「週末、宇治ひとり旅」のすすめ。(1泊2日のプラン付き)
ふとしたときに、そんな想いが過ぎることはありませんか?わたしには、そんな瞬間がよくあります。
慌ただしい日常から離れて、少しだけ、立ち止まってみたいとき。
「週末、宇治ひとり旅」をしてみませんか?
京都府・宇治は、東京からも気軽に足を運べる距離にあり、ひとりだからこそ味わえる魅力がたくさん詰まった町です。
今回のnoteでは、「来世は京都で生まれたい」が口癖の、京都を愛して止まないわたしがお伝えしたい「週末、宇治ひとり旅」の魅力をご紹介します。
という方も、ぜひこのnoteを通して、まだあまり知られていない京都府・宇治の魅力を知っていただけたら嬉しいです。
1. 京都市内から30分。ゆったり過ごせる、宇治の町
「京都には行ったことがあるけれど、宇治には行ったことがない」
みなさんの中には、そんな方も多いかと思います。
(わたしも2年前までは、そうでした。)
「京都」と聞いてイメージするのは、清水寺などがある祇園エリアや金閣寺・銀閣寺、渡月橋・竹林の道で有名な嵐山エリアなどではないでしょうか?
宇治は、こうした観光名所からは少し離れているということから、観光で訪れる人が祇園や嵐山エリアと比べると比較的少ない印象があります。
たしかに宇治は王道の「京都の観光地」ではないかもしれません。ですが、宇治には「宇治抹茶」や10円玉に描かれている平等院鳳凰堂など、京都を象徴するものがたくさんあります。
にもかかわらず、観光で訪れる人の数は多くはないので、町全体がのどかな空気に包まれていて、京都の歴史や文化をゆったりと味わうことができる穴場なのです。
わたしが訪れたのは2019年の11月下旬だったのですが、紅葉シーズン真っ只中の週末だったにもかかわらず、町を歩いていても京都市内と比べとても人が少なく、心なしか時間の流れものんびりしているように感じられました。
ひとりでゆっくり紅葉を鑑賞したり、立ち止まって写真を撮ったりと、紅葉シーズンの京都を気ままに堪能でき、心が満たされたのを覚えています。
そんな穴場スポットである宇治ですが、実は京都市内から電車で約30分と、気軽に足を伸ばしやすい距離。
東京駅から出発し、お昼頃に京都駅に到着しても、2日間しっかり満喫することができる場所に位置しているのも、週末のひとり旅におすすめな理由なのです。
2. 生命力あふれる宇治川で、心も身体も元気をチャージ
宇治市内には、「宇治川」という大きな川が流れています。市内の真ん中を流れる宇治川は、流れが速く、眺めているうちに身体の底から力が漲ってくるような、強い生命力が感じられる川です。
時間帯によって表情を変える宇治川は、見るたびに自然のエネルギーを与えられている感覚になります。
朝は、キラキラ輝く水面が美しく、爽やかな気持ちに。夜は、暗闇の中で轟々と響く川の流れる音を聴いているだけで、次第に心が落ち着いてきます。
(わたしがもともと、海よりも川の方が好き、というのもあるかもしれません。寄せては返す波の「繰り返しの動き」よりも、「留まることなく流れ続ける水の動き」を眺めている方が心が洗われるから、というのが理由なのですが、共感してくれる人は少なそう。笑)
都会で暮らしていると、自然が身近に感じられる機会はあまり多くはないかなと思います。
宇治の町を歩いていると、自然が町と一体化していることに驚かされると同時に、自分の心や身体も少しずつ「ありのまま」に戻れるような感覚になります。
ひとりで静かに何かを考えたいとき。都会の喧騒を忘れて、自然の力に圧倒され、心をまっさらにしたいとき。
宇治川や、宇治の静かで落ち着いた町の空気が、少しずつもやもやした心を浄化して、穏やかな気持ちにさせてくれるのです。
3. 宇治には、おひとり様でも居心地がいいお店がたくさん
「旅先では、やっぱりおいしいものを食べたい。でも、ひとりで入れるお店はあるのかな?」
初めてひとり旅をしたとき、わたしも旅先での食事が一番の心配ごとでした。だけど、宇治はいい意味で、その予想が裏切られました。
宇治をひとり旅の行き先として周りの友人におすすめしている一番の理由は、「ひとりでも、ふらっと入れるお店が多いから」です。
京都という格式が高い町のイメージも相まって、宇治に初めて訪れたときはわたしも少し緊張していました。
でも、気になったお店をいくつか覗いてみると、どこもこじんまりとして程よく賑わっていて、一見さんかつおひとり様にも、とても優しいお店ばかりで、ほっとひと安心。
特に、この後に書いた「おすすめひとり旅プラン」でも登場している、「お台所 roji」さんは、初めてのひとり旅の夜ごはんにぴったりなお店でした。
地元の常連さんに愛されるアットホームな雰囲気でありながらも、初めて訪れるおひとり様でも居心地がいいと感じられる、丁寧で親しみやすい空気が流れている空間。
お料理は、野菜やお魚など身体に優しい和食がメインで、お豆腐や田楽など、京都ならではの一品料理が多いのが特徴。その優しい味わいに、旅の疲れも癒されます。
キッチンを囲む形のカウンター席なので、最初は少し緊張してしまうかもしれませんが、お店の方はとてもあたたかく、距離感が心地よくてすぐに心が和みました。
(食事の途中で「端の席が空いたので、よかったら移動されますか?」と声をかけてくださったのも、とっても嬉しいご配慮でした……!ひとりだと、やっぱりカウンターの真ん中よりも、端の席の方が落ち着きますよね。)
他にも居心地がよさそうなお店がたくさんあったので、滞在中に色々なお店に足を運んでみて、自分のお気に入りを見つけるのも楽しそうだなあと思いながら、初めてのひとり旅を終えたのでした。
***
以上が、ひとりだからこそ味わえる、京都・宇治の魅力でした。
宇治は、宇治駅を中心に歩いて主要な場所を巡ることができる、こじんまりとして落ち着いた町です。
町を歩きながら、古都京都の歴史に触れたり、雄大な宇治川の生命力に元気をもらったり。
心の赴くままに町を歩いていたら、少しずつ日頃の疲れや悩みごとが薄らいでいって、帰る頃にはすっかり元気になり「明日からまた、頑張ろう」と思えるはずです。
次の週末は、ぜひ宇治に訪れて、心やすらぐひとときを過ごしてみてください。
「週末、宇治ひとり旅」1泊2日のプラン
※下記は、2019年11月、実際にわたしが「週末、宇治ひとり旅」をした際の経験もとに書いた、1泊2日のおすすめプランです。
▼1日目
12:00 京都駅に到着
12:30 京都駅周辺で、お昼ごはん
京都を訪れたら絶対に行くと決めている鯖鮨の美登利寿司さん。ここ数年間、ひっそりと通い続けています。
(この間訪れたとき、はじめて店主の方に「いつも京都にくるたびに、伺ってるんです…!」と話しかけてみたら、とてもにこやかな笑顔を返してくださって、うれしかった……!)
14:00 JR奈良線に乗って宇治駅へ
14:30 宿に荷物を置いて、ひとやすみ。
このときは、駅へのアクセスとひとりの時間をゆっくり過ごしたいという理由で、民泊に宿泊。チェックインやチェックアウトの時間を気にせず、自分のペースでゆっくり行動できるところが、ひとり旅にぴったりです。
16:00 宿の周辺を散策
18:00 お台所rojiで夜ごはん
20:00 夜の平等院を観に行く
わたしが訪れた時期は紅葉シーズンでしたが、平等院は1年を通して美しい風景を楽しめる場所です。わたしも次は、桜や新緑、雪景色に包まれる平等院を見てみたいなあと思っています。
21:00 宇治橋を渡って、宇治川の音を聴きながら夜道をお散歩
旅先での夜のお散歩って、どうしてこんなにわくわくするんだろう。
暗闇の中、宇治川の流れる水の音に耳を澄ませていると、次第に心がすうっと落ち着ついてきます。
夜の宇治橋は本当に真っ暗なので、暗いところが苦手な方にはあまりおすすめできないのですが、治安が悪い雰囲気はまったく感じませんでした◎
21:30 宿でゆっくりする
ひとりだと行動にゆとりが出るので、旅先でも自分のペースで動けるところがいいですよね。あてもなく歩いたり、町の空気を感じたり。
「何もしない」時間を、後ろめたい気持ちにならずに味わえるので、心も元気になるのかもしれないなあと思います。
24:00 就寝 zzZ
▼2日目
8:00 起床
9:00 タマキモグモグベーカリーでパンを購入
こちらのパン屋さんは朝8時から営業されているので、「朝早くから活動したい!」というときの、強い味方。
(わたしは朝がとても弱いので、ゆっくり起きて伺いました。)
抹茶やほうじ茶など、京都らしい味わいのパンが並んでいて、ついつい目移りしてしまいました。。
10:00 宇治川の水面を眺めながら、朝ごはん
宇治橋を渡ったところで偶然見つけた、宇治川を眺めながら朝ごはんが食べられるスポットで、早速パンにかぶりつきます。
朝の宇治川を独り占めしている気分になれて、最高の気分。
(毎日ここで、朝ごはんを食べてから出勤できたら仕事が捗りそう……。)
この日購入したのは、3種類。フレッシュなクリームと抹茶の苦味がよく合う「緑茶サンライズ」、抹茶の爽やかな香りととろ~りとしたお餅の食感が楽しい「茶壺」、香り高いほうじ茶クリームが溢れ出す「ほうじ茶あんぱん」。
写真の通り、一般的なパンよりも、だいぶ大きいです。
食べてみたら案の定ボリュームが多かったので、半分ずつ食べて、残りはお土産としてお持ち帰りしました。
(旅先だと、ついつい欲張ってしまう悪い癖。でも、全部おいしかったから後悔はしてない、、)
10:30 お土産屋さんを覗きながら、平等院へ
平等院に向かうまでに、お土産屋さんが立ち並ぶ通りがあります。
中でも、その通りの入り口付近にお店を構える駿河屋の茶だんごは、お茶の爽やかな苦味が感じられる和菓子で、宇治を訪れたらお土産に購入したい逸品です。
(ういろうや羊羹もおいしそうでした……!)
11:00 平等院をゆっくり散策
わたしが訪れたときは、紅葉シーズンだったこともあって普段よりは拝観客が多かったようですが、自分のペースで写真を撮りながらゆっくり歩けるくらいには、人は多すぎず余裕がありました。
市内だと、人気の紅葉スポットは敷地内に入るまでに2時間近く待つこともあるので、なんだか得した気分に◎
(夏場はクーラーが効いていて涼しく、冬はあたたかく、快適に過ごせるスポットみたいです。)
12:00 朝霧橋を渡り、興聖寺へ
源氏物語を思い浮かべながら、朝霧橋を渡ります。上から宇治川の流れを眺めると、また違った表情が垣間見れるのでおすすめ。
(そんなに川ばかり眺めている人は、わたしだけかもしれないけれど、、)
12:10 興聖寺を散策
くり抜かれた正方形から見える紅葉が、敷き詰められた宝石のようで、何時間でも眺めていたくなってしまいます。
(桃色の桜や、純白の雪景色も美しいだろうなあ。)
時間に余裕があれば、この近くの福寿園 宇治工房の2階にあるお食事処でお茶を使ったお料理や甘味を味わったり、世界遺産の宇治上神社に足を運んでみるのもおすすめです。
(福寿園は駅から少し離れているからか、お昼時でもわりと空いていました。)
13:00 辻利兵衛で抹茶パフェを堪能
京都を訪れたら「1日、1パフェ」と決めているくらいパフェを愛しているのですが、辻利兵衛さんのパフェは、今まで食べた抹茶パフェの中でもお茶の苦味が特に感じられる、大人で本格的なパフェでした。
店内は照明が落ち着いていて、ひっそりとした雰囲気。ひとりでも静かにゆったり過ごすことができるのも嬉しいポイント。
お茶がとても美味しかったので、思わずカフェに併設されているショップで粉状のお抹茶を購入。(お家に帰っても旅先のことを思い出せるお土産って、しあわせすぎる文化だなあといつも思う。。)
14:30 JR奈良線に乗って京都駅へ
名残惜しいけれど、お別れの時間が迫ってきました。
宇治で購入したお土産と、たくさんの思い出を胸に、京都駅へ。
15:00 京都駅でお土産を購入
わたしのお気に入りは、阿闍梨餅。
定番ですが、家族に大人気で、京都を訪れたときは必ず買って帰ります(必ず母から注文が入る)。
15:45 新幹線で思い出を振り返りながら、東京に帰る
週末にふらっと京都を訪れるときは、翌日の仕事に響かないように、18時頃に東京駅に着く新幹線で帰ります。
ほんの少し寂しい気持ちは、カメラに収めたたくさんの写真を眺めているうちに、段々と薄れてゆく。。
次の週末は、あなたも「宇治ひとり旅」へ。
旅の様子はInstagramにまとめています𓂃𓂂𓏸
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