勝手に1日1推し 37日目 「カラオケ行こ!」
「カラオケ行こ!」和山やま 漫画
言わずと知れた新星作家、和山やま先生。先生の作品、大好き!!早く新作読みたい~。「女の園の星」の2巻が5月に発売されますね。もはや、GWより楽しみにしておりまする。ウキウキ。
さて、人生、どこにドラマが転がっているかわからないもので、何をするでも、無駄なことなんて1つもないんじゃないかなって思わせてくれるのが、「カラオケ行こ」の魅力です。こんなギャグみたいな設定ありですか?って思うけど、実際、そういう一見良く分からないようなことの繰り返しで人生は進んで行くのかもしれないですね。いずれにしても、先生の目の付け所が凄いことだけは確かでしょう。
さて、タイトルから作品の内容が掴めないという作品も多い中、本作はタイトルそのまんま、それ。てか、和山先生の作品はみんなそうです。そのストレートさは作品自体にも流れていて、交じりっけがなくてとてもすっきりしています。そういう潔いところがとても素敵で、大好きなところです。
本作は、男子中学生とヤクザの交流を描いております。
前触れもなくやってきた彼(ヤクザ)。「カラオケ行こ!」ってやってきた彼(ヤクザ)。見ず知らずの男子中学生に話しかける彼(ヤクザ)。yabai!
そんなヤクザ狂児と男子中学生聡実2人がカラオケで歌を通して織りなす物語。狂児にとっては遅い青春。聡美にとっては突然訪れた青春。年の差のザ・青春です。共通点のないように見える2人が同時期に悩みを抱え、距離が縮まったり、自分にないところに惹かれ(あるほうが変ですが、、、)疑似恋愛に近い形になったり、と揺れ動く機微にもそわそわしちゃう。けど、あらすじにすると、こう。
合唱部部長の聡実(中学生)にカラオケ大会のために歌を教えてもらうヤクザ狂児。
ザッツオール。全くこれだけですよ。
分かります?つまり、読まなきゃ分からないんですよ~、この面白さは。凄いですよね!ここから膨らましているんですよ、お話を。天才的!
エピソードはどれも些細なことで、でも2人の関係性をしっかり物語っており、コンパクトにぎゅぎゅっとまとまっています。くすくす笑いが止まりません!かと思うと、しんみりしたりして。最高です!はあ~、また読も。
ストーリーもだけど、画も表紙も、もう全部最高だー。絵がなんかレトロでホラーチックで個性的。ポートレート、かわE!流れる空気感も昭和を感じさせるんだよねえ。先生、お若いのに。なぞです。
続編「ファミレス行こ!」の連載が始まったとか?単行本化、心の底から楽しみにしています。しつこいですが、「女の園の星」も期待全開で楽しみにしています。
ということで、推します。