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「演劇ユニット ストスパ」が考える、舞台のチラシ|舞台チラシリサーチ

舞台公演のチラシ。データでの情報発信が主流となる現在でも、出会った人にその場でご案内ができる紙の「チラシ」は、データと並行して大切な存在として残りつづけていくと思っています。宣伝にとどまらず、記録としても貴重な存在であるチラシを、演劇団体の皆さんはどのようにつくり、配布し、アーカイブしているのだろうーー

私は、舞台芸術業界の創客を目的として、舞台公演のチラシについて、製作/配布/アーカイブ化に関するリサーチを実施しています。

このnoteでは【舞台芸術団体】の方にご回答いただいたリサーチの結果を、記事にしてまとめ、届けていきます。
今回は「演劇ユニット ストスパ」主宰の白鳥雄介さんにご回答いただいた内容を、シェア!


「演劇ユニット ストスパ」が考える、舞台のチラシ

「演劇ユニット ストスパ」
作家・白鳥雄介の演劇ユニット。活動拠点は東京。創作テーマは「それでも前を向く」で、困難から立ち上がる人を笑いを交えながら描くことが多いです。

《チラシの製作》

ーー公演宣伝の際に「チラシ」は作成していますか
白鳥:
作成しています。

ーーなぜチラシをつくっていますか
白鳥:
ストスパを知らない演劇ファンにも届けたいと考えているため。チラシであれば、ストスパのSNSのフォロワーや出演者さんのファン以外にも情報を届けることができます。また、各種の助成金申請のためでもあります。チラシがあると、公演記録としての伝わりやすさがあります。

ーーチラシのデザインはどのように考え、どなたにお願いしていますか
白鳥:
プロットや公演の企画意図をデザイナーさんに伝え、ヒントを得てもらい、会議を1〜2回ほど経てデザインの方向性を決めます。
前回公演『エゴイズムでつくる本当の弟』の際は、金子裕美さんというデザイナーさんへ依頼しました。

チラシ表|ストスパ 4th『エゴイズムでつくる本当の弟』
チラシ裏|ストスパ 4th『エゴイズムでつくる本当の弟』

ーー金子さんへ依頼したきっかけを教えてください
白鳥:2021年秋に行われた『ひとり舞台フェスティバル』という公演に参加した際に知り合い、それをきっかけにデザインをお願いしました。

ーー完成したチラシを見て、どのような思いを抱きましたか
白鳥:とても気合いが入りました!金子さんとデザインの打ち合わせを進める中でも作品のイメージがどんどん膨らんでいきましたので、それらをチラシに込めて頂いたことは嬉しかったです。どうしたら作品のイメージが上手く伝わるかはもちろん、チラシの紙質、一文字一文字の大きさに至るまで、本当に細部にこだわって仕上げて頂いたものなので自信を持って発信していこうと思いました。

《チラシの配布》

ーーチラシの印刷はどちらに、何部ほど頼んでいますか
白鳥:
ネット印刷に依頼することが多いです。近年の公演の部数は25,000〜30,000部ほどです。

ーーチラシはどこへ配布していますか
白鳥:東京を拠点に活動しているので、各公演への折込は、ネビュラエンタープライズさんの折込代行サービスを使わせて頂くことが多いです。また、公演地周辺の劇場へ置きチラシとして配架していただいたり、出演者やスタッフに手渡し用として預けたりもしています。また、配信観劇と今後の販路を意識して、私の地元・札幌の公演や劇場に送ることもあります。

《ネビュラエンタープライズの折込代行サービス》
劇場で配布されるチラシ束への折込を代行するサービス(関東が中心)。
ペラ1枚のチラシサイズで、1枚あたり6.05円にて折り込むことができます。
詳細:https://seisakuplus.com/orikomi/

ーー配布後の効果については、どう感じていますか
白鳥:チラシの効果がどれくらいチケットの売れ行きに結びついているかなどは具体的に把握できていません。ただストスパを知らない人の目に触れる機会を作ることが重要だと思っています。

《チラシのアーカイブ》

ーー配布後、余ったチラシはどのように管理していますか
白鳥:
100部ほどを保管し、残りは廃棄します。基本は余らせないように気をつけています。

ーーこれからの舞台チラシに期待することがありましたら、お聞かせください
白鳥:紙でこそ伝わるワクワク感や温かみがあると思うのでこれからもチラシを活用いきたいと思う反面、環境への配慮として余ったチラシを確実にリサイクルできるような仕組みができたらいいなと思います。


★「演劇ユニット ストスパ」活動の最新情報は、Xをチェック!
X:https://twitter.com/StokesPark1

(リサーチ担当・臼田より)
ストスパ・白鳥さんが脚本を担当されている、マイナビ転職さんのショート動画「お仕事あるある」シリーズ。
https://www.youtube.com/@MynaviTenshoku/shorts
タイトルの通り、「あるある」と、深く頷きたくなるお話ばかりで、おもしろいです!!動画を観たあとは「明日の仕事も頑張るかっ!」と、やる気がみなぎる!!


◉舞台チラシのリサーチにご協力ください◉

舞台芸術業界の創客を目的として、舞台チラシの 製作/配布/アーカイブ化に関するリサーチを実施しています。
《対象:全国の舞台業界/印刷・デザイン業界/舞台ファンの方々》
まずは、こちらのnoteをご覧いただけると嬉しいです。

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