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葉っぱですべって死んでしまったメジロ


今月もジブリ美術館へ行った。ついにひとりの学芸員さんに「よくいらしてますよね?」と声をかけられてしまった。ばれた。笑 毎日何百人も子どもが来るだろうに、覚えているなんてすごいなあ。

先月やっと中に入れるようになったねこバスには、今日は3回もならんだ。最後はお姉さんたちに混じって背中の上に乗ってジャンプしていて、係のお姉さんに足場を教えてもらいながら登る姿にも、成長を感じた。いろんなところにでかけるよりも、同じ場所に通うことの楽しさは子育てをしてからより感じるようになったなあ。

4時間も遊んでしまって、すっかり疲れて帰ると、道端にメジロが死んでいた。死んだふりなんじゃないかと思うほど綺麗な姿で、眠るように安らかな顔でころんと芝生の上に転がっている。わたしは吸い込まれるように見入ってしまい、娘もつられてか、何を思ってなのか、ふたりでじっとみていた。
誰かに答えを求めるでもなく、「何で死んじゃったんだろう…」とつぶやくと、わたしが発したのと同じくらいの静かさで「はっぱですべっちゃったのかな…?」と娘が言った。わたしは愛おしさで胸がいっぱいになって泣いた。

先月、父の友人が亡くなった。少し前から脳腫瘍で闘病していると聞いていたから、ついにその時が来たか…と、もう何年も会っていなくても鮮明に思い出せるあの笑顔で頭がいっぱいになって涙が出た。母はキッチンに向かっていたのでそれには気づかず話し続けている。お葬式に行きたかったけれど、今回行ったらこの先毎回行かなければならない、それは無理だから…とかなんとか、田舎はそういうことをぐちぐち気にするからとか言っている。
そんな周りの人のことなんて気にせず、自分が行きたい、行けると思ったときにだけ行けばいいのにな、それでやめてしまうところがもう、あなたも田舎のひとたちと同じ考えということになってしまってるよ…という言葉を飲み込んで、なおも悲しみにふけっていると、続けて、悲報を受けたときにその方がやっていたお店と同じ名前のお店が中目黒にあって、どうやらオーナーが母の大好きなアーティストの息子さんらしいと聞き、いてもたってもいられず行ってきたのよという話を始める。
くだらん。。。
ほんっとうにくだらん。
これだからミーハーは嫌いだ
そんな時間とフットワークがあるなら、滞在時間が一瞬になってでもお葬式に行ってあげれば良かったじゃないか。
呆れすぎて、「たーちゃんが死んだのがショックすぎてお母さんの話なんかどうでもいいわ」と言い放ち、なおも泣いていると、それに気づいて「ななが泣いてるとお母さんまで泣けてくるよ」と言って泣き出した。なにこいつ(笑)悪い人じゃないんだけど、つくづく価値観が合わないなと思った。

ママになってから、SNSやニュースが見られなくなった。痛ましい事件が他人事とは思えず、必要以上に不安になったり落ち込んでしまう。
今回のような身近な人のことなんて尚更そうだ。
自分の親を失う年になったんだなと思うし、そんなこと言ったら父は15年以上に亡くなったわけだけど、それは不摂生というか自業自得みたいなところがあり、こうやってどうすることもできない病でお別れすることが、もっともっと身近なところでも起こるかもしれない恐怖。わたしは数ヶ月前まで恋人だった大切な友人が亡くなる経験もしていて、もうとにかく全てを他人事と思えず、落ち込んでしまう。娘がいなければ、あのメジロのことですら。
娘の目で世界を見られたらいいのになあ

いつかわたしとお別れするときが来ても、ママはどんぐりを拾っていたら不思議な世界に迷い込み、帰ってこなかったことにでもしてほしい。

来月で娘は2歳半になる。こんなにも通じ合えて、楽しいときもや悲しいときもそばにいてくれるなんて、最高のパートナーだなと思う。本当に毎日毎日楽しくて幸せだな、ありがとう。

そう、助産院出産に挑戦することにしました。産む場所が自分家じゃなくて助産師さんの家ってだけで自宅出産みたいなものなので緊張するし、そもそも何かの検査にひっかかったり、位置が悪かったり、少しでもリスクが認められると産めなくなるので、まだ辿り着けるかもわからないのだけれど。今まで以上に健康第一に、たくさんの人に助けてもらいながら頑張ろうと思います。
今1番の親友である娘に、立ち会いをしてもらうつもりです。一生の思い出にするぞ〜!

ではまた。

p.s. 来月星と森と絵本の家で絵本を一冊読ませてもらえることになりました。とっても素敵な絵本館で大人にもおすすめです!よかったら見にきてください。

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