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少女A伝

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短編小説集です。
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#レストラン

私の背骨は控えめに言っても強靭

大学図書館に1,000円分のコピーカードを置いてきてしまったことに、研究室に戻ってから気がついた。
レストランのパトロンが良いワインをあけて、残りをソムリエに「飲んでいいよ」とお裾分けするみたいに、私も使いさしのコピーカードを置いてきたのだと思うことにする。多分違うけど。

「レストランの一番上座にどんな職種の人を案内するかで、そのレストランの方向性が決まるんだよ」
4年ほど前に私の恩師は、その日

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