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小説講座を始めてみる

いつもチョコレートひとつ、Tシャツ1枚買うのにだって延々と悩み続ける買い物悩み症の私と違い、パートナーは決断のキレが良く何を買うのにも迷いがありません。

この間始めた日本語学校の集中講座も、私が昼寝をしている間に「日本語習おう!」と決めるやすぐに語学学校を探し、支払いと登録を済ますところまで行っていて驚きました。

語学学校に登録するって大きなお買い物ではありませんか。私ならどの学校にするかカリキュラムや料金を比較し、ネットで評判を調べ、実際に見学に行って尋ねてみたりと時間をかけて、すぐには決められなかったでしょう。

こういう思い切りの良さは見習いたいものです。と感心していると、そう言えば私も習ってみたい講座があったんだと思い出しました。

それが小説講座です。

子どもの頃からずっと本が好きでたくさん本を読んできましたが、なぜか自分で物語を書いてみようと思ったことは一度もありませんでした。

ところが去年、マンガ『進撃の巨人』の最終回を読み終えたとき、どうしてか生まれて初めて「自分で物語を書こう!」というアイデアが降って湧いてきたのです。

おそらく「物語を書きたい」と書かれたコップは私の中のどこかに、いままでもずっとあったのでしょう。そしてフィクションの世界に感銘を受け、物語の力に心動かされるたび、少しづつそのコップへ水が注がれていったのだと思います。そして去年『進撃の巨人』を読み終えたちょうどそのときコップから水が溢れ出し「自分で物語を書こう」という言葉が頭の中に出現したのだと感じます。


それから小説のようなものを書き出してみては数行で止まったり、アイデアだけをいくつも書き上げてみたり、何か参考になるものがないか探すため自分の人生を振り返って面白かった出来事を箇条書きにしてみたりしました。小説というものをどうやって書いてよいのか分からなかったので思いつく限りとにかくなんでも書き出しました。

目標がないとダラダラとあっちこっちに書き散らすだけになりそうなので、年内に新人賞へ応募すると目標を定めます。

丁寧に推敲された序章が100個あるよりも、つまらなくても構わないから完結した一本の小説を仕上げたい。上手く書けなくてもいいから、とにかくまずは"書き上げる"という体験をすることが大切だと思ったのです。


いくつかの新人賞の応募期限を見過ごすうちに、なんとか年の終わりに短い物語をひとつ書き上げ、新人賞に応募することができました。
一次選考すら通らなかったのですが、「ひとつの物語を完結する」という目標は達成することができました。

と同時に、文章講座や小説講座というものの存在を知りました。小説講座、興味があります。でも小説とは、果たして教えたり教えてもらったりすることのできるものなのでしょうか?
小説講座を受講して小説家になりましたという作家も聞いたことがありません。
小説家というと、なにもないところから物語が湧き出してくる天才的なイメージを抱いていました。書ける人は生まれつき書け、書けない人は習ったところで書けないような。
それにヨガを習うとかスポーツクラブに通うのと違って、小説講座に通いますって言うのにはなぜか小っ恥ずかしさを感じませんか?

そんなことを考えては迷っているうちに結局申し込むことはなかったのですが、パートナーが日本語を習い始めたのを見て、そうだ私も小説講座をとってみたかったんだと思い出したのです。



去年ひとりで書いてみたけれど、書き上げたものに対し、ピンと来ませんでした。
一体どこへ向かって歩いたらいいんだろう?そもそも前へ進むにはどうやって足を動かすんだっけ?という気分です。
だったら講座を取ってみてもいいのかも。少なくともどこにも進まないよりは今いるところから動く方が好きです。

それに小説を書くのは楽しかった。日々考えたことや感想などをnoteに書いていますが、事実に即したことや題材のあることについて書くのと、物語を作り出して書くのとでは、同じ”書くこと”でも脳みその別の部分が動いているのを感じます。これは私にとって新しい脳みその使い方で、そこが面白いのです。


習ったところで面白いものが書けるかどうか分からないけれど、習わなくても書けていないのだから、失うものもなし。やらないで後悔するよりはやってみて後悔する方が性に合います。
才能みたいなものはないかも知れないけれど、別にテニスを習う人がみんなプロテニスプレーヤーになる訳ではないし、大層に構えず小説講座も脳みそのジョギングくらいの軽い気持ちで受けてみればいいかと思い、申し込んでみました。


さて、小説講座を受講したら小説を書けるようになるでしょうか?
とにかく新しい楽しみの始まりです!



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