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EC事業とは?現状から今後の動向や、メリット・注意点までわかりやすく解説!

インターネットの普及やコロナ禍の影響で、ECサイトでの購買率が増加や、EC事業に参入する個人や企業が増えています。それに伴い、EC事業は年々市場規模が拡大し続けています。

本記事では、EC事業に参入したいと考えられている個人や事業者に向けて、EC事業の現状から将来性や、参入のメリット・注意点、参入のポイント、有名なEC参入企業などについて紹介できればと思います。

EC事業とは

EC事業は、インターネットを介して商品やサービスを売買することです。
ECは「Electric Commerce」や「e-Commerce(イーコマース)」の略として使われており、今では多くの人に認知されている言葉になりました。

EC事業にはさまざまな形態があります。事業に合わせて参入することをおすすめします。形態としては例えば、個人が自分のウェブサイトやオンラインマーケットプレイスを通じて商品を販売する個人事業、小売業者がオンラインストアを通じて商品を販売する小売EC、大手企業がオンラインストアを運営する企業ECなどがあります。

EC事業は、顧客にとっては時間や場所に捉われず商品やサービスが購入しやすいという高い利便性があることや、企業にとっては新たな販路を開拓し、顧客層を拡大するという魅力があります。近年では、EC事業が急速に成長しており、モバイル端末やインターネットの普及により、オンラインでのショッピングが増加しているためEC事業に参入する企業は年々増加しています。

EC事業を始めるメリット

まずは、EC事業に参入するメリットについて解説します。

  1. 店舗が必要なく気軽に始められる

  2. 販売可能範囲が拡大する

  3. ブランディングしやすい

  4. 費用を押さえられる(初期投資削減、稼働時間の制約なし)

1.店舗が必要なく気軽に始められる

EC事業はネットでの売買が基本のため実店舗を構える必要はありません。例えば、新規で小売事業を始める際にはEC事業から行うと店舗販売より初期費用を押さえることも可能です。もちろん、ECサイトと店舗の連携をすることでさらに売上を増加させることもできます。

2.販売可能範囲が拡大する

EC事業での販売範囲は実店舗と違い全世界になります。自国以外で商品の販売するとなると言語の壁などが存在します。しかし、その壁さえ乗り越えれば全世界に向けて自社商品を販売することが可能になります。

また、実店舗の販売範囲では、店舗がある地域でしか購入できません。しかしECサイトであればお客様もわざわざ店舗に出迎えることもなく気軽に購入できます。

3.ブランディングしやすい

店舗販売よりも、ECサイトの方が自社のブランドの世界観を表現しやすいためブランディング効果もあります。また、SNSなど費用を払わずに世界観を表現できるため多くの目に触れやすく、商品の印象が付きやすくなります。

4.費用を押さえられる

EC事業では実店舗を構える必要はないため、初期費用を大幅に抑えられます。また、最低パソコン1台で運用できるため人件費も押さえることができます。自社の商品の認知拡大に対してもSNS活用やSEO対策などを行えばマーケティング費用を抑えることができます。

EC市場と現状、将来性について

次に、EC市場の現状や将来性について詳しく説明していきます。

経済産業省の令和5年の「電子商取引に関する市場調査」でもEC市場規模は拡大していることがわかります。2013年のEC化率は3.85パーセントですが、2022年には2倍以上の9.13%になっています。EC市場も14兆円近い規模になっており、勢いが止まらない分野です。

今後もEC市場拡大していくと予想されており、2025年には世界のEC市場規模は7.9兆ドル(約930兆円)に達すると見られています。


>>>経済産業省「電子商取引に関する市場調査」

EC市場の課題や今後の動向については、「【最新版】EC業界の市場規模とは?市場課題と今後の予測や動向について解説」の記事で詳しく説明しています。ぜひご参考にしてください。

EC事業を始める注意点と対処

次に、EC事業に参入する際の注意点や対処法について解説します。
EC事業への参入する注意点は以下の3つになります。

  1. お客様との直接的なコミュニケーションが難しくなる

  2. 競争が激しい(集客が難しい)

  3. 継続が難しい

1.お客様との直接的なコミュニケーションが難しくなる

EC事業ではネットを通して商品を販売するため、実店舗での販売よりもお客様とのコミュニケーションが取りにくくなっています。また、お客様も実際の商品を手に取って確かめることができないため、失敗のリスクを考えて購入をしない可能性もあります。

【対処法】お問い合わせやサイト情報の充実、SNSなどの活用
お客様とのコミュニケーションをとるためには、カスタマーサポートやお問い合わせを気軽にできるようにサイト上に電話番号やメールアドレスなどを乗せておくことが重要になります。

また、商品の良し悪しを判断しやすいように、サイト上で商品説明を写真を用いて詳しく説明や購入者のレビュー、SNSのライブ配信機能を使って紹介する企業もいます。

2.競争が激しい(集客が難しい)

EC事業は販売範囲が全世界となります。その分競合も増え集客が難しくなり競争が激しくなっています。EC事業の中には価格を比較するサイトも存在するため、価格競争で負けてしまうことも多々あります。

【対処法】ブランディングの強化、SEO対策、SNS活用
競争の中で勝っていくにはブランディングを行うのが一番効果的です。「この商品ならこの企業」とイメージを付けることで価格競争にも負けないEC事業を行うことができます。ブランディングは時間がかかってしまうこともデメリットですが、上手くいけば継続して売り上げを立てることができます。

ブランディングの結果がでるには時間が出るため、短期的な効果を上げようと思ったらSEO対策やSNS活用が効果的になります。検索したときに商品が上位に上がるようにしたり、SNSでファンを増やすことによって競争にも負けません。

3.継続が難しい

EC事業は始めやすい分、継続が難しいです。特に健康食品や化粧品の定期通販の分野ではリピートしてもらうことが一番重要になってきます。新規で購入してもらった後、2回目のリピート率が70%、3回目のリピート率が50%を超えると大きく成功していると言われています。逆を言うと、3回目以降継続してもらえるのは新規購入の顧客のうち、半分以下しかいないことになります。

【対処法】LTVやCRMに強いECカートシステムを選ぶ
ECサイトを作る際にはかならずECカートシステムベンダーを選ぶ必要があります。ECカートシステムは多くありますが、それぞれ特徴があります。新規顧客獲得に強いカートシステム会社や越境に強いカートシステム会社など。

有名なECモール3つ

次は有名なECモール3つご紹介いたします。

  • 楽天市場

  • Amazon

  • Yahoo!ショッピング

楽天市場

楽天市場はテナント型のECモールになっており、流通額5兆円を超える国内最大級ECモールです。

さらに、楽天の中でも旅行サービスやキャリアサービス、銀行サービスなど幅広い事業展開をしているため、ポイント還元などの顧客囲い込み施策に成功しています。

Amazon

Amazonはマーケットプレイス型のECモールで、世界の中でもTOPクラスのECモールになっています。流通総額は日本だけでも5兆円を超え、世界を合わせると6兆円以上にも上ります。

また、月500円、年間4900円の有料会員プランでは、加入後には送料無料や動画サービスの利用など様々な特典を利用することができるため気軽に会員になる顧客も多いです。

Yahoo!ショッピング

Yahoo!ショッピングは成果報酬型のECモールで、流通額は1兆6900億にも上ります。楽天市場やAmazonの次に利用されているECモールで、PayPayやLINEとの統合など大きな動きが目立っています。

有名なECサイト3つ

次は有名なECサイト3つご紹介いたします。

  • ヨドバシカメラ

  • ビックカメラ

  • ユニクロ

ヨドバシカメラ

ヨドバシカメラは、家電量販店ですが、ECサイト上では化粧品や書籍、食品まで販売しています。店舗も多くあるため店舗連携受け取りも簡単にできることや当日注文でその日に商品が届くサービスが受けられることなどで、顧客満足も高くなっておりリピーターも多いです。

ビックカメラ

ビックカメラはヨドバシカメラと同じく家電量販店のECサイトになります。ビックカメラのECサイトも家電だけでなく、医薬品やDIY道具、インテリアなど幅広く販売しています。実店舗との連携はもちろん、商品レビューや評価が店舗で表示できるサービスもあります。

ユニクロ

ユニクロは衣類を販売しており、ECサイトで購入する人も多くいます。実店舗との連携に加えてSNSをうまく活用して売上げを伸ばしています。LINEやInstagram、チラシなど上手く情報を提供し、顧客の購買意欲を高めています。

EC事業の成功のポイント

次に、EC事業の成功ポイントをご紹介します。成功ポイントは以下の4つになります。

  1. ターゲット顧客を明確にする

  2. 商品やサービスの品揃えを充実させる

  3. わかりやすいサイトデザインにする

  4. 顧客サポート体制を整える

1.ターゲット顧客を明確にする

EC事業を成功させるためには、ターゲット顧客を明確にする必要があります。ターゲット顧客とは、商品やサービスを購入しそうな人々です。ターゲット顧客を明確にすることで、商品やサービスの選定、サイトデザイン、マーケティングなど、EC事業のすべての要素を最適化することができます。

2.商品やサービスの品揃えを充実させる

ECサイトでは、商品やサービスの品揃えが充実していることが重要です。ターゲット顧客が欲しい商品やサービスを幅広く取り揃えることで、顧客の満足度を向上させることができます。

3.わかりやすいサイトデザインにする

ECサイトは、わかりやすいデザインにすることが重要です。サイトのデザインがわかりづらいと、顧客は商品やサービスを探すのに苦労し、離脱してしまう可能性があります。

4.顧客サポート体制を整える

ECサイトでは、顧客サポート体制を整えることが重要です。顧客サポート体制が整っていることで、顧客は商品やサービスの購入や使用中に問題が発生したときに、すぐに解決することができます。
EC事業の成功には、さまざまな要素が関係しています。これらの要素を十分に検討し、成功に向けて準備を進めることが重要です。

まとめ

本記事ではEC事業について詳しく紹介してきました。

  • EC市場は常に右肩上がりで今後も規模や売上げが拡大していく

  • 店舗とは違いコストが抑えられ気軽にEC事業を始められる

  • 気軽な分継続が難しくなるが、自社に合ったECカートシステムを選ぶ

  • 顧客とのコミュニケーションがとりにくいためわかりやすいサイト作成やお問い合わせの充実などを行う


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