャプテンが変わるとこうも毛色が変わるものなのか、とそう思えるくらい今の「そこ曲がったら櫻坂?」は明るい。
とにかく明るいそこさく。
これまでより圧倒的に笑い声が大きくなったと感じる。

それには松田さんだけではなく、新二期と呼ばれる新しいパワーの存在。
数々のキラーワードそして世界観を生み出してる。
大園さんは外でいきなり通用するお笑いへの感性。増本さんの圧倒的センス。守屋さんのぶりっこ。大沼さんのパワーと癒し感。それぞれがいきなり即戦力としてのパワーを発揮していて、本当にすごい。
そこに輪をかけるように、遠藤さんの曼荼羅、幸坂さんのボスキャラ。いや遠藤さんは今休業も入ってかなり大変だろうけれど。
新二期たちはもうあっという間に安定している。

そこにいま、ほとんど残り少ない一期生と関わることない三期生が加わることになった。
今は三期生を知ろうという企画も多くありながらで、現メンバーにはキツい時間なのかもしれない。
見ている私自身もどの子がどういう子なのだろう?という特徴を掴みきれていない。
唯一、谷口さんが、目元のほくろがチャーミングで覚えられるかな……というところ。
この辺りはまだ私も精進が足りない。

そんな三期生も、メインになって引っ張っていくのは、新二期キャプテンの松田さんなのだろう。
つまるところ、この三期からは松田色がかなり濃くなる教えを受けることになる。
そうすると、バラエティに対してのパワーが格段に上がる。外でのお笑いにも通じるようになり、結果的に外の番組にも呼びやすくなっていく。

上品な乃木坂、クールな欅坂、バラエティ班日向坂のイメージが未だに抜けない私も、
これから櫻坂がバラエティとして活躍してくる日も近くなる。というかそういう時代は始まっているだろう。

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