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「モモ」目の前のことに、集中する②〜リゾートバイト裏方業務のお話〜

この「掃き掃除の話」は、わたしの仕事に対する姿勢と通じるものがある。

わたしは今、リゾートバイトでお皿洗いの仕事をしている。ホテルのレストランで使われたお皿を洗ったり拭いたりする、というものだ。赴任してしばらく経ち、作業に慣れると、色々なことを考える余裕が生まれる。

お皿洗いの仕事は一日4時間ほどだが、それを長いと思うとき、決まって私はこう考えていた。「ああ、これ拭き終わってもまだこんなに残ってる、しんどい」、とか、「まだ2時間しか経ってない……あと2時間もあるよ」、などなど。今拭いている一皿ではなく、これから拭かないといけないたくさんのお皿に意識が向いていたのだった。そうなると、長い時間、ゴール地点と今を見比べ、その果てしない距離に嫌気がさしてしまう。

しかし仕事時間が短いと感じる日もあった。そういう時、わたしは目の前のお皿とその後に拭くもう一皿についてばかり考えていた。今拭いているお皿を丁寧に、しかし素早く拭くにはどうすればいいか、とか、次に拭くお皿はどれにするべきか、などというように。お皿洗いのステップを細分化し、順に一つづつこなしていく。その連続。そうすることで集中力が持続する。

これを動的瞑想、というらしい。心が無になる感覚、それはとても穏やかで心地よいものである。同時に、いつもの自分が、いかにせわしない心でいたかに気付ける。

しかもその時間分お金がもらえるなんて、素晴らしきかなリゾバ裏方業務! 笑。そんなわけで、沖縄でのリゾートバイト、満喫中である。



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