見出し画像

隣を歩きたい

きっと人生の中で、
『誰かを好きになる』
それだけで、素晴らしい事なのでしょうね。

人はこんなにも人を好きになれるのだと。

不思議なもので…姿が見たいと思うと、
『神様は味方してくれるなのだな』
そう思った出来事が過去にありました。

仕事中、何か身体の感覚がおかしい…。
そう思い、斜め下を見ていた私は体制を整え
「ヨシッ!キチンとしなきゃ!」と、顔を上げました。

すると、視線の先から本当に歩いて来たのです。でも隣にはきちんと異性がいて。
『神様は味方してくれるけど、少し意地悪だ』
そんなに楽しそうに笑う姿を、
見たくなかった…。
見ている方が苦しいから、業務に戻り、棚の上にある備品を取ろうと背伸びをしたら、
後ろから急にその人の香りがして。
「はい、どうぞ」と、取ってくれて。
あまりにも驚いてしまい、
「あ、ありがとうございます!」
そう言うと、
「確かに下から補充されるから上から取る決まりだけど、無理することはないんだよ、怪我に繋がったら大変だからね」
と、言ってくれました。
「はい!あの、ありがとうございます!」
と、返事をしたら、
早足でさっき隣にいた人の待つところへと戻って行きました。

そんな時、心の中に2人の自分がいて。

1人は
「ドキドキした…。嬉しすぎる…。また、素敵な思い出ができた」
と、思っていて。

もう1人の自分は
「わざわざ話しながら歩いているところ、目に止まって手伝ってくれたんだ…。隣に歩いていた人、誰だろう?彼女かな?」
なんて、思ってしまうのです。

きっと知っている事が少ないのでしょう。
唯一知っているのは、
『誰にでも優しい』ということ。

特別な優しさではないのだと思うと、
寂しくて。
結局、嬉しい気持ち、切ない気持ちを、
同時にもらうことになるのです。
どちらも胸が締め付けられる思い出で…。

でも、何もないよりは素敵な一日だと。
自分の思い出を増やしていこうと思うのですが。
後で気になるのは、どうしても隣にいた人のことで…。
一体どういう関係なのか気になって、気になって。会いたくてしょうがなくて。

今夜はスキンケアを楽しんで、綺麗になる。
自分が隣を歩きたい。
そんなふうに、思わせてくださる人でした。

出版元 幻冬舎  著者 月 葉月

『素敵な体調の崩し方』
出版元 幻冬舎 
https://www.amazon.co.jp/%E7%B4%A0%E6%95%B5%E3%81%AA%E4%BD%93%E8%AA%BF%E3%81%AE%E5%B4%A9%E3%81%97%E6%96%B9-%E6%9C%88%E8%91%89%E6%9C%88/dp/434494545X

この記事が参加している募集