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寝付きが悪い人へ、自律神経訓練法のススメ

前書き

皆さんは、「自律神経訓練法」というものを聞いたことがありますか?
名前は聞いたことはあるけど難しそう…と思っている人も多いと思います。

確かに、コツを掴むまでは少し練習が必要だと言われていますが、「もっと気楽に自分なりに」でいいから是非やってみてほしいとずっと思っていて、この記事を書くことにしました。

わたしはそこそこ昔から睡眠障害です。厳密に言うと寝付くのが苦手で、あとは不眠と過眠が酷いときは酷いです。

この「自律神経訓練法」というのは、その名の通り精神にとってすごく重要である自律神経を整えるもので、寝るときだけに限らず、例えばスポーツ選手が試合前に集中力を高めるためにやることなどもあるらしいのですが、
今回、この記事は寝るときのためだけに書こうと思います。

そこで何点か先に注意事項を。

・わたしは専門家ではないので、経験と聞き齧った知識のみで書きます。詳しく、ちゃんと覚えたい、知りたいという方は「自律神経訓練法」で検索すればいくらでも専門的なものが出てくるので、そちらを参照してください。
また、ここまで「自律神経訓練法」と書いていますが、自己流の内容も含まれています。これは今までの自分の経験から、あくまで「寝るため」にわたしが精一杯の方法を伝えたいからであることをご理解頂ければ幸いです。

・わたしはふだん眠剤を飲んでいます。寝付くためのマイスリー、長時間寝るためのデエビゴなど。
特にこの記事では寝付きのことについて書いていくので、マイスリーやハルシオンなど寝付きをよくする薬を処方されている方向けには一番最後に追記します。

・効果には個人差があります。すぐにリラックスできる人、よく分からないなぁと思う人、寧ろ合わないと思う人もいるかなと思います。
ただ、これは寝付きにくいわたしが寝付きにくい人への「ちょっと試してみて!」という気持ちで書くので、本当に、参考程度に。数日やってみてほしいな…。
やってみて悪影響を及ぼすことは殆どの場合無いと思うので、思い出したときにでも、是非。



セッティング

まず、寝るためには環境が一番大事!
と言っても過言ではないかなと思います。

この記事で紹介する「自律神経訓練法」を極めると、どんな雑音の中でも自分の呼吸に集中できる…というのも多分間違いではないのですが、
最初から成功するのは難しいと思うので(というかわたしもそこまで"ゾーン"には入れません)寝やすい環境を整えていきましょう。


・湯船にゆっくり浸かる

お風呂、わたし自身が死ぬほど嫌いなので、言いたいこと分かります。「いやもう無理」って感じでしょ?!
無理なら浸からなくていいです。
ただ、浸かった方が断然気持ちよく眠れやすいので一応書いておきますが、全然どっちでもいいです。しんどいことは無理せず生きていこう。無理しない、一番大事。
あと、なかなかお風呂に入れないという人に、お気に入りの入浴剤を常備しておくことをお勧めします。入浴剤の有る無しは、わたしにとっては結構重要で、あるとかなり楽しく入りやすくなります。
※気持ち悪くさえなければ、湯船に浸かるだけで髪を洗わなくても全然OKです。髪洗うのって大変じゃない…?ドライヤーとか…。入ったら入ったで洗いたくなりますが。
ガンガンハードル下げていくスタイル!!!


・お風呂上がりにストレッチ

お風呂に入っていない人はお風呂上がりじゃなくて寝る30分くらい前でOKです。これは軽く、体をほぐす程度に、ベッドの上とかで適当に。
寧ろ、寝る直前に体を動かしすぎると目が覚めてしまったりもするので、ゆっくりぼーっとしながら少しだけで大丈夫です。
わたしのお気に入りは「ねこのポーズ」といわれるやつで、こんな感じ。

↑地面に両手のひらと膝をついた状態から背筋をぐーっと伸ばします。これ、体がリセットされるらしい。リセットって何かはよく分からないけど、気持ちいいので毎日やっています。


・歯磨き、トイレ、スキンケア、LINEやSNSなどのスマホチェック、目覚ましのセットなどその日に終わらせたい気になることは全て終わらせておく(※1・追記あり)

これ、かなり大事です。
よく「ベッドでスマホを触っちゃダメ!」など聞きますが、わたしは怠惰なのでよくベッドでゴロゴロしながらスマホを触っています。ただ、寝るぞ!と決めたあとは一切触りません。

歯磨きも体への刺激になるので、寝る直前というよりはそれより少し前にした方がいいらしいのですが、いちいちそんなこと気にしてらんねぇ!と思うと思うので、心に留める程度で。

とにかく、自律神経訓練法をやって寝よう、としたあとから「あ、あれしなきゃ」と動いてしまったり、気になることがあると寝付きにくくなるので、好きな人とのLINEはその日は切り上げて、明日の楽しみにするようにしてください。


・出来るだけ無音、部屋が暗い状態がベスト

これは、人によって合う合わないが一番出るところかもしれなくて、色々試してみてほしいのですが。
基本的には、無音が一番やりやすいです。
わたしの場合音楽をかけて寝ることもあるのですが、歌詞が気にならないインスト曲や自然音、歌詞があってもその歌詞に気が散らないくらい聴きすぎた曲などにすることが多いです。

部屋の暗さも、真っ暗がいい人、薄暗い間接照明が点いている程度がいい人…など様々だと思うので、自分が一番「心地よい」と感じられるようにするのがいいと思います。
よく、マッサージ屋さんなんかで薄暗い間接照明が丁度良くて眠くなったりしませんか?あんな感じです。
ペットがいないなど環境が許すなら、落ち着く匂いのアロマディフューザーなどを使うのもありかなと。ただ、キャンドルは危ないのが気になってしまうのでやめてください。

要は「寝るにあたって他の何も気にならない」のが一番理想的です!



さて、やってみよう!

ここから、やっとタイトルの「自律神経訓練法」へ入っていきます。

まず、少しだけ小難しい感じの話をしますね。
一般的に自律神経訓練法とは、7つの公式で成り立っています。

0. 気持ちが落ち着いている
1. 両手、両足が重たい
2. 両手、両足が温かい
3. 心臓が静かに規則正しく打っている
4. 自然に楽に息をしている
5. お腹が温かい
6. 額が気持ちよく涼しい


これらを自己暗示かけていくのが自律神経訓練法です!!!はい簡単!!!

「でも覚えられないよこんなの…。」

大丈夫です。適当でいいです。よくないか。
実際、数日やってみれば何となく覚えていくし、順番を覚える必要もなく、どれかを抜かしてしまっても大丈夫です。気にしないでいこう。
リラックスするのが目的なので、ほんと適当でいいと、わたしは思います。


ここからは、わたし個人の毎日やっている順番みたいなのを書いていきます。

今日やることを全部済ませたら、ベッドの上に仰向けに寝ます。ピンと真っ直ぐよりも、少し手足を広げて、楽な体勢で目を閉じて。
毛布はわたしの場合、よほど寒いとき以外は感触が気になってしまうのでこの時点ではかけません。落ち着くのであれば被ったままでも、どちらでもいいと思います。

ここからはもう寝る以外のことはしません。(これがプレッシャーに感じるのであれば、寝る以外のことをしても無問題です。最初は、別に寝れなくてもいいや〜!とりあえずやってみよ〜!くらいでやってみてほしい。実際、わたしもいつも通りやっても眠れない日もありますし、そういうときは普通に動いちゃいます)

ちなみに、わたしは仰向けのままでは眠れません。横向きじゃないと絶対に寝れないです!
それも追って書きますね。

少し話が逸れました。仰向けで、楽な体勢で。

まず、息を吸いながら肩と両手にぐっと力を入れます。首がなくなるくらい、肩を枕側にぐぐっと上げる感じですかね。痛めない程度に数秒してね!そして、フー!と息を吐きながらストンと力を抜きます。

次に、両足でも同じことをします。力をぐぐ〜っと込めて…ストン!と落とします。
わたしはこのあと背筋も寝ながら伸ばす感じで、気持ちいい程度に同じことをしてます。

体全体の力が抜けたら、深呼吸をします。
鼻で3秒吸い、口で7秒かけてゆっくり吐きます。
鼻と鼻でも、口と口でも何でもいいです!!!

今これを読みながら一度やってみてほしいんですが、息を吸ったときに脳に酸素が入ってるぜ〜!って感覚分かりますか?
分からなくてもいいのですが、これを感じられるととても気持ちいいです。また、深呼吸はメンヘラにとって生命線なので、メンタルが終わりかけたら深呼吸!を合言葉にしてみてください。
それだけですごく楽になります、しんどいときは呼吸できてないときが多いので。


話が逸れすぎですが、その深呼吸を3〜5回ほどゆーっくりしつつ、最初に書いた公式へ入っていきます。

0. 気持ちが落ち着いている

これは、さっきの深呼吸にあたります。深呼吸しながら、心の中で「気持ちが落ち着いている」と、数回言ってみてください。
一言一句間違えないで!なんてことは一切ないです。ただ、気持ち落ち着いてるぅ!って思えたらいい感じです。

ここから少し本格的になります!!!

1. 両手、両足が重たい

これは、最初は「右手が重たい」「左手が重たい」…と片方ずつやっていった方がやりやすいかも。勿論そのまま、両手、でもOKです。
心の中で数回唱えながら、ベッドに着いている手足に重さを感じられたら成功なのですが、最初はよく分からないかもしれません。
わたしが人に説明するときによく言うのは、ベッドに沈む感覚。ベッドが泥で、そこに溶け込んでいく感覚というのでしょうか。
ここでいう成功とは、リラックスできている、体の力がしっかり抜けている、ということです。

ある程度やっていくと、この辺りから「もう手足を動かしたくないな〜」という気分になります。
最初は全然分かんないよ!って感じでも大丈夫です!とりあえず次にいきますね。

2. 両手、両足が温かい

これも、重さを感じるときと同じようにやっていきます。右手だけでも左手だけでも、両手でもいいので、言葉を心で数回唱えながら温かさを感じてみてください。

しつこく書きますが、感じられなくていいんです!!!

これをやっていること自体が大切だと思っています。やっていることによって、自分の意識が自分の呼吸や手足に向きませんか?
わたしは寝る前によく嫌なことを考えてしまうので、それを考えない方法を身につけるだけですごく楽になりました。
ぽかぽかしてきた気がしたら大成功です!

3. 心臓が静かに規則正しく打っている

これ、覚えられないですよね、こんなの。
手足が重たくぽかぽかになってきた気がしたら、心臓の音が静かだ…気持ちいい…って感じのことを心の中で感じます。文言は何でもいい!

4. 自然に楽に息をしている

心臓の音…静かだ…規則正しい…と数回何となく言って感じたあとに、呼吸に意識を向けます。
とても自然に呼吸が出来ていることを感じます。

人は、起きているときよりも寝ているときの方が呼吸のスピードがゆっくりなので、より寝ているときの状態に近づけるためにゆっくりめに呼吸をすると尚良いかと思います。

ただ、あくまで「自然に楽に」できるのが一番なので、深く考えず、呼吸してるなぁ。気持ちいいなぁ。くらいで大丈夫です。

5. お腹が温かい

終盤に差し掛かってきました。
次はお腹に意識を向けます。お腹が温かい、と何回か心の中で呟きます。これは、わたしの場合、かなり流しめにやっています。
ぽかぽか感じられたら最高。感じられなくても大丈夫です。

6. 額が気持ちよく涼しい

最後に、額(ひたい)です。
冷えピタを貼ってるような気持ちで、何回か唱えます。何なら、冷えピタを貼る日もあります。額にスーっと気持ちよく涼しい風が吹く感じがしたら大成功です。

基本の自律神経訓練法は、以上です。

全て終わって、ふぃ〜、とリラックスできたのを感じたらわたしの場合はここで横向き寝に移行して、そのあとも何となーく体の重さを感じたり、呼吸を深くしてみたりしています。
全部やる前にリラックスできたな!となったらもう横向きになっちゃうときも普通にあります。

わたしは数年これを続けているのですが、既に途中で寝てしまっているか、自然と横向きになりたいな、と思ったタイミングで寝ることが多いです。

長かったですよね。

敷居を高く感じてほしくない、というのが一番にあるので、耳にタコが出来るほど何度でも言いますが自分がリラックスできたらそれで大成功なので、順番や言葉の細かい部分はどうでもいいです。
導入用の音声などもインターネットで配布されていたりするので、最初はそういうのを聴きながらやってみるのもありかなと。


あとは追記になります。



(※1)眠剤を飲んでいるあなたへ

こちらは、いつもお薬を飲んで寝てるよ、という人に向けたお話になります。

わたしは、睡眠導入剤としてはマイスリーを飲んでいます。
お薬の話は、効き方の個人差がありすぎるので、難しいのですが…参考程度に、「わたしの場合は」として読んで頂けるとありがたいです。

睡眠導入剤として処方されるマイスリーやハルシオンなどは、「寝付き」のためなので効き始めも早ければ3~4時間ほどで効果が切れます。
(余談になりますが、薬自体が3~4時間で体からなくなるわけではありません。この記事の内容とは関係なくなるので、ここで詳しい話をするのは省きます)

体感では、20分以内に効きます。
20分を過ぎると「寝付き」としての効果は薄まるといった感覚ですが、あくまで!体感!です!
デパスやレキソタンなどの抗不安薬も同じくらいと考えていいかと。あくまで!体感!です!

寝る準備をするときに、例えば歯磨きやスキンケアなどと一緒に「もう寝るからお薬も飲んどこ♪」と思う人は結構いるのかな、と思うのですが、個人的には薬を最後の最後に飲むことをお勧めします。
「よし!SNSチェックも終わり!気になることゼロ!今から自律神経訓練法をやってそのまま寝よう」
ここです。あとは布団に入るだけというタイミングです。

ただ(本当に注意書きが多い記事だな)、デエビゴやベルソムラしか処方されていない人、また長時間用のフルニトラゼパムやベンザリンだけだよって人で寝付きも悪いという人は、もう少し早く飲んでもいいと思います…。

でも、これらのお薬は効き始めの個人差がありすぎること、それらの全てにわたしが責任が取れないということがあり、自分の中ではある程度飲むタイミングが決まってはいるのですが敢えて記載しません。

ひとつ言えることは、所謂「ラリる」状態、どうでもいいことに集中してしまったりスマホを消す自制心がなくなったり…など、寝るための薬なのに気がつけば朝、みたいなことにもなりがち。

なので、自分の中でのルーティーン(スマホチェックを終わらせる→薬を飲む→明日の準備や確認をする→ストレッチをする→自律神経訓練法に入る、など)を作ってしまうとか、
眠くならなくてもどれくらいで効いてくるのかを自覚することが大事かなと思います。

「ラリる」ことの善悪についてはこの記事においてどうでもいいことなので、ひたすら「寝付ける」ことだけを重点的に考えています。

つまり、飲んでいる薬が何にせよ、自律神経訓練法を落ち着いてやっている間にぴったり効き始めがくるようにすると寝付きやすい、ということが言いたかったです。

※薬に関しては処方されている組み合わせや効き方・耐性の個人差が本当に本当にあるので、ネットの記事や他人の言うことを全て鵜呑みにするのは危険です。
それを防ぐために自分の出されている薬がどういう薬かということと、自分の効き方を知ることはとても大事なことだと思います。



後書き

長い文章を読んでくださってありがとうございました。
よくツイートなどで自律神経訓練法については定期的に勧めてきたのですが、ただ公式を覚えるだけで即効性があるものではないので、こうして記事にすることが出来てよかったです。

なるべく分かりやすく、疑問点がないように…を心がけたつもりなのですが、スッとかグーッ!とかもそうだし、分かりにくいところがあったらすみません。
寝る前のストレッチはヨガがとても良いと思うので、YouTubeで検索検索ぅ!

また、「瞑想」ともかなり近い概念だと思います。
わたしとしてはその名称に拘りはなく、やり方も適当でいいと思っていて、これから先も色々な「寝付き方」を試してみるつもりですし、もっともっと自分に合うものがあるかもしれません。

そのときはそのときで「これ、よかったよ!」と伝えたいし、そういう気持ちで今自分が限りなく寝やすくしている方法を伝えるためにこの記事を書いたので、誰かの参考になりましたら幸いです。

スキ!してってね!(締めの言葉が思い付きませんでした)

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