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初めてサーフィンをして感じたこと

こんばんは、ななみです。
今日は人生で初めてサーフィンに挑戦しました。そこで、色々と記憶に書き留めたいことがあったので、久しぶりに書いています。

お世話になったのは、鎌倉市長谷にあるラウレアカマクラさん。プロサーファーの堀野稔さんが個人で運営されている。


稔さんは、鎌倉生まれ鎌倉育ち現鎌倉住み。サーフィンを始めてからこの道38年。この字ずらだけでもお分かりかと思うが、The海の男なうみんちゅな方だ。

「サーフィンはスポーツじゃないんだ。スポーツは点数を稼いだり、競い合ったりすることだけれど、サーフィンはあそびだと思う。サーファーってかっこいいな!と思って始めたのが、俺とサーフィンの始まりだし。」

そう話す稔さんの後ろを、砂浜でてくてく付いていく私は、なんだか大きなクジラにでも付いていくような、小さな魚みたいだったと思う。

今まで、私が経験したことがあるスポーツは、学校でちょろっと習ったスポーツを含めると、テニス、バスケ、サッカー、野球、水泳、バレー、陸上、卓球、ダンス、バドミントン etc. ざっと10種目くらいだ。これらのスポーツは、道具の有無に関わらず、全て人間の手によって作られた環境の中で完結するものだった。

だから、コツさえつかめれば確かにそれっぽくはできるし、台風の時はプレイできない時もあるけれど、道具とフィールドがあればプレイすることができる。

サーフィンと今まで私が経験してきたスポーツで決定的に違うことは、”自然と自分の調和で成立するスポーツ”かどうかだった。
焦れば波に飲み込まれて、あっという間にサーフボードの上から海の中へ落ちていき、力めばサーフボードにさえ乗れない。自分をコントロールしようとすることが、海の中ではほとんどできないのだ。
スポーツよりも自然と対話をしながら楽しむ、キャンプやハイキング、アウトドアと近い。稔さんがスポーツではなくあそびと言っていたことが、少しわかった気がした。

陸上でのトレーニングも終わり、ついに海へ。来る波を乗り越えながら水をかき、少しずつ沖へ向かっていった。
堀野さんが波に合わせてサーフボードを押してくれるので、そのタイミングで波に乗ろうとするけれど、想定通り中々ボードに立てない。陸上で習ったことを思い出しながら、何度も何度もトライしてみる。悔しい気持ちと早く海と調和したいという気持ちが先行する。
そんな焦っている私を見越した稔さんが、波を待っている時に雑談をし始めた。

「テイクオフできるコツはいくつかあるけれど、一番のコツは、地上では高校生くらいの学習意欲で、海では小学3年生くらいになるのがちょうどいい。ボードに立つのはノリ。小学校の休み時間とかに机の上にあそびでひょいって乗っちゃうやつ。あれだよ。」

「俺がサーフィンを始めた頃は18歳だったな。今となってみればわかるけれど、人生をサーフィンにかけたいと思ったんだよね。初めて働いた場所もサーフショップで、毎日毎日サーフィンをしてた。でも当時は、今のようにサーフィンは一般的なものではなかったから、両親もいつまで遊んでるんだってよく愚痴を言ってた。それにしても今年は異常気象だな、水温も水面も例年より高いし、7月でこんなに低気圧だ。50年生きていて初めてだよ、こんな年は。」

自然に争わず海と共に生きる人はこういう人のことを言うのか、と感動をしていたら、いつの間にか波が来て、目線はまっすぐ遠くをみながら来た波にそのまま乗ってみた。そしたら、すんなり立ててしまったのだ。その時に、ようやく自然と調和が少しできた気がした。あれ、こんなに簡単だったけとさえ思った。

多分、日々色々なことを考えている私たちには、雑念を取り払うことでもう少し楽に生きられるかもしれない。難しかったものが簡単に思えたり、気持ちが楽になったり、感情と自然と、イマココに向き合うことができるようになったりするのかもしれない。

そんなことを感じながら、あっという間に2時間が過ぎた。大延長してもらい、3時間半もお世話になった。それでも、ボードに立てたのはほんの数回だけだったけれど、波に乗れた時の景色と感覚が忘れられなくて、もっと海と仲良くなりたい。という気持ちが海から上がった時は残っていた。

海、それは母なる大地であるー

海に入ると、不思議な気持ちになる。酸素がない世界に生きる色とりどりの魚や見たことのない生物たち。海という人間が生きられない世界の中で生きる生命たちの暮らしは、どんなものなのだろう?

全ての生命の始まりは、海から始まり、胎内の中はまるで海のよう。ぷかぷかと海に浮かびながら見る空は、気持ちよくいつまででも見ていられるし、波が岸にたどり着く時に鳴る、あのザザーという音も時間を忘れるほど聞いていられる。

自分の名前には、実は漢字がある。七つの海と書いて、七海(ななみ)だ。将来は7つの海をわたる女になるように、という願いを込められてつけられたこともあり、海にはなぜか親しみを感じているのもあるかもしれないけれど、多分、海と人間は繋がっている。

サーフィンをしながら、もっと今ある自然への感謝と感動を感じた1日だった。環境の変化や世界の変化、色々なものが目まぐるしく変わるからこそ、そんな変化も楽しみながら、大切にしながら生きていこうと思った。

サーフィンは海と一体化し海とあそぶように波に乗る、非常に面白いあそびでした。湘南エリアのマリンスポーツ、ハマりそうだ。。

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