食事間隔の考え方

「大人のダイエットは、カロリーよりも食べ方」とよくお伝えしています。
じゃあ「食べ方」って具体的に何?というと

  • 食事間隔

  • 食べるタイミング

  • 1食の糖質&脂質の量

私は今ガチ減量期ではないのですが、別に太りたいわけではないので、これら3つの条件を「減量モード」で考えながらコントロールできる範囲で実践しています。
外食、会食など、体重がプラスに傾くイベントは楽しみつつ、それ以外の食事でコントロールしておけば、自ずとキープは最低限できるという感じ。

この3つはバラバラに考えるというよりも、お互いに作用し合う条件なので、
「さっき食べた糖質がこれくらいだから、次の食事はこれくらいに食べられるといいな」とか、
「今日は何時にジムに行くから、そのタイミングに合わせて栄養補給をするなら2食めをいつ食べるか」
みたいな感じ。
こっちの数値を上げるとこっちが下がって、みたいな脳内イコライザーが働いています(イコライザーを触ったことはないので違ったらすみません)
あとは全体面積を固定して、縦・横・高さを変えるとき、みたいな(比喩が下手)

血糖値と食事間隔

今回は一番考えやすい食事間隔のベースの考え方を説明します。
ここには、糖質・たんぱく質・脂質それぞれの消化吸収のスピードが影響しています。

このうち、一番増量のスイッチとつながりやすいのは「糖質」。さらにそのなかでもグルコース(米、小麦、芋類などでんぷん質由来の糖質)の消化吸収はだいたい2時間。

糖質が体に入ってから、消化、分解され、肝臓にエネルギーとして蓄えられるまでだいたい2時間。

その間に体の中では、糖質が血液中に放出されています。これが血糖であり、この値のことを血糖値といいます。

食後に上がった血糖値を正常値に戻すため、インスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは、血糖を肝臓や筋肉、脂肪細胞に取り込むことで、血糖値を下げます。糖質が口に入ってから、血糖値が上がり、それを下げる(糖質という栄養素を各所に届け終える)までに2時間という考え方です。

運動して、筋肉中の糖質が減っていれば筋肉に取り込まれますが、筋肉中の糖質が十分であれば、脂肪細胞に取り込まれるという仕組みです。
今回の記事の本筋と外れますが、食後20分くらいで自重スクワットや腕立て伏せをすると筋肉への糖質の取り込みが進むので、太りにくいです。

この2時間を基準に食事間隔を考えてみます。
体は栄養が入ってきている間は、吸収モードから抜けません。いったんシンプルに吸収と燃焼は基本的に同時に起こらないと考えておきましょう。
2時間の吸収モードが終わってから、ようやく体はそのエネルギーを使って体を動かす燃焼モードに入ろうとしていきます。
人は何もしていなくても、1時間に15gの糖を肝臓で代謝します。そして肝臓の糖が6割を切ると、肝臓の糖が少なくなりすぎないようにそのペースを温存し始めます。糖質を温存する代わりに何を使うか。そこで脂肪の出番です。
肝臓に貯蔵できる糖は100gほどと考えられているので、だいたい2時間〜2時間半くらいで肝臓の糖質は残り6割くらいになっていきます。(その間多少の活動量があると想定)
つまり、食後2時間で消化吸収+肝臓の糖質が6割になるまでの2時間強=最低4時間ちょいは、体は糖質をメインのエネルギーとして活動しています。
その間にまた糖をとってしまうと、貯蔵されている脂肪は使われることのないまま、新しく入ってきた糖を活用するための吸収モードに切り替わります。

脂肪燃焼のために

この仕組みを生かし、脂肪燃焼を促すには、食後4時間を目安に有酸素運動を行う、それが難しかったとしても5時間〜6時間は食事間隔を空けることで、貯蔵されていた脂肪が使われるチャンスが増えることになります。

もちろん、その前の食事のボリューム、その前後の活動量によって、体内の糖エネルギーの残量は変わりますが、よっぽど激しい運動をしない限りは最低4時間以上という食事間隔を意識することで減量スイッチを入れやすくなります。

特に間食癖がある人には効果が大きいはず。ランチ後、15時くらいに小腹が空いておやつをつまんでしまうという人は注意です。
その小腹は、まやかしです。一度上がった血糖値が正常値に戻ったタイミングで、体が一瞬「あれ、血糖値少ないかも、エネルギー不足しそう!」と勘違いして空腹感を感じさせてきているだけなので、体が本当に飢餓状態になっているわけではないです。安心して間食を控えてください。

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